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2005年11月30日
ナイトメア叢書に仰天 ナイトメアといってもマジレンの話ではなく、このほど第1弾として『ホラー・ジャパネスクの現在』が発刊された青弓社の新シリーズのことです。
かつてのホラージャパネスク叢書@同朋舎のときもそうでしたが、自分の造語が、こうして他人様の出版物で流布してゆくというのは、なんとも妙な気分のものです。しかも今回は、アカデミックな「怪奇幻想文学」の研究論集ときたもんだ。『夜市』のときに続いて、なんだか時の流れを実感させられますなあ(しみじみ)。
首謀者は一柳廣孝・吉田司雄の両氏。一柳氏は『「学校の怪談」はささやく』などですでにおなじみでしょうが、一方の吉田氏も『探偵小説と日本近代』ほかの編著・共著で御存知の方も多いでしょう。実は吉田氏と小生は、早大日本文学科の同級生なのでした。
でもって、一柳さんによる巻頭言で、いきなりひっくり返った。
「幻想文学」終刊後、「闇」へのアプローチを志向する研究誌は、いまだ登場していない。本叢書では「幻想文学」がカバーした領域にとどまらず、広く文化現象としての「闇」への想像力に目を向け、学術的なアプローチを提供することで他雑誌メディアとの差別化を図るとともに、文学研究だけではない、隣接人文学の成果を結集する新たな場を形成することを目的としている。
その意気や、おおいに好し!
いまの状況下で、「研究・批評」に特化したメディアを標榜することの困難は身に沁みておりますゆえ、この壮挙には全面的な側面支援(ヘンな表現だが)を表明したいと思います。
他にもあちこちでのけぞったり、ひっくり返ったりしながら読了しましたが、とりわけ長山靖生氏の「『幻想文学』の頃」の次の一節には茫然としました。
いまにして思えば「幻想文学」は、一九八〇年代に起きた最も堅実で自律的な文学運動だった。唐十郎や寺山修司の演劇を含む七〇年代の異端文学運動は、良かれ悪しかれ政治的時代色と無縁ではなかったが、「幻想文学」はあくまでも文学のための文学活動だった。しかもバブル経済とポスト・モダニズムの誤読的流行の際にも、のんしゃらんに非時代性(「反時代」となれば、これはまたひとつのイデオロギーに捉われた行為ということになるだろう)を貫いた姿勢は、「幻想文学」が賞揚する作品世界のありようを現実に実践してみせる営為でもあった。
そそそ、そうかそうだったのか!(笑)
他にも「幻想文学」でおなじみの稲生平太郎氏や武田雅哉氏、田中励儀氏らのお名前も。『姉飼』の遠藤徹氏もエッセイを寄せています。
また「実話怪談」ファンの皆様は、巻頭の平山夢明氏インタビューに御注目を。かな〜り踏み込んだ発言をされていて、思わずニヤリ。あ、でも「幽」は、あくまで怪談エンターテインメント・マガジンですからっ! >平山さま
ちょいと価格が高いのが辛いかも知れませんが、まあそれは「幻想文学」以来の伝統だし(笑)。ぜひぜひ御購入・御一読のほどを。
青弓社 (2005.11)
通常24時間以内に発送します。
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月30日 10:19 | コメント (3) | トラックバック (0)
2005年11月29日
好調御礼&今度の「幽」はこんな顔ビーケーワンでの「幽」4号予約数が、早くも200の大台に達しようという勢いだそうです。雑誌とはいえ決してお安くない本誌なのに……本当にありがとうございます!
さて、表紙の最終チェックが終わりましたので、早速お披露目いたします。
い、いやあ。祖父江さんデザイン、ますますもってキテますねえ〜(笑)。
名づけて「耳なし芳一スタイル」だそうな。どこが芳一なのか、お分かりですね?
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月29日 23:45 | コメント (8)
2005年11月28日
またまた速報 創元推理文庫版『日本怪奇小説傑作集』の第1巻、このほど第5刷決定との連絡をいただきました!
いやあ、破竹の勢いとはこのことだねえ〜、と担当のM原氏と電話口で歓び合った次第。12月上旬発売が確定した第3巻も、この調子でスイスイ行きたいものであります。
なお、以前お伝えしたラインナップと、若干配列に変更が生じましたので、あらためて第3巻の収録作品一覧を掲げておきます。
山川方夫(1930〜65) お守り(1960)
吉行淳之介(1924〜94) 出口(1962)
小松左京(1931〜 ) くだんのはは(1968)
稲垣足穂(1900〜77) 山ン本五郎左衛門只今退散仕る(1968)
都筑道夫(1929〜03) はだか川心中(1969)
荒木良一(1920〜73) 名笛秘曲(1971)
三浦哲郎(1931〜 ) 楕円形の故郷(1972)
星新一(1926〜97) 門のある家(1972)
半村良(1933〜02) 箪笥(1974)
中井英夫(1922〜93) 影人(1975)
吉田健一(1912〜77) 幽霊(1976)
筒井康隆(1934〜 ) 遠い座敷(1978)
阿刀田高(1935〜 ) 縄――編集者への手紙(1979)
赤江瀑(1933〜 ) 海贄考(1979)
澁澤龍彦(1928〜87) ぼろんじ(1982)
皆川博子(1930〜 ) 風(1983)
高橋克彦(1947〜 ) 大好きな姉(1993)
すでにお気づきの方もあろうかと思いますが、今回のラインナップ、1巻2巻にもまして、ある共通する傾向というかモチーフが顕著に認められる結果となりました。
それが何なのかは……発売後のお愉しみ、ってことで(笑)。
【追記】どなたか存じませんが、御親切にありがとうございます(謎)。
東京創元社 (2005.7)
通常24時間以内に発送します。
東京創元社 (2005.9)
通常24時間以内に発送します。
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月28日 17:05 | コメント (0)
2005年11月27日
……校了しました。 ようやく「幽」4号が校了となりました。
今回は「ダ・ヴィンチ」サイドの責任者として毎号、編集全般にニラミをきかせる吸血K女ことキッシーが産休でリタイア中のため(おりしも「怪談之怪」座談会とホラー大賞授賞式が重なった当日に、元気な男児を出産されたとのこと。おめでとうございます!)、ダ・ヴィンチ青年団の若い衆に、これまで以上に奮戦してもらいました。みんな、おつかれさん!
第二特集が「怪談を書こう!」だったせいでもないのでしょうが、今回の実話部門の充実ぶりは凄いです。しかも何故か、小説部門や漫画部門の作品と、ちょっとありえないようなシンクロ現象を起こしているのが面白い。
波津彬子さんが鏡花の原典に挑む「化鳥」と微妙にシンクロする平山夢明さんの猿の話(これはもう立派な文学ですな、志賀直哉の域。御本人は一笑に付されるでしょうが)しかり、待望の本誌初登場となった大槻ケンヂさんの「キテーちゃん」(キティーちゃんに非ず)と無気味にシンクロする福澤徹三さんの風俗嬢話しかり、校了目前に到着した諸星大二郎さんの「呼び声」と響き交わすかのごとき安曇潤平さんの笑う登山者の話またしかり……そして高原英理氏の蛸話や小池壮彦氏のお初地蔵異聞も、怪談史掘り起こしの意欲満々たる力作でした。このブログでいち早くお伝えした、北陸取材中の取材班を襲った怪異事件の徹底検証ルポも必読であります。
発売日は予定どおり、12月9日で確定の模様です(ってことは『日本怪奇小説傑作集3』とほぼ同時かいな!?)。
なお、ただいまビーケーワンにて御予約の方には、特典として「メルマガ版『幽』04秘密増刊号」をプレゼントいたします!
そうそう、ビーケーワンといえば、先にお知らせした「『幽』怪談文学賞」と「ビーケーワン怪談大賞」とは、当然のことながら別立てでありまして、こちらはこちらで来年も第4回が開催されます。
要するに来年は、長篇賞、短篇賞(=幽)、掌篇賞(=ビーケーワン)が鼎立するという、空前の「怪談を書こう!」イヤーとなるわけですな。そこからどんな才能が新たに飛び出すのか、愉しみですねえ。
↑巻頭グラビア「霊なる日本」は、こんな感じ!
MOTOKOさんが神秘の夜叉ヶ池に迫ります。
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月27日 17:18 | コメント (0)
2005年11月26日
「風の古道」に注目せよ! でもって、『夜市』である。
恒川氏が「幻想文学」の愛読者だったからホメるわけでは断じてなく……と前置きして申しあげると、これは日本の幻想文学史に、ひとつの画期をもたらす作品ではないかという印象を受けた。
ホラーとファンタジーそれぞれの美点を、何のこだわりもなく自由自在に摂り入れながら、それこそホラー・ジャパネスクな異界小説とでも呼ぶほかはないオリジナルな別乾坤を生み出しえているからである。
もうひとつ感心させられたのは、併録された書き下ろし中篇「風の古道」が、受賞作を凌駕する出来栄えである点だ。これぞ「本物」の証明であろう。
ちゃんとした書評は「小説推理」の時評に書いたので、ここでは一言だけ――天沢退二郎の「夢でない夢」やジャン・レイの「闇の路地」や泉鏡花の「高桟敷」やマッケンの「N」や……ええい、早い話が『書物の王国1 架空の町』を面白く読まれた方ならば(笑)、必ずや「風の古道」がお気に召すことと思う。とにもかくにも、必読!
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月26日 15:19 | コメント (0)
ホラー大賞パーティにて 「怪談之怪」座談会が開催された東京會舘では、奇しくもその夜、第12回日本ホラー小説大賞の授賞式が開催されることになっていた……。かくして座談会終了後、不穏な黒ずくめの一団が、華やかなパーティ会場へ繰り出すことと相なった。
座談会収録が長引いたせいで(なんと5時間近く喋りどおし!)すでに開会から30分以上経っており、壇上では、あせごのまん氏(筆名である、怪人怪物の名前ではない)が、短篇賞受賞の挨拶を述べられているところだった。
さて、乾杯も済み歓談タイムとなったら、なぜか顔を合わせる編集者諸氏から、判で捺したように「もう恒川さんに挨拶されました?」と聞かれるではないか。どうしたことか……と思ったら、「怪」編集長のGさんが教えてくれた。
『夜市』で今回の大賞を受賞した恒川光太郎氏が、受賞挨拶の中で、この道へ誘われた一契機として「幻想文学」誌に言及されていた、そうなのである。
大いに恐縮かつ感激するとともに、時の流れをしみじみ実感した次第。恒川氏はパッと見、牧野修を瑞々しくリメイクしたような(!?)好青年でした。
また、前回『お見世出し』で短編賞を受賞した森山東氏、同じく『とくさ』で佳作入選の福島サトル氏とも、初めてお目にかかることができたのは何よりだった。
……てなことを書いてるところへ、第13回一次選考のための応募作が詰まったダンボール箱の山がドサリと到着。年の瀬の風物詩であることよ。一次の返送締切は年明けの由。
角川書店 (2005.11)
通常24時間以内に発送します。
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月26日 14:50 | コメント (0) | トラックバック (0)
2005年11月24日
【速報】「幽」4号書店貼りポスター(の一部) 久しぶりに渋谷で夜明けを迎えた私です……。
さてさて、「幽」4号の書店貼り用ポスターが完成しましたので、一部を先行公開。
果たして、どんな表紙になりますやら……御想像くださいませ。
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月24日 22:19 | コメント (0) | トラックバック (1)
2005年11月22日
「幽」怪談文学賞創設へ……というわけで、なぜか偶然にも告知つづきとなりましたが、本業のほうもですね、『日本怪奇小説傑作集3』の解説を仕上げ(お待たせしましたが、12月上旬にはお届けできそうです)、「ヤマケイJOY」(山と渓谷社の季刊誌)の「山と幻想文学」ブックガイドをまとめ、「小説推理」の〈幻想と怪奇〉時評を書き、「ムー」の「日本伝説紀行」を書き、そして「幽」のもろもろもろもろの原稿を書き終えて、ようやく人間界にちょっとだけ復帰できましたので(目下「幽」の校了真最中!)、だいぶ時系列は溯りますが、その後の「幽」関連トピックスなどを。
10月31日の午後2時より、日比谷の東京會舘にて「怪談之怪」四人衆による座談会が開催されました。テーマは「怪談を〃書く〃愉悦とは」――これは来春刊行予定の〈怪談双書〉の新刊『実践講座 怪談の書き方(仮)』(怪談之怪共著)に収録されるものなのですが、一部は先行して「幽」4号の第二特集「怪談を書こう!」にも掲載されます。今回はかつてなく皆さんアグレッシヴというか、こんなことまで踏み込んだ発言しちゃっていいの!? というような過激な内容に(笑)。
ちなみに「怪談を書こう!」特集では他に、加門七海、平山夢明、福澤徹三、木原浩勝、中山市朗の各氏による怪談執筆指南エッセイや、すでにここでも御紹介した工藤美代子さんのインタビューが掲載されておりまして、自分も怪談を書いてみよう、という方々には、とても参考になる特集になったのではないかと思っています。
しかし何故またこんな本やら特集やらを唐突に……ふっふっふ、実は来年、「幽」と「ダ・ヴィンチ」共催による〈「幽」怪談文学賞〉が創設される運びとなったのですな。長篇部門と短篇部門を有する、堂々たる文芸賞であります。
詳しくは、「ダ・ヴィンチ」来月号ならびに12月9日発売予定の「幽」4号の掲載記事を、刮目して待たれよ!
メディアファクトリーダ・ヴィンチ編集部 (2003.8)
通常2-3日以内に発送します。
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月22日 04:44
【発表会告知】豆腐小僧に出典が!?下の記事でもお名前に言及している国文学者の田中貴子さんから、コメント欄に告知の御投稿をいただきましたので、こちらにも再掲しておきます。以下、原文を引用。
11月26日に、日本宗教文化史学会大会(京都女子大学j校舎、525号教室、午前9時半開始)にて「豆腐小僧の謎を解く――一妖怪の生成に関する試論」という発表を行います。豆腐小僧には出典となる民俗伝承があった、という新説です。近畿にお住まいの方は会員外でも参加できますので、お運びくださいませ。
う〜む、これは烈しく気になりますねえ。今週の土曜日か……。
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月22日 03:25
「日本文学」11月号でも怪談特集たぶん幻想文学系の読者でも現物を見たことのある方は少ないだろうし、ましてや定期購読してるなんて方がいらしたら是非コメントを付けてほしいくらいなものですが(笑)、日本文学協会が編集発行する「日本文学」という雑誌があります。日本文学と国語教育の専門家諸氏が研究論文を発表する、とても真面目でお堅い研究誌です。
↑こういう雑誌です。
見るからにマジメそうでしょ?
その11月号で、なんと「怪異をひらく――近代の時空へ」という特集が組まれております(仕掛人は、御存知『「学校の怪談」はささやく』ほかの一柳廣孝さんの模様)。「幻想文学」読者にはおなじみの横山茂雄さんや、『あやかし考』ほかの田中貴子さんら七名の寄稿者が、水野葉舟と柳田國男、百物語、クダン(!)から水木しげるや楳図かずおまでを論じていて、なぜか小生も「ホラー・ジャパネスク文学史への覚え書き」という一文を「展望」欄に寄せております。小生のは実質、「幽」創刊のプロパガンダ+ホラー・ジャパネスク年表みたいなものなので、その点では利用価値があるやも知れません(ちなみに現在品切中の『ホラー・ジャパネスクを語る』が来春、『ホラー・ジャパネスク読本』として大幅増補リニューアルのうえ、双葉文庫から刊行されることになりました。詳しくは続報を待て!)。
こういう雑誌で、こういう特集が実現するとは、小生が大学の日本文学科に在籍していた当時とは、国文学の世界もずいぶん様変わりしたよなあ……と、ちょいと感慨を覚えたり。市販もされてるみたいなので、興味のある方は大手書店で探してみてください(ビーケーワンでは取り扱いないようですね、すいません。つか、ホームページもなさそうな……。>日本文学協会)
国書刊行会 (2001.11)
通常1-3週間以内に発送します。
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月22日 02:43
2005年11月21日
【講演会告知】怪談生活ノススメ 兵庫県尼崎市の園田学園女子大学で、下記の講演をすることになりました。同大助教授で東アジア恠異学会の一員として「幽」にも御寄稿いただいている大江篤先生のプロデュース企画です。
オープン・キャンパスの一環だそうで、一般の方の聴講も自由、もちろん無料、とのことですので、関西在住の方は、是非お運びください。
折しも「幽」4号の発売直後(このまま順調にいけば、ね)ということで、そっち方面の話もするかも知れません。響鬼の話は……たぶんしません(笑)。余裕があれば特製小冊子でも作ろうかなと思っています。
12月11日(日)14:00〜15:30
園田学園女子大学AVホール
http://www.sonoda-u.ac.jp/access.html
演題「怪談生活ノススメ」
講師 東雅夫
岩田書院 (2003.10)
通常1-3週間以内に発送します。
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月21日 14:28 | コメント (2)
【イベント告知】『楽園の鳥』受賞記念パーティ 寮美千子さんの泉鏡花文学賞受賞をお祝いする集いが、下記の日程で開催されます。
格式張った会ではなく、飲み放題食べ放題の気軽なパーティで、寮さんの自作朗読や、歌手の方による生演奏なども予定されているそうです。
面識のない方も大歓迎、とのことですので、『楽園の鳥』をはじめとする寮作品のファンの方も、ふるって御参加くださいませ。
なお、参加ご希望の方は、会場となるラシエット宛に、下記の要領で参加希望者のお名前をお知らせください、とのことなので、よろしくお願いします。
メールタイトル/11月27日参加
宛先/info@lassiette.jp
本文/参加希望者お名前
●寮美千子「楽園の鳥」泉鏡花文学賞受賞記念パーティ
日時:11月27日(日) 午後3時〜6時
会費:3500円 酒類の持ち込み可
会場:カフェレストラン「ラシエット」(小田急線「相模大野」駅から徒歩3分)
神奈川県相模原市相模大野3-5-3
電話 042-746-3737
地図:http://www.lassiette.jp/map.html
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月21日 03:50
2005年11月19日
【速報】「幽」4号が第1位に! え〜本来ならばブログ更新してるような情況じゃまったくないのではありますが、急を要する嬉しい事態なので、ちょっとお知らせを。
本日のビーケーワン総合売り上げランキングで、ただいま予約受付中(オリジナル特典付き!)の「幽」4号がトップに躍り出ました!
御存知のように総合ランキングでは最近、ごく一部のベストセラー本や人気作家の新刊を除くと、なかなか文芸系の本が上位に食い込むのが難しくなっている情況なので、思わず我が目を疑いました。予約担当者からの連絡では、これまでで最高の出足だそうな。
これもひとえに、ここをご覧の皆様を中心とする読者諸賢のお力添えの賜物です。
心より御礼申しあげます。
ちなみに最後の追い込み段階に突入している「幽」第4号、寄稿作家の皆さんから続々と原稿が届いていますが(届いてないあの方この方……マジよろしく。一日千秋の想いで待ってます)、今回もやたらと面白い! 少し余裕ができたら、追々ここでも紹介していきたいと思います。表紙もなんか凄いことになってる模様(笑)。
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月19日 23:40 | コメント (2)
2005年11月12日
贈る言葉 小生がいつも敬愛の念とともに拝読している仏文学者・高遠弘美さんのブログ「高遠弘美の休み時間」romitak.exblog.jp に、吉田秀和の新刊『たとえ世界が不条理だったとしても 新・音楽展望』の帯文が引用されていました(2005年11月09日「グールドの言葉」より)。
こんな一文です。
「それでも、いつまでか知らないが、私は書き続けるだろう。人間は生きている限り、自分の信じ愛するものを力をつくして大切にするほかないのだから」
高遠さんは、この一文について「この言葉は限りない勇気と力を与へてくれます。『力をつくして大切にする』とは何とみごとな表現でせうか」とお書きですが、小生もまったく同感です。
そしてまた、これはアンソロジストを生業にするものとして、しかと胆に銘じるべき、座右の銘とすべき言葉ではないかとも思いました。
もちろん、29話までの「響鬼」をこよなく愛する一人としても(笑)。
朝日新聞社 (2005.11)
通常24時間以内に発送します。
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月12日 01:13
2005年11月11日
日々益々怪談中!? 工藤美代子さんといえば、ラフカディオ・ハーン/小泉八雲の生涯を追った三部作をはじめ、会津八一や堀口大學、山本五十六やマッカーサー等々、さまざまな人物ドキュメンタリーで知られるノンフィクション作家だが、こと怪談ファンにとっては、工藤さんといえば即『日々是怪談』であろう。
御自分の身辺で起きた怪異の数々を、達意の語り口で活写した同書は、通常の怪談実話本とは一線を画す、一種異様なリアリティにあふれており、刊行当時、怪談マニアに新鮮な衝撃を与えたものだ。
「幽」4号の第2特集「怪談を書こう!」で、その工藤さんにインタビュー取材をすることになったので、小生も介添役(?)として同行することに。
表参道近くの住宅街にあるお仕事場にうかがうと、落ち着いた和室に通された。床の間にはなにやら曰くありげな掛軸が。ん、待てよ、もしやこれは……そう、これこそは『日々是怪談』の第一話に登場する「江口の君」の絵ではないのか。すすす、するってえと、この部屋は、あの怪異事件の現場!?
「そうなんですよ、あのときは、いま坐ってらっしゃるあたりまで、ぐっしょり濡れてしまって……」
ひえええ〜、詳しくはぜひ『日々是怪談』を御参照いただきたいのだが、いきなり緊張の幕開きとなった。
↑こちらは室内に掛けられていた額絵。
よく見ると……足がない!?
ノンフィクション作家としてのお立場から、怪異体験を書くことについて、とても有意義なお話をうかがうことができたので、自分も怪談を書いてみよう、とお考えの向きは、「幽」4号の記事をお楽しみに!
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月11日 23:54 | コメント (2) | トラックバック (0)
「幽」予約特典とか ビーケーワン本体の「イチオシ新着棚」が更新されましたので、よろしく!
そして目下修羅場真只中の「幽」第4号、予約受付も始まっております。
もちろん今回も「メルマガ版『幽』秘密増刊号」特典つき!
ん、そういえば前号の特典がまだ……すいませんすいません、諸般の事情により延び延びになっておりましたが、数日中に配信となります。3号の第2特集「『新耳袋』大百科」にちなんで、『新耳袋』担当編集者として全十夜を併走した丹治史彦さんに、今だから話せる秘話逸話の数々を独占インタビューしております。お待たせした甲斐のある興味津々の内容ですので、どうか御期待くださいませ。
なお、ほぼ確定しました『幽』次号の内容は、下記のとおり。こちらも奮って御予約のほど、お願いいたします。
怪談専門誌『幽』第4号
第一特集 泉鏡花 天狗と姫神の王国にて
巻頭グラビア――霊なる日本 Part4 夜叉ヶ池靉靆(あいたい) MOTOKO
鏡花怪談紀行1――金沢の巻 東雅夫
エッセイ――近世加賀怪談の世界 堤邦彦
特別座談会――鏡花と金沢と怪談と 波津彬子/加門七海/東雅夫
描き下ろし漫画――化鳥 波津彬子(泉鏡花原作)
鏡花怪談紀行2――夜叉ヶ池の巻 加門七海
特別コラム――夜叉ヶ池、その後の怪異事件
作品復刻――妖怪年代記(抄) 泉鏡花
インタビュー――泉鏡花 怪異と表現法
コラム&ガイド――鏡花怪談読書案内+略年譜ほか
●怪談創作
綾辻行人 京極夏彦 小野不由美 有栖川有栖 恩田陸 山白朝子 大槻ケンヂほか
●怪談実話
木原浩勝 中山市朗 福澤徹三 平山夢明 小池壮彦 高原英理 加門七海 安曇潤平
●怪談漫画
花輪和一 高橋葉介 五十嵐大介 諸星大二郎 太田垣晴子 伊藤三巳華ほか
第二特集 怪談を書こう!
徹底討議――怪談を〃書く〃愉悦 京極夏彦/木原浩勝/中山市朗/東雅夫
エッセイ――加門七海/福澤徹三/平山夢明
インタビュー――工藤美代子
●加門七海の連載対談 ゲスト=新倉イワオ
●作家探訪 松谷みよ子
●新刊著者インタビュー 池田雅之〈小泉八雲コレクション〉
●コラム 唐沢俊一 東雅夫 山田誠二 東アジア恠異学会ほか
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月11日 15:26 | コメント (0) | トラックバック (0)
2005年11月08日
雑誌あれこれ(その2) お次は「ダ・ヴィンチ」12月号。「神々に愛でられし『陰陽師』、その奇跡の最終章とともに昇華せん」という何だか途轍もないタイトル(笑)が付けられた岡野玲子『陰陽師』完結記念企画に、小生のインタビューが掲載されております。
顔写真を見て思わず吹き出してしまったのですが、これは決してこういう、いかにも〜なポーズで撮ったわけじゃないのよ(汗)。実は以前、同じ「ダ・ヴィンチ」で、岡野さんと晴明伝説研究家の高原豊明さんの対談に同席した際、カメラマンさんがたまたま撮していたものだったのですね。
他に荒俣宏さんのインタビュー、そして岡野さん御本人のコメントも掲載されておりますので、『陰陽師』ファンは必見かと。
白泉社 (2005.10)
通常24時間以内に発送します。
さらに「ダ・ヴィンチ」今号の「怪談之怪」コーナーでは、「幽」4号よりひとあし早く、波津彬子&加門七海の対談「金沢と鏡花を語る」を先行公開。「幽」本誌には、波津さんの描き下ろしによる「化鳥」(泉鏡花原作)も掲載されます。先日、ラフを拝見したのですが……素晴らしく良かったです! 御期待あれ。
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月08日 16:43 | コメント (0) | トラックバック (0)
雑誌あれこれ(その1) まずは「小説推理」12月号の〈幻想と怪奇〉時評では、三橋一夫『腹話術師』と牧野修『記憶の食卓』をメインに取りあげております。
『記憶の食卓』は、久々に著者一流の「厭ぁ〜」なテイストが全開の怪作/快作でしたな。「食」縛りの一方でミステリー的な縛りも効果的に機能しているように感じました。
いっぽう角川書店のPR誌「本の旅人」11月号には、『姉飼』でホラー大賞を受賞した遠藤徹の新作短篇集『弁頭屋』の書評を寄稿しております。
今回の短篇集、作品の出来にややバラつきが感じられた前作に較べると、格段に粒ぞろいで、著者特有のエロ・グロ・ナンセンスな奇想に一段と磨きがかかった印象があります。実はこちらも『記憶の食卓』と同様、「食」が隠れテーマとなっているので、読み比べてみるのも一興かも。
なお「本の旅人」今月号には、ファンタジックなホラー・ジャパネスク中篇『夜市』で今年度のホラー大賞を射止めた期待の新鋭・恒川光太郎さんのインタビューも掲載されていますので、こちらも要注目であります。
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月08日 16:20 | コメント (0) | トラックバック (0)
映画「乱歩地獄」いよいよ公開! この週末から「乱歩地獄」がシネセゾン渋谷、テアトル新宿の両館で公開となりました。奇妙奇天烈摩訶不思議にヴィジュアライズされた斬新なる乱歩魔界を、貴方も体感してみては如何でしょう。
http://www.albatros-film.com/movie/rampo.html
なお映画のチラシに小生もコメントを寄せておりますので(あ、喜国さんもだ! って当然ですか)、機会があればチェックしてみてください。
映画の公開にあわせて、角川ホラー文庫では、映画の原作を分散収録した下記の三冊を、主演の三美男(浅野忠信、松田龍平、成宮寛貴)をフィーチャーした新カバーにて発売中。
小生編の『火星の運河』は、映画の原作「火星の運河」や「悪夢」(「芋虫」の初出バージョンを旧かな総ルビで復刻!)のほかに、乱歩の怪談・ホラー・幻想文学関連のエッセイをほぼ集大成した、いわば「江戸川乱歩によるホラー入門読本」といった趣の一巻となっております。同時発売の『血と薔薇の誘う夜に』に較べて、出足がもうひとつでしたので、どうかこの機会によろしくお願いいたします!
角川書店 (2005.9)
通常24時間以内に発送します。
投稿者 東 雅夫 : 2005年11月08日 15:51 | コメント (0) | トラックバック (2)


























