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2006年01月31日

「幽」4号、特典締切せまる!

 売れ行き絶好調だった「幽」4号の購読特典の期限が、いよいよ、この31日に迫りました。

 そろそろ特典として配信される秘密メルマガ増刊号の準備を始めねば……と考えていた矢先、例の「夜叉ヶ池その後の怪異事件」の体験者Uくんから編集部に連絡が入った。取材から戻って後、いろいろ気になる変事があるので……という相談である。
 かくして本日、急遽、加門七海さんとロータくん、Uくん、そして小生による四者怪談、いや会談が神保町の「さぼうる」にて開催された。

 気になるその内容、そして加門さんが語る「あの夜のさらなる真相」とは何か?……特典メルマガにて独占公開いたします!

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月31日 01:33 | コメント (0) | トラックバック (0)

鬼伝説・外伝@中野サンプラザ

 響鬼研究本の取材を兼ねて(ホントかよ!?)「仮面ライダースーパーライブ」に潜入してまいりました(日曜最終の回)。
 ちょっと期待していた物販コーナーは、すでに持っている物ばかりで、細川さんデザインだという「Justice devil “Hibiki”」Tシャツ(デビルかよ!?)が、ほぼ唯一の収穫。
 前半は、いわゆるヒーローショー形式、後半が出演俳優陣によるトークショーという二部構成。
 ヒーローショーは、封印された邪鬼の復活を画策する闇の勢力とライダーたち(1号、2号、555、ブレイド、カリス)が、魔物の血をひく一族の姫をめぐり激闘を展開、騒動に巻き込まれる形で、姫の幼なじみである響鬼をはじめ威吹鬼、轟鬼、斬鬼も参戦し……おいおい、ちょっと待った、それじゃ響鬼たち鬼は仮面ライダーじゃないのかよ!? とツッコミの入るところですが、どう見てもそういう設定になってましたな。ライダーたちよりも、あからさまに弱いし。ま、最後はいちおう美味しいところを響鬼が持って行くわけですが、なかなか意味深長な演出でありました。
 後半は、主要キャストのほとんどが顔をそろえ、終始、笑いの絶えないトークが展開されました。ヒビキとアスム、カスミとヒナカ、ザンキとトドロキ等々の掛け合いも絶妙で、あの「たちばな」での人間関係さながら、競演陣の息がぴったり合っていた様子がうかがわれ、微笑ましいかぎり。細川さんの堂々たる仕切りっぷりもお見事でしたが、それ以上に衝撃的だったのが、発言の端々ににじむ「響鬼」という作品への「思い」の熾烈さでした。やはりそうだったか……と大いに共感を覚えるとともに、こちらも励まされた次第。鍛えて良い本つくります。とりあえず目下、和太鼓に関する古今の文献を精力的に蒐集中だ!
 しかし…………「夜の音撃棒」って!?(笑)

魂
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.25
杉田 篤彦構成・執筆 / 加藤 文哉撮影 / 宇宙船編集部編
朝日ソノラマ (2006.1)
通常2-3日以内に発送します。
妖怪文芸 巻之2
東 雅夫編
小学館 (2005.10)
通常24時間以内に発送します。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月31日 01:14 | コメント (2) | トラックバック (1)

2006年01月29日

編集者も大暴走!?

 小生と朱川湊人さんの対談「怪談・怪獣・怪人に極まる!」が掲載された『小説推理』3月号(双葉社)が発売になりました。
 pdfファイルで見たグラビア色校ではよく分からなかったのですが、当日、景気づけにテーブルに並べておいたフィギュアの数々が、ハッキリ識別できるくらい鮮明に写っているのにびっくり。
 せっかくですので、緊急プレゼント企画を実施します(笑)。

 グラビアに写っているフィギュア全11体(左端のディスクアニマル・アタッシュケースは除く)すべての名前を当ててください(回答はこのブログのコメント欄に記入・送信してください。賞品送付先の住所・氏名およびメールアドレスも明記。個々の回答はブログには表示しません)。ゴジラは複数あるので、キンゴジ、ビオゴジ等の種別もよろしく!

 正解者の中から抽選で2名様に、〈妖怪文藝〉特製「組み立て式 河童紙人形」栞(『妖怪文藝 巻之参 魑魅魍魎列島』に添付のもの)100枚セット(非売品)と映画「乱歩地獄」の宣伝チラシ(小生や荒俣宏さん喜国雅彦さんほか多数の推薦文を掲載)をプレゼントいたします。

presentkappa.JPG

↑河童の栞は同じものが100枚束になっているだけです!

 なお、すでにコメント欄で「かかし」さんが突っ込んでくださってますが(笑)、対談の企画担当編集者が、同誌巻末の編集後記で愉快な大暴走を敢行しておりますので、お見逃しなく!
 しかし…………暴れてるのかよぉ!?

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月29日 14:51 | コメント (1) | トラックバック (0)

2006年01月28日

『怪奇小説傑作集』リニューアル刊行スタート!

 創元推理文庫版『怪奇小説傑作集』全5巻といえば、更めて申すまでもない、泰西怪奇小説アンソロジーの大定番として、すでに三十有余年の長きにわたり愛読されてきた名著であります。かく申す小生も齢12歳のとき、地元書店の棚で『怪奇小説傑作集2』と巡り会っていなければ、こんな稼業に従事していなかったかもしれません。
 その『怪奇小説傑作集』が、このほど全面新組みによるリニューアル版として刊行開始されることになりました。1月31日に発売される第1巻が、ひとあし早く手元に届きましたので、お披露目いたします。

kaikisk1cvr.JPG

↑右が新版。左は懐かしき初刊時のカバー。

 もちろん収録作品と配列は旧版と同じですが、巻末に「新版解説」を増補。第1巻は紀田順一郎先生が「初版刊行のころを振り返って」と題して、当時の怪奇小説翻訳・受容事情を回顧されています。まことに畏れおおいことながら、小生、第3巻の新版解説を依頼されておりまして、今から緊張しきりであります。
 編集担当のKさん@東京創元社にうかがったところ、今回のリニューアルは『日本怪奇小説傑作集』の好調がひとつのきっかけになったのだとか。『怪奇小説傑作集』の遺産継承を旗印に掲げて、日本怪奇の企画をブチ上げた当人としては本望というか、こんなに嬉しいことはありません。
 なお、改版にあたっては(当然とはいえ)きちんとした校訂が施されているようで、細部に配慮の跡が看取されます。おそらく、ここをご覧の方の多くは既読ではないかと忖度されますが、ひとつ、これを機会に全巻を再読されてみてはいかがでしょうか。必ずや、新たな発見があることと思いますがゆえ。

kaikisk1honbun.JPG

↑「猿の手」冒頭部。上が旧版、下が新版。
活字の大きさの違いが一目瞭然である。

怪奇小説傑作集 1
A.ブラックウッド他著 / 平井 呈一訳
東京創元社 (2006.1)
通常24時間以内に発送します。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月28日 11:46 | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年01月27日

幻妖通信、リニューアル発信!

 え〜本日、ひさびさにメルマガ「幻妖通信」最新号が配信されました。長らく配信が中断して申し訳ございませんでした……。
 今号からは、このブログやビーケーワンの仕事でいつもお世話になっているフリー編集者/ライターのタカザワケンジさんが新編集長に就任、最新の情報をコンスタントにお届けしてまいります。
 どうか倍旧の御愛読を賜りますとともに、まだ購読申し込みをされていない皆さまには、この機会に是非、御購読のほど(もちろん無料です)よろしくお願いいたします!

 タカザワ新編集長の「アルカリブログ」
 http://blog.livedoor.jp/alkali/

GR DIGITAL BOX
森山 大道著 / 田中 長徳著 / 東儀 秀樹著 / 坂崎 幸之助著 / 当麻 妙著 / 海原 修平著 / Yutaka‐T著 / hana著 / 大池 直人著 / タカザワ ケンジ著 / タカザワ ケンジ編集
東京キララ社 (2006.1)
通常24時間以内に発送します。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月27日 17:14 | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年01月26日

猫ファンタジー競作集

 日本出版社より4月に刊行される小生編『猫路地――猫ファンタジー競作集』の目次が確定しましたので、御紹介します。

加門七海「猫火花」
長島槙子「猫ノ湯」
谷山浩子「猫眼鏡」
秋里光彦「猫書店」
寮美千子「花喰い猫」
倉阪鬼一郎「猫坂」
佐藤弓生「猫寺」
片桐京介「妙猫」
井辻朱美「魔女猫」
菊地秀行「猫のサーカス」

片岡まみこ「失猫症候群」

霜島ケイ「猫波」
吉田知子「猫闇」
天沼春樹「猫女房」
化野燐「猫魂」
梶尾真治「猫視」
森真沙子「四方猫」
別役実「とりかわりねこ」
皆川博子「蜜猫」

花輪莞爾「猫鏡」

 猫好きにかけては人後に落ちない総勢20名の作家たちが、愛する猫をテーマに書き下ろしたファンタジー/幻想小説の競作集(アンソロジーに非ず。前々から申しあげておりますように、小生はアンソロジー=精華集と、書き下ろし作品による競作集とは、根本から別種の性格の書物であると考えております)です。
 競作集というのは、作品が出そろってみないことには成否を定めがたい博奕みたいなところがあるわけで(笑)、今回もハラハラドキドキ原稿の到着を待っておりましたが、結果的にたいそうハイレベルな、愛すべき作品がズラリ勢ぞろいすることとなりました。猫好きな方はもとより、猫嫌いな方でも(!?)きっと面白く読んでいただけるのではないかと思います。
 追ってビーケーワンで、特典つき予約受付を始める予定ですので、よろしくお願いいたします。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月26日 15:53 | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年01月25日

『八本脚の蝶』関連の短信

 ビーケーワンの本サイトに、小生と担当編集者の斉藤尚美さんによる対談記事「二階堂奥歯『八本脚の蝶』(ポプラ社)ができるまで」がアップされました(このページ上段のビーケーワン・リンクから飛べます)。
 いろいろハードルの高い本だった同書の刊行を蛮勇をふるって(!?)実現させたのは、いったいどんな編集者なのか、そして彼女が編集作業を通じて本書に込めた思いとは? ……じっくりとご覧ください。

 特集ページの下段には、奥歯さんが手がけた書物の幾つかをリストアップしております。
 このうち、企画の起ちあげから刊行までを本人が担当できたのは、『アリスの人生学校』一冊だけでした。『山尾悠子作品集成』は編集実務のサポートを、『毎月新聞』と『あんまりな』は連載記事の単行本化作業を、『稲生モノノケ大全』は企画と入稿準備を、それぞれ担当した本です。

 雪雪さんから「よろしく」と御指名がありましたので(雪雪さんのサイト「醒めてみれば空耳」参照)、『八本脚の蝶』のビーケーワン特典の配信について御説明いたします。配信は御購入と同時ではなく、特典の有効期限終了後となります。今回は3月上旬の配信を予定しておりますので、お楽しみに!

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月25日 15:20 | コメント (0) | トラックバック (1)

心震わせる「魂」の書

 杉田篤彦構成/宇宙船編集部編による『魂――仮面ライダー響鬼特写写真集』を舐めるように読み了えた。
 読了? そう、本書は写真集の体裁をとっているし、実際、鬼たちのスーツと装備を中心に、美麗にして細緻を極めた写真資料が満載されているのであるが、これはそうしたヴィジュアルをも含めて、そのディティールの総てを様々に、そして仔細に「読み解かれて」しかるべき書物なのだ。
 そこから澎湃と起ちあがってくるのは、寺成紀プロデューサーをはじめとする制作スタッフが「響鬼」創造に注ぎ込んだ情熱の滾りである。
 いまだかつて誰も観たことがないような作品世界を生み出すため、巻末のドキュメント「鬼の創造」の中で「誤解を恐れずに言えば、彼らの行動は常軌を逸している」とまで形容されるほど、モノづくりに「入れ込んでしまった」クリエイターたちの驚くべき至芸である。
 なぜ自分がこれほどまで「響鬼」という作品(29話まで限定)に魅了されてやまないのか……その秘密の一端を、しかと目のあたりにする心地がした。
 なお、熱き魂の滾りを感じさせるのは「響鬼」の制作陣ばかりではない。
 かくも心震わせる書物を実現させた編集スタッフのエディトリアル・スピリットにも、心からなる称讃と敬意を捧げたいと思う。

魂
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.25
杉田 篤彦構成・執筆 / 加藤 文哉撮影 / 宇宙船編集部編
朝日ソノラマ (2006.1)
通常2-3日以内に発送します。

↑さりげなーく店頭に並んでましたが、
こちらも好い本です。特に帯とか(笑)。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月25日 07:47 | コメント (1) | トラックバック (2)

武田徹氏の〈共同体〉三部作

 この年末年始、本業とは別に(というか後述のごとく、これも本業といえば本業なんだが)じっくり目を通した書物があった。ジャーナリストでノンフィクション作家・批評家として幅広く活躍されている武田徹氏の、下記をはじめとする一連の著作である。

偽満州国論
偽満州国論
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.25
武田 徹著
中央公論新社 (2005.6)
通常2-3日以内に発送します。
「隔離」という病い
武田 徹著
中央公論新社 (2005.2)
通常2-3日以内に発送します。
「核」論
「核」論
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.25
武田 徹著
勁草書房 (2002.11)
通常2-3日以内に発送します。

 どうして武田氏の著作を集中的に読んだのかといえば、すぐ上の『「核」論』の中公文庫版解説を依頼されたからなのだ。小生とてノンフィクションは嫌いではないし必要に応じて目を通すことも少なくないが、だからといって戦後史と「核」の問題を巨視的に考察した書物の解説というのは、あからさまに畑違いの仕事である。
 というか……普通こういう本の解説を、怪奇幻想文学に特化したアンソロジストで怪談専門誌編集長で響鬼マニアな人間には依頼してこないだろう(笑)。
 どうしてこのような事態に立ち至ったかといえば、同書の担当編集者が、たまたま〈「異」の世界〉シリーズの担当者(どういう人かはビーケーワンのインタビュー記事参照)でもあったからなのだ。担当編集氏のお見立てによると、武田氏の方法論には、アンソロジストとしての小生の方法論に相通ずるものがあるとのこと。半信半疑ながら、ともかくも著作を拝見して……ということで読み始めたら、これが滅法面白い! 開巻まもなく幽界から帰還した大杉栄と獄中の甘粕正彦が対話を始めてしまう『偽満州国論』、ハンセン病患者受難史の深層に「共同体幻想」という意想外の観点から迫る『「隔離」という病い』、そしてゴジラや鉄腕アトムや大伴昌司や宮沢賢治を自在に引用しつつ「核」と日本人の奇妙奇天烈なクロニクルを編みあげた『「核」論』――歴史学的手法と文化史的手法にルポルタージュを加味した氏独自の方法論には、なるほどアンソロジストのそれにも一脈通ずるところがあった。担当編集氏の炯眼に敬意を表しつつ、謹んで解説執筆をお引き受けした次第。
 とはいうものの、いかんせん専門外の分野ゆえ、プレッシャーのかかること(笑)。難渋の末に書きあげて先日おそるおそる提出したところ、幸いにも及第点を頂戴できた模様である。
 2月25日に中公文庫より発売。小生の珍解説はともかく、幻想文学読者にとっても興味深く読めること確実な名著ゆえ、ぜひ御注目ください!

怪談
怪談
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.10
今野 円輔著
中央公論新社 (2005.12)
通常24時間以内に発送します。
酒呑童子の誕生
高橋 昌明著
中央公論新社 (2005.12)
通常24時間以内に発送します。

↑〈「異」の世界〉待望の新刊が出ました。
『怪談』は小池壮彦氏が良い仕事をしてますね。
『酒呑童子の誕生』は響鬼ファン必読だ!

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月25日 01:18 | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年01月24日

ナイトメア叢書のインタビュー

 午後2時から水道橋の青弓社にて、〈ナイトメア叢書〉の第2弾『近代幻想文学史の再構築(仮)』に掲載予定の巻頭インタビュー取材を受ける。インタビュアーは、創刊号の平山夢明氏インタビューでも息の合ったところを見せていた、一柳廣孝さんと吉田司雄さんのホラー派国文学者コンビだ(笑)。
 一柳さんとは『幽』2号の取材でお会いして以来だが、吉田さんとは何年ぶりだろう……前にも触れた気がするが、彼と小生は早大一文日本文学科の同級生なのである(実は遠い昔に幻想ブックレビューに御寄稿いただいたこともあったり)。当時の小生は、文学部キャンパスにいるよりも、政経ラウンジにあった幻想文学会の溜り場か、さもなくば早稲田や神保町の古書店街にいる時間のほうが圧倒的に長かったので、卒業後も大学時代の同級生とはほとんど会う機会もなく、しばしプチ同窓会の雰囲気に浸る。
 取材内容は、横高SF研(!)や幻想文学会時代の話に始まり、『幻想文学』創刊から終刊にいたる顛末、もろもろの裏話、そして近年のホラー・ジャパネスクな仕事についてまで、問われるままにしゃべりまくらせていただいた。テープ起こしが大変そうですが、ひとつよろしくお願いします〜。
 日本幻想文学研究・批評の振興のため、〈ナイトメア叢書〉には大いに頑張っていただきたいと思っている次第。小生も及ばずながら応援してゆくつもりである。

ホラー・ジャパネスクの現在
一柳 広孝編著 / 吉田 司雄編著
青弓社 (2005.11)
通常24時間以内に発送します。
文化のなかのテクスト
一柳 広孝編 / 久米 依子編 / 内藤 千珠子編 / 吉田 司雄編
双文社出版 (2005.2)
通常2-3日以内に発送します。
「学校の怪談」はささやく
一柳 広孝編著
青弓社 (2005.9)
通常24時間以内に発送します。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月24日 12:43 | コメント (1) | トラックバック (0)

乙女の日記、二題

 全12ページに及ぶロング対談の原稿を送信して、休む間もなく時評の原稿にとりかかる。いや、同じ号に載るのだから当然、休んでちゃいかんわけだが(笑)。今月は〈朱川湊人スペシャル〉に連動して、時評でも最新刊の『わくらば日記』をじっくり紹介。今回の作品も『花まんま』や『かたみ歌』と同様、昭和三十年代の懐かしい風物と人情を背景に展開される、連作形式の短篇集である。
 主人公は、東京荒川の土手に程近い下町に暮らす貧しい姉妹……というと、なんだかレトロな少女小説のようだが、そのとおり、本書は朱川流少女小説ともいうべき、あえかなテイストの作品なのだ。物語は、病弱な姉・鈴音が有する不思議な能力を軸に展開されてゆく。彼女は、人や物にまつわる過去の出来事を、ビデオの再生画像を眺めるように透視することができるのだった……。
 「姉さまが亡くなって、すでに三十年近い歳月が流れました」――本書は、老境に達した妹の和歌子が、夭折した鈴音(本書は、あらかじめ予告されたヒロインの死へ向けてのカウントダウン形式で進められてゆくのだ)や周囲の人々を回想するという叙述形式を採る。透明な哀調を帯びた乙女の独白体が、今よりもずっと高く、広く、青かった東京の空の下で繰り広げられる庶民の日常と、高度経済成長へ邁進する時代とがつかのま交錯する瞬間の煌めきを鮮やかに蘇らせてゆく。小池真理子『律子慕情』に涙した貴方は必読!
 と、時評を書いている最中に、おりしも『八本脚の蝶』の見本が到着。
 かくして今月は、かたやフィクション、かたやノンフィクションによる「乙女の日記」二本立てで行くことにした次第。なお、『八本脚の蝶』に寄せられたゆかりの人々のエッセイは、いずれも在りし日の著者の様々な面影を髣髴させて読みごたえがあるが、とりわけ雪雪氏「空耳のこんにちは」の結びに置かれた次の一文には、思わず粛然と息をのんだことを申し添えておく。

 彼女はぼくの心の中で、幸運や希望という概念のすぐそばに住んでいたので、背後でいきなり走り出すあぶなっかしい靴音を聞きつけたりすると今でも、ぼくの心はぱっと明るくなることをやめない。

わくらば日記
わくらば日記
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.24
朱川 湊人著
角川書店 (2005.12)
通常24時間以内に発送します。
律子慕情
律子慕情
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.24
小池 真理子著
集英社 (1998.1)
通常2-3日以内に発送します。
八本脚の蝶
八本脚の蝶
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.24
二階堂 奥歯著
ポプラ社 (2006.1)
通常24時間以内に発送します。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月24日 06:43 | コメント (2) | トラックバック (0)

特オタ全開暴走対談

 ようやく月なかばの締切地獄を脱出。というわけで以下、ちょっとリプレイしての記述が続きます。

 朱川湊人さんとの特オタ全開暴走対談@小説推理3月号をまとめながら、ひとつ景気づけ(!?)に、と録画しておいた「ウルトラマンマックス」第29話「怪獣は何故現れるのか」(小中千昭脚本)を観る。小学生のとき、リアルタイムで「ウルトラQ」と出逢い、人生の何割かが確実に変わったと思っている小生のような人間にとっては、涙なくしては観ることのできない趣向の数々よ。小中さん、グッジョブ! しかもこの牛鬼怪獣、どう見ても香川根香寺の牛鬼掛軸(拙著『妖怪伝説奇聞』所収「讃岐路の牛妖たち」参照)にインスパイアされてるような……バラゴン/パゴス/ネロンガと連なる円谷地底怪獣造形と、近世の妖怪図像が違和感なくリミックスされて、新たな幻獣が生み出されていることに感心する。

妖怪伝説奇聞
妖怪伝説奇聞
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.24
東 雅夫著
学研 (2005.5)
通常24時間以内に発送します。

↑こいつが根香寺のイカした牛鬼だ!

 それはさておき朱川vsヒガシ対談、どこからどう見ても直木賞作家と怪談専門誌編集長が小説雑誌で話すような内容ではないよなあ〜、と担当編集者のH野さん@響鬼急進派におそるおそるおうかがいを立てたところ……「とても面白いです。このさい特集ページ全部を対談に充てましょう!」との驚くべき回答が! いいい、いいんですかあ!?
 というわけで、特オタ(というよりもはや特撮オヤジというべきか)全開暴走対談「怪談、怪獣、怪人に極まる!」掲載の「小説推理」3月号、今週なかば頃の発売です。

vsshukawa.JPG

↑グラビア誌面はこんな感じになる模様。
下のほうになんか散乱してますが気にしないように。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月24日 04:25 | コメント (1) | トラックバック (0)

2006年01月20日

『八本脚の蝶』入荷しました!

 予定予約数超過のため、カゴ落ちしていた『八本脚の蝶』ですが、いきなり24時間表示で(笑)復活しました。
 予約特典は2月末注文分まで有効ですので、ぜひ御注文ください!

okubanamegon.JPG

↑ナメゴンが(撮影・田中流)

八本脚の蝶
八本脚の蝶
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.20
二階堂 奥歯著
ポプラ社 (2006.1)
通常24時間以内に発送します。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月20日 23:08 | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年01月18日

あの「ナリワイタイムス」が単行本に!

 以前、このブログでも御紹介した、いのうえさきこさんの連載漫画「ナリワイタイムス」が、このほど『スキ!がお仕事!』のタイトルで単行本になりました(拍手)。
 自分が好きなことを生業にしている21人の「人生のお達者」氏(別名お気楽氏ともいう……)に、著者と担当編集者の凸凹コンビが突撃取材を敢行した愉快な探訪記です。
 もちろん、小生登場の回もボツにされることなく収録されております。

nariwaibook.JPG

↑細部の描き込みがとにかくリアル!

 まあ小生なんぞ、この顔ぶれの中ではいたって地味な部類でありまして、世の中には本当に突拍子もない生業を極めた傑物たちがいるものよ……と感心するやら呆れるやら。水木しげる御大が思わぬところでゲスト出演されていたり、書泉グランデ(お世話になってます!)の店長さんが登場されたりと、まこと興趣は尽きません。
 そしてもうひとつ印象的なのが、著者たちの生真面目ともいうべき取材姿勢。一見おちゃらけているように見えて、実は細かい目配りの利いたルポルタージュとなっているのです。ページごとに詰め込まれたこの情報量、ハンパじゃないですぞ。

スキ!がお仕事!
いのうえ さきこ著
メディアファクトリー (2006.1)
通常24時間以内に発送します。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月18日 22:03 | コメント (0) | トラックバック (0)

山田維史の遊卵画廊

 花輪莞爾『悪夢百一夜』の装幀と装画(全101点!)を担当されている山田維史さんから、なんとトラックバックが!
 ホームページもあるようなので早速拝見すると、これが大変に充実したサイトでありました。

 山田維史の遊卵画廊 http://plaza.rakuten.co.jp/plexus/

 山田さんというと、小生などどうしても往年の〈ドラキュラ叢書〉や〈サンリオSF文庫〉、あるいは「幻想と怪奇」や「奇想天外」の誌面を飾った素晴らしい表紙画・挿絵の数々が即座に思い浮かぶもので、つい「オールド幻想文学ファンにはおなじみ」などと口走ってしまいましたが、その創作意欲は現在もまったく衰えを知らない御様子です。
 ホームページには、新作はもとより、これまで手がけられた装幀装画作品などを閲覧できるコーナーも設けられているので、ぜひ御一見のほどを。
 ちなみに下記のページには、花輪莞爾氏著作の装幀に関する言及もあります。
 http://plaza.rakuten.co.jp/plexus/6000

【注目】ビーケーワンでの『悪夢百一夜』販売が決定したそうです。コメント欄を御参照あれ。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月18日 13:42 | コメント (1) | トラックバック (0)

2006年01月17日

【速報】『妖怪文藝』懸賞抽選会、開催さる

 小学館文庫版『妖怪文藝』読者プレゼントの抽選会が、1月16日午後7時より、東京新宿のふぐ料理店にて開催された。列席したのは小生のほか、小学館文庫編集部のYさんとKさん、そして全巻の装画を担当された天野行雄さんの4名。
 Yさんからホイと手渡された応募葉書の束は、しめて300余通――全3巻の応募券を添付しなくてはいけないという面倒な条件にしては、予想を上まわる応募総数となった。しかも多くの方が、本書の感想やメッセージ、素敵なイラストなどを書き添えてくださっているのに感激。特に『響き交わす鬼』について、温かい激励の言葉を多数頂戴し、しばし感涙にむせぶ。
 メンバーが揃ったところで早速、抽選会に突入。厳正なる抽選の結果、特賞の天野さん特製「海坊主フィギュア」を獲得したのは――。

 埼玉県戸田市にお住まいの宮崎さんでした。

 宮崎さん、おめでとうございます!(なお、『クトゥルー神話事典』は目下、増補改訂中です。御期待ください。←私信)
 続いて「お化け名所図絵」の当選者100名様(発表は賞品の発送をもって代えさせていただきます)を決定した後、河豚料理のフルコースに舌鼓を打ったのであった(小学館さん、ごちそうさまでした〜)。

ybchusen.JPG

↑特賞の当選葉書を掲げる天野さん。

ybdrill.JPG

↑お手製のドリルを掲げる天野さん。
ドリルの正式名称は「物怪観光・社員用腕カバー AC-02」である。
スイッチオンで高速回転する優れモノだ!(マジ)

妖怪文芸 巻之1
東 雅夫編
小学館 (2005.9)
通常2-3日以内に発送します。
妖怪文芸 巻之2
東 雅夫編
小学館 (2005.10)
通常24時間以内に発送します。
妖怪文芸 巻之3
東 雅夫編
小学館 (2005.11)
通常24時間以内に発送します。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月17日 01:07 | コメント (0) | トラックバック (0)

『八本脚の蝶』予約取り扱いについて

 ただいま好評予約受付中の二階堂奥歯『八本脚の蝶』ですが、最近になって予約受注数が急増、入荷予定部数の上限を超えてしまったために、現在「お取り扱いできません」状態になっております。
 まことに申し訳ございません。
 数日中に追加の手配が完了し次第、予約注文可能となりますので、もうしばらくお待ちください。
 なお、予約特典につきましては、発売後も2月末までの購入分には有効となりますので、安心して御注文くださいますよう、お願い申しあげます。

okubaallstars.JPG

↑せいぞろい(撮影・田中流)

八本脚の蝶
八本脚の蝶
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.20
二階堂 奥歯著
ポプラ社 (2006.1)
通常24時間以内に発送します。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月17日 00:22 | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年01月16日

紙のディスク・アニマル!?

 昨日、天野行雄さんから頂戴した福袋の中に、黄緑の表紙で横長をした奇妙な本が含まれていた。
 タイトルは『クリッタカード・あそべるかみのどうぶつたち』、著者は9brand(ナインブランド)――瀬戸けいた・なおよ夫妻によるデザイン・レーベルである。中身はと見れば、絵葉書としても使える厚紙に、絶妙にデフォルメされた動物たち(の展開図)がカラーで印刷されているではないか。切り取って組み立てると、コロコロドリ、ヒッカケザル、スイスイキンギョ、ナナイロヤマアラシなどと命名されたユーモラスな姿態の動物たちが出来上がる仕組みである。

critteranimal.JPG

↑これはスモウグマ。

 天野さん曰く――「どうです、これも一種のディスク・アニマルだと思うんですが?」
 いや、ごもっとも。続けて天野さんが、友人である瀬戸夫妻のことを説明しながら鞄の中から取り出された、これまた不思議な動物のフォルムをした収納ケースを見て、またまたびっくり。同じものを小生も以前、池袋パルコの文具店で見かけて衝動買いしていたのだった。
 どんな形のケースかは、9brandさんのホームページでご覧ください。
 http://www.9brand.com/information/9branddiary/5

 「生き物に学ぶデザイン」をモットーに掲げて、他の誰にもできないような物作りに取り組んでいる9brandの姿勢には、小生など思わずウンウンと肯いてしまうところが多々ある。
 実は天野さんから、耳寄りな情報を教えていただいたのだが……それはまだヒミツだ(笑)。

クリッタカード
9brand著
ピエ・ブックス (2005.10)
通常1-3週間以内に発送します。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月16日 03:46 | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年01月14日

宮部みゆきさんと対談

 江東区立豊洲文化センターで担当した公開講座〈名探偵か、ゴースト・ハンターか!? ミステリーとホラーの間に〉の最終回は、宮部みゆきさんをスペシャル・ゲストにお招きしてのトーク・ショー形式でおこなわれた。
 宮部さんは生まれも育ちも現在のお仕事場も江東区内ということで、地元にまつわる思い出話を皮切りに、怪談好きの由来や、ホラーとミステリーの微妙な関係、〈霊験お初捕物控〉をはじめとする御作品のこと、岡本綺堂の魅力、そして意外な創作秘話にいたるまで、興趣尽きないお話の数々を90分間ノンストップ状態でうかがうことができた。満場の聴衆の皆さんも大変マナー良く、熱心に耳を傾けてくださった。進行役として、心から御礼申しあげる次第。なお、この対談は「小説推理」5月号に掲載される予定である。
 会場には、昨年〈妖怪文藝〉でお世話になった天野行雄さん@日本物怪観光と、奥様でイラストレーターの水野真帆さんも駆けつけてくださった。水野さんは現在、宮部さんの連載小説「楽園」(産経新聞掲載)の挿絵を担当されているということで、いわばWでの奇縁。天野さんからお土産に、特製の「物怪福袋」を頂戴し、宮部さんともども狂喜乱舞する(天野さん、ありがとうございました)。

mononokefuku.JPG

↑これがお土産の福袋(の一部)だ!(嬉々)

 終了後、大沢オフィスと双葉社の皆さんに天野さん御夫妻も加わって、食事に繰り出す。歓談中、なぜか話題が特撮方面に向かってしまったのは……決して小生の策謀ではないと断言しておこう(笑)。響鬼とか牙狼とかゼイラムとか。

震える岩
震える岩
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.14
宮部 みゆき〔著〕
講談社 (1997.9)
通常2-3日以内に発送します。
あやし
あやし
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.14
宮部 みゆき〔著〕
角川書店 (2003.4)
通常24時間以内に発送します。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月14日 05:58 | コメント (0) | トラックバック (2)

2006年01月13日

【短信】「幽」4号が300冊突破!

 まずは、今日の定例会議でビーケーワンの辻さんから報告があったのですが、「幽」第4号の売れ部数が、オフシーズン真只中にもかかわらず、とうとう300の大台を突破したとのこと。お買いあげくださいました皆さまに、更めて御礼申しあげます。ネットでも強い雑誌なんだなーと実感しましたね。目下、購入特典の秘密メルマガを鋭意制作中。

 余勢をかって、こちらも追い込みに入りつつある怪談之怪の単行本『怪談の学校』(メディアファクトリー)にも、急遽、購入特典を付ける方向で検討に入りました。御期待ください。

 もひとつ、ちょっと嬉しかったのは、拙著『妖怪伝説奇聞』が、いつのまにやら100冊を突破していたこと。獅子堂(仮名)@ムー編集部と画策中の「伝説紀行」パート2刊行計画へ向けて、弾みがつきます。ありがとうございました!

 先に御紹介した『悪夢百一夜』ですが、早速ビーケーワンでも版元さんと入荷のための交渉に入った模様です。うまくいけば近日中に、このサイトでも購入可能になるかも知れません。

 その『悪夢百一夜』の著者・花輪莞爾さんの新作が、現在編集中の猫ファンタジー競作集『ねこたん(仮)』(日本出版社)に掲載されます。これまた虚実のあわいをたゆたうが如き不思議な味わいの作品をいただきました。お楽しみに。

 おしまいに最新の朗報を。「小説推理」編集部のH野さんから連絡がありまして、双葉文庫版『ホラー・ジャパネスク読本(仮)』のカバーデザインを、装幀家の間村俊一さんにお引き受けいただることが本決まりになったそうです。装幀で売れてるという説まである(!?)『日本怪奇小説傑作集』に続いて、どんなデザインになりますか、小生自身、今からわくわくしております。

妖怪伝説奇聞
妖怪伝説奇聞
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.13
東 雅夫著
学研 (2005.5)
この本は現在お取り扱いできません。

↑あららら……在庫切れだよ。
しばし、お待ちを(平伏)。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月13日 04:24 | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年01月12日

『八本脚の蝶』スタンバイ

 ホラー大賞一次選考担当分の箱を返送して(今年の箱は珍しく短篇よりも長篇のほうがハイレベルだった)ホッと一息つくまもなく、昼前からビーケーワンで定例会議のあと、二階堂奥歯『八本脚の蝶』の担当編集者である斉藤尚美さん@ポプラ社をお招きして、制作秘話の数々をうかがう(この模様は20日の同書発売と前後して、ビーケーワンのサイトに特集記事としてアップされます)。
 御持参いただいた同書の装幀見本や青焼きを拝見する。造本は、用紙の質感にも十分な配慮が感じられる瀟洒な仕上がり(タイトルは箔押しだよ!)。たいそうセンスが良い。装いにはことのほか敏感だった故人も、これなら満足の笑みを浮かべるのではあるまいか。
 もうひとつ、思いのほか魅力的だったのが、カラーで挿入された写真の数々。遺愛の品々を、御実家にうかがって撮影してきたものだという。写真家・田中流さんによって活写されたオブジェたちが、奥歯的小宇宙の一面を垣間見させてくれる心地がする。
 田中流さんのホームページ http://www.geocities.jp/tanakanagare/

okubavisual.JPG

↑右頁はゴス&ちびクトゥルーちゃん(チラリとニャルの姿も)。
左頁は、著者自筆の読書メモから。

 ゲラで読んだときにも実感したことだが、奥歯の文章は、こうして縦書きの活字で組まれると、サイトで目にしたときよりも格段に凄味が増す印象を受ける。すでにウェブ版で読んだよ……という向きも、刊行の暁には是非とも御一見いただきたい。

八本脚の蝶
八本脚の蝶
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.12
二階堂奥歯著
ポプラ社 (2006.1)
近日発売 予約可

↑予約特典つけました。小生の雑文はさておき、
本書に未掲載のオブジェ写真も添付されるので必見だ!

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月12日 17:55 | コメント (1) | トラックバック (0)

2006年01月11日

とんでもない本が出た!

 ピンポーンというチャイムとともに「郵便局で〜す」の掛け声。ポストに入らない郵便物を、階上まで届けてくださったのだが、手渡すときに局員さん、「気をつけてくださいね、重いッすよ」と一言。なるほど書籍小包にしてはズシリと重い。中から出てきたのは……コレだった。

hanawacvr.JPG

 作家で仏文学者の花輪莞爾さんが、「季刊現代文学」を主舞台に営々と書き継いでこられた幻想奇想短篇101篇を集大成した『悪夢百一夜』が、ついに上梓のはこびとなったのだ。
 なんと総頁数1338ページ!(しかも本文二段組!)――『広辞苑』さながら、ではなく『広辞苑』そのものの分厚さと重量である。それでいて税込定価4000円とはあまりにも破格だが、その理由を著者は「あとがき」で次のように記している。

 この本の前半の五十一篇は、小沢書店の『悪夢五十一夜』(九九年)に収め出版されたものです。当書店が直後に倒産したため、私は詳細を知りえず、すべて宙にういてしまいました。
 でもその本をお持ちの方に、あまり高額になっては失礼と思い、この本はその分、格安になっております。なぜ百一夜かと言うと、『千夜一夜物語』のヒソミにならったからで、「五十一夜」の〃あとがき〃でうっかり、百一夜まで行ってみたいと書くと、是非やって下さいと激励されたからでもあります。

 実に太っ腹ではないか。既刊本をお持ちの方に失礼だからといって、価格をここまで下げるなんぞ、なかなか出来ることではない。
 いや、そもそも「五十一」話まで書いたから、次は「百一」話に挑戦だといって、実際に書き果せてしまうこと自体、そうそう出来ることではあるまい。
 しかもである。このほど初めて単行本化された近年の作品群(=五十二話以降の作品)は、以前にもまして幻妖の翳が色濃い模様。「海もののけ」「青空の鬼」「きつね」など、気になるタイトルの作品から読み始めているが、いずれも虚実皮膜に妖怪変化が跳梁する趣の逸品であった。
 百一話の各篇に、オールド幻想文学ファンにはおなじみ山田維史氏のカットが添えられているのも嬉しい。
 正式発売は今月下旬とのことだが、ごく少部数の刊行で一部書店にしか出回らないらしいので、確実に入手を希望される向きは、直接下記の発行元にお問い合わせいただきたい。

 ウチヤマ出版
 東京都文京区関口1−25−2
 電話03−5206−8701

hanawavolum.JPG

↑ごらんのとおり、あのイノモケが小さく見えまする……。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月11日 22:28 | コメント (1) | トラックバック (0)

2006年01月10日

プロフィールと年譜、更新

 ずっとほったらかしだった「プロフィールと年譜」のコーナー(リンクはページ左上の写真の下)を、新年を機に更新しました。笑ってやってください。
 しかし単著と編著を合わせると、なんだかんだで50冊近くに達していることに気がつく。年とったわけだよな〜。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月10日 19:38 | コメント (2) | トラックバック (0)

【速報】響鬼研究読本、国書刊行会より刊行決定!

 先にお知らせした『響き交わす響鬼――「仮面ライダー響鬼」研究読本(仮題)』ですが、このほど国書刊行会より刊行されることが正式決定しました。
 内容は、小生によるルポルタージュ、インタビュー・座談会、研究論文・エッセイ、公募企画の4パートで構成される予定。国書刊行会のあんな本やこんな本と並べてもまったく違和感のない……要するにそういうタイプの本にしていきたいと思っています(分かりますね?)。
 詳細は追ってまた。

ボルヘスの世界
渋沢 竜彦ほか著
国書刊行会 (2000.10)
通常2-3日以内に発送します。
絵本百物語
絵本百物語
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.10
竹原 春泉〔画〕 / 多田 克己編
国書刊行会 (1997.6)
通常2-3日以内に発送します。
書物の王国 17

国書刊行会 (1998.1)
通常2-3日以内に発送します。

↑こんな本やあんな本

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月10日 15:01 | コメント (9)

2006年01月09日

「ムー」でクトゥルー神話特集

 「ムー」2月号の見本誌が到着。小生ひっさびさに2色刷り特集に登板しとります。題して「魔道書『ネクロノミコン』誕生の秘密」――まもなく学研から単行本で刊行されるドナルド・タイスンの奇書『ネクロノミコン アルハザードの放浪』の紹介を核に据えた、堂々15ページにわたるラヴクラフト&クトゥルー神話特集です。

munecronom.JPG

↑大瀧啓裕さんへのインタビューや新刊ガイドも掲載

 なにせ天下の「ムー」なので(笑)、それっぽいノリで書いておりますが、後半かなり誌面を割いて、タイスンの本から一章をまるごと先行掲載しているので、同書の購入を勘案されている方は、ぜひ御一読のほどを。掲載したのは「図書館の地下に存するもの」という章で、旧支配者の眷属と敵対するマギ族の修道僧が、僧院の地下に〈クトゥルーの落とし子〉を呪術で幽閉し、ひそかに旧支配者撃退のための生体実験(!)を繰り返している……という部分です。この一章を読むだけでも、タイスン版『ネクロノミコン』が、類書とは比較にならないほど本格的なオカルト文芸作品であることが御理解いただけるのではないかと思います。
 なお、169頁に掲載されている図版説明中、「『闇に囁くもの』のモデルになった教会」とあるのは、「『闇をさまようもの』のモデルになった教会」の誤りです。同じ頁に何度も「闇に囁くもの」の話が出てくるので、校閲の人が気を利かせたつもりで勝手に訂正してしまった模様(……)。

ネクロノミコン
ドナルド・タイスン著 / 大滝啓裕訳
学研 (2006.1)
近日発売 予約可
ヴォイニッチ写本の謎
ゲリー・ケネディ著 / ロブ・チャーチル著 / 松田 和也訳
青土社 (2006.1)
通常2-3日以内に発送します。

↑いきなりこんなものまで出ちゃいましたな。
『魔道書ネクロノミコン』読者なら、分かりますね?

地を穿つ魔
地を穿つ魔
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.12
ブライアン・ラムレイ著 / 夏来 健次訳
東京創元社 (2006.1)
通常24時間以内に発送します。

↑入荷しました!

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月09日 00:54 | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年01月07日

稲生平太郎の新作長篇、スタンバイ!

 ……といっても『稲生物怪録』の話ではない。知る人ぞ知る名作『アクアリウムの夜』の作者にして、「幻想文学」誌上に長年「不思議な物語」と題する読書エッセイを連載していた怪人・稲生平太郎の第二長篇『アムネジア』が、まもなく上梓されるはこびとなったのだ。
 実は小生、そのごく一部を、今をさることン年前に拝見したことがあるのだが、以来幾星霜、ついにその面妖なる全貌が明らかとなる日がやってきたとは、感無量である。
 ちなみに作者の表の顔(?)は、英文学者の横山茂雄氏。と云えば、昨年完結した『日影丈吉全集』の名解説や、御専門であるゴシック・ロマンス関連の諸論考を想起される方も多かろう。
 氏の創作には、その多面的な嗜好と博識が融合されて、万華鏡さながら煌めいているような印象を受ける。
 なお、ビーケーワンで『アムネジア』を予約購読された方には、作者による特別書き下ろしエッセイ「チョコレート・ケーキの秘密」が特典として配信される。本書の創作秘話を綴った興味あふれる内容なので要チェックである。

アムネジア
アムネジア
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1. 7
稲生 平太郎著
角川書店 (2006.1)
近日発売 予約可
アクアリウムの夜
稲生 平太郎〔著〕
角川書店 (2002.2)
通常2-3日以内に発送します。
異形のテクスト
横山 茂雄著
国書刊行会 (1998.6)
通常1-3週間以内に発送します。
日影丈吉全集 別巻
日影 丈吉著
国書刊行会 (2005.5)
通常24時間以内に発送します。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月07日 04:17 | コメント (0) | トラックバック (0)

いとも艶冶な仕事始め

 対外的な仕事始めとして、午後二時から飯田橋の角川書店で小池真理子さんにインタビュー取材。同行編集者はロータくん、カメラマンは花木陽子さんという「幽」チームだが、今回は「ダ・ヴィンチ」の仕事である。来月発売される最新長篇『青山娼館』(角川書店)をめぐってお話をうかがう。小池さんは、いつもながらの艶麗なるたたずまいで、これはもう願ってもない仕事始めとなった(嬉)。
 今回の新作は「野性時代」に連載されていた長篇で、主舞台となるのは、青山の裏通りに人知れず建つ高級娼婦の秘密倶楽部「マダム・アナイス」……そう、本書は、観念性と官能性が渾然一体となった、矯激なる娼婦小説の試みなのだ。幻想とも怪奇とも無縁なのに、強烈な死臭と異界感覚が全篇に漂うあたり、やはり作者ならではというべきか。
 鍵をにぎる登場人物の名前を説明するのに――「川端康成のカワバタ?」という一節が出てきたので、小生はてっきり、川端の「眠れる美女」や「片腕」が意識されているものと独り決めして気負い込んでいたのだが、「あら、そういえばそうねえ、あはははは」と、あっさりかわされてしまった(笑)。このインタビューは「ダ・ヴィンチ」3月号に掲載される予定。

ノスタルジア
ノスタルジア
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1. 7
小池 真理子〔著〕
講談社 (2005.12)
通常24時間以内に発送します。
水無月の墓
水無月の墓
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1. 7
小池 真理子著
新潮社 (1999.2)
通常2-3日以内に発送します。

↑どちらも小生の解説付きです

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月07日 03:54 | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年01月06日

春駒ふたたび

 起き抜けにNHKの昼どき番組をつけて、アッと驚く。なんと先日、隅田七福神のひとつ百花園の売店でお見かけした老女が、アナウンサーとリポーター役のタレントにはさまれて映っているではないか。
 お若い頃はさぞや美しかったろうと思われる面ざしに渋い和服姿、ちゃきちゃきした江戸前の受け答えも歯切れ良い。途中から見たので詳細は不明だが、地元を代表して、七福神巡り中継の案内役を務めていらっしゃるようだった。そして中継が、百花園から横町を抜けて白髭神社へ移動すると、境内で浅草雑芸団による春駒のパフォーマンスが始まった!
 夢に見てさえ縁起が良い春駒を、ひょんな偶然から二度まで目にすることになるとは、こいつは益々……(笑)。

 春駒の写真をもっと見せろ、というリクエストをいただいたので、皆さまにもささやかながら招福のお裾分けをば。

harukomaoni.JPG

↑幕開きの鬼の舞

harukomalady.JPG

↑艶やかな女春駒

harukomasudare.JPG

↑締めくくりは珍しいすだれ芸の実演

東京和のおやつどき
春日 一枝著 / 名久井 直子著
小学館 (2005.11)
通常24時間以内に発送します。

↑新春にふさわしい和テイストの推奨本を。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月06日 04:43 | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年01月04日

「夢に見てさえよいとや申す」

 新年早々、鏡開きならぬホラー大賞応募作の箱開きをおこなう一方、『クトゥルー神話事典・第三版』の改訂作業を粛々と進めるかたわら、ちょいとゆえあって小池真理子さんの新作『青山娼館』(角川書店近刊)のゲラを読むという、早くも待ったなしな状況ではあるのだが、こればかりは欠かせない、恒例の隅田七福神巡りに行ってきた。
 牛嶋神社をふりだしに、まずは三囲(みめぐり)さんの恵比須、大黒天。裏手のお稲荷さんたちにも一年ぶりに御挨拶して、布袋さんを祀る弘福寺へ。と、山門をくぐるなり「ぶおおお〜」という法螺貝の音が。何事ならんと早くも取材モードでカメラ取り出し(笑)駆けつけてみれば、境内の一隅に、赤青二体の鬼と山伏、それに御高祖頭巾に艶やかな和服姿の女性や法被姿の男性たちから成る一団が……。

harukomanow.JPG

 浅草雑芸団の皆さんによる祝福芸「春駒」の奉納公演に、幸運にも遭遇したのだった。
 「春のはじめに春駒なんど、夢に見てさえよいとや申す」――春駒とは、木製の駒の首形を手に持ったり、あるいはこれにまたがって、三味線、太鼓などの囃子方をともない、初春に家々を巡り祝言を唱える門付芸の一種。江戸時代には都会のみならず農村でも広くおこなわれたといい、歌舞伎や邦楽にも採り入れられているが、現物を目にするのは生まれて初めてである。
 思いがけず善いものを見せていただき、こいつは春から縁起が良いようで。

harukomafg.JPG

↑公演終了後に販売される春駒フィギュア、じゃなくて細工物。
よく出来てます。価格もガシャポンと同じとはリーズナブルな!

旅芸人のフォークロア
川元 祥一著
農山漁村文化協会 (1998.3)
通常2-3日以内に発送します。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月04日 17:38 | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年01月03日

年末打ち合わせ三連チャン

 さるにても昨年末は、世間様が仕事納めに入る最終週になって、連日打ち合わせやら対談やらが続くという異常事態。おかげで例年かろうじて続けていた年賀状作成も、遂に諦めざるをえない仕儀となった。

 まずは久方ぶりに志村坂上の国書刊行会に出向いて、I崎編集長と面談、某シリーズに関するリニューアルの相談を受ける。過去の遺産は有効活用すべきであるということで見解の一致をみる。そして当方からも、某企画に関するプレゼンを、ひとくさり。別にバーターというわけではないんだが。おみやげ(お歳暮?)に下記の品を頂戴し、ホクホク顔で帰宅する(特典のひとつである『画図百鬼夜行』特製本の制作を、国書が請け負ったのだそうな)。

ubumebox.JPG

↑「姑獲鳥の夏・京極堂BOX」DVDは、
ジェネオン・エンタテインメントより発売中。

 翌日は小田急線の豪徳寺へ。『猫譚(仮)』関連の打ち合わせで、担当のIさん@日本出版社と共に、版画家/コルク人形作家の片岡まみこさんのアトリエをお訪ねしたのである。
 片岡さんの、猫をモチーフにした版画作品の数々は、「小説推理」の表紙画で毎月愉しく拝見しており、その物語性あふれる画風に魅了されることしきりだった。そのため今回の競作集に際しても、ぜひ何らかの形で御参加いただきたいと念願していたのだが、御快諾をいただけて嬉しいかぎり。面白いヴィジュアル企画になりそうである。
 アトリエには、コルク人形の実物も飾られていて、ミニアチュール嗜好の小生には眼福眼福。おみやげに下記の品を頂戴し(ありがとうございます!)、ホクホク顔で帰宅する(このてぬぐいは、片岡さんのホームページ http://www.corkdoll.com/m/ で通販もされているようです)。

nekotenigui.JPG

 その翌日、今度は先週、朱川湊人さんと対談したばかりの双葉社(しかも同じ部屋)で、作家の三津田信三さんとの対談を収録。こちらは双葉文庫から3月に刊行される『ホラー・ジャパネスク読本』のための企画である。三津田氏には同朋舎の編集者時代、小生の『百物語の百怪』を担当していただいたのをはじめとして、いろいろお世話になった。実は『ホラー・ジャパネスクを語る』も、当初は同朋舎から刊行されるはずだったのだが、同社の業態変更により宙に浮いていたのを、双葉社さんに拾っていただいた……という話せば長い因縁があるのだった。今回の文庫化に際しては、全登場作家について、小生による作家論を新たに収録するなど内容を大幅に増補し、「ホラー・ジャパネスク」の全容を知るための本格的な読本として面目一新する予定。もちろん三津田氏との対談も、その一環である。
 3月に原書房より刊行予定という待望の新作『厭魅(まじもの)の如き憑くもの』を中心に、いろいろ濃い話題で盛り上がったのだが、対談収録中、うっかりマナーモードに設定するのを忘れていた小生の携帯から「きゅいい〜きゅいいい〜」というメール着信音が。すると三津田氏、意外そうな面持ちで、「あれ、それってアカネダカの鳴き声じゃないですか!」……なんと三津田氏も「響鬼」愛好家のひとりだったのだ! かくして「響鬼」とホラー・ジャパネスクをめぐる熱い論議が交わされ以下略。まさか双葉社で、二週連続で響鬼について語り合うことになろうとは(笑)。おみやげに下記の品を頂戴し、ホクホク顔で帰宅する(担当編集Hさん入魂の一冊だそうです。たしかに、この脱力系な妙味は得がたいものかと。著者たちの名前にまったくピンとこない昔気質な読書家諸賢にこそオススメしたい好読物でした)。

fuinki.JPG

↑アカネダカがチェックしている特製バッジは非売品とか。プレミアもの!?

日本文学ふいんき語り
麻野 一哉著 / 飯田 和敏著 / 米光 一成著
双葉社 (2005.12)
通常24時間以内に発送します。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月03日 01:01 | コメント (0) | トラックバック (1)

2006年01月02日

怪談の学校とは?

 モモははさんからツッコミが入りましたので(「謹賀新年」のコメント参照)、ちょいと御説明かたがた、前宣伝をば。
 いきなり刊行予定に登場した『怪談の学校』とは、『幽』最新号などの広告で『怪談の書き方』と仮称しておりましたメディアファクトリー版〈怪談双書〉の新刊のことです。
 なかなか「これぞ!」という正式名称が決まらなかったのですが、編集担当のロータくんが山のように候補をひねりだしたあげく(『怪談虎の穴』なんてのもありましたな)、最後に天啓のごとく閃いた(らしい)のが、このタイトルでした。小生も京極さんも、聞くなり即座にゴーサインを出した次第です。ロータくん、お手柄でした。
 内容は「ダ・ヴィンチ」で連載していた「怪談創作教室」の増補拡大版に、怪談之怪四人衆による討論会完全版を加えた、怪談執筆に志す方たちにとっての実践的ガイダンスの書となっております。
 なお、討論会では「実話と創作」とか「長篇怪談と短篇怪談」などをめぐる問題点について、かなり踏み込んだ発言も飛び出しているので、「『幽』怪談文学賞」への応募を考えている向きは必読かと思われます。
 年末に到着した京極さん執筆の「開校の辞」を、「あとがき」執筆担当者として一足先に拝見しましたが、一読驚倒の傑作「怪」文書に仕上がっておりましたので、こちらもお愉しみに。2月下旬の発売を目指して進行中です。

怪談之怪之怪談
怪談之怪編
メディアファクトリーダ・ヴィンチ編集部 (2003.8)
通常2-3日以内に発送します。

↑祖父江慎さんデザインによる造本は
このノリで突っ走ってる模様。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月02日 23:13 | コメント (1) | トラックバック (0)

あぶな坂

 昨年に続いて、「実家で発掘したモノ」シリーズ第2弾。
 高校時代に使っていたノートのあいだに、こんなものが挟まっていました。

ladym.JPG

 い、いやあ……(汗)。
 おそらく1976年くらいだと思うのですが、川崎の産業文化会館でおこなわれた中島みゆきライヴのチケットであります。ファースト・アルバム冒頭の名曲「あぶな坂」は、考えてみるとホラー・ジャパネスクの一原点といえるかも知れませんな(ホントかよ)。
 高校時代はいっぱしのロック少年で、創刊まもない「ロッキング・オン」を愛読するかたわら、T・レックスとかロキシー・ミュージックとかキング・クリムゾンとかブラック・サバスとか……果ては国内未発売のジャーマン・ロックなんかを求めて、往年の新宿レコード(輸入盤専門店)に遠征したものです。ちなみに国書刊行会の某編集長氏(同世代)は、若い頃その新宿レコードでバイトしていたそうですが。ほかにクイーン初来日公演のプログラムとかも発掘。
 なお、小生が生まれて初めて出かけたライヴは、小学校六年のときに行った浅草国際の美川憲一ショーでありました。途中で立ち寄った古書店で、萩原朔太郎『猫町』の初版本を見かけて感動した記憶があります。もちろん小学生のお小遣いで買える金額じゃなかったので諦めましたが(笑)。

中島みゆき最新歌集
中島 みゆき著
朝日新聞社 (2003.12)
通常2-3日以内に発送します。
猫町
猫町
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1. 2
萩原 朔太郎作 / 金井田 英津子画
パロル舎 (1997.11)
通常2-3日以内に発送します。

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月02日 04:56 | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年01月01日

謹賀新年

 あけましておめでとうございます。

 いやあ〜良かったですねえ、紅白の「少年よ」!
 新たなる年へ向けて、弾みがついた気がします。

 年頭にあたり、まずは今年前半の出版予定を。

2月 クトゥルー神話事典・第三版(学研M文庫)
   怪談の学校(京極夏彦、木原浩勝、中山市朗と共著/メディアファクトリー)
3月 ホラー・ジャパネスク読本(仮題/編著/双葉文庫)
4月 猫譚(ネコたん)――猫ファンタジー競作集(仮題/編著/日本出版社)
5月 幻妖匣1 赤江瀑名作選(仮題/編著/学研M文庫)
6月 幽 第5号(企画編集/メディアファクトリー)
   響き交わす響鬼――「仮面ライダー響鬼」研究読本(仮題/編著/版元交渉中)

 以上、現在進行中の企画の中から、具体的に刊行内容・予定がほぼ確定しているものを挙げてみました。もちろん上記以外に水面下で進行中の企画もありまして、今年も何かと忙しい一年になりそうであります。
 どうか倍旧の御支援・御鞭撻を賜りますよう、衷心よりお願い申しあげます。

 ちなみに今年は年男なのだったワン!

投稿者 東 雅夫 : 2006年01月01日 03:30 | コメント (4) | トラックバック (5)