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2006年04月28日
舟崎克彦さんにインタビュー 屋久島の大自然を懐かしんでいる閑もなく、『幽』5号の取材週間に突入である。
まずは「スポットライトは焼酎火」――今回は、白百合怪異研究会代表として、先ごろ『児童文学の異界・魔界』という講演論集を刊行された、作家・児童文学者の舟崎克彦さんに御登場いただいた。
舟崎さんといえば、〈ぽっぺん先生〉をはじめとする人気童話シリーズで夙におなじみだろうが、その一方で『舟崎家の怪談』という著書もあるなど、かねてよりなかなかの怪談好きとお見受けしていた。
今回の論集は、氏が教壇に立たれている白百合女子大学にゆかりの研究者・翻訳家・作家の方々による連続講演会の一部をまとめたもので、講師の中には井辻朱美さんや神宮輝夫さんなど、ファンタジー&幻想文学ファンには親しみ深いお名前も。しかもその神宮氏が、なんと『フランケンシュタイン』について熱っぽく論じていらっしゃるなど、通常とは異なる演題が選ばれているあたり、なるほど「児童文学の異界・魔界」という名に恥じない内容となっているのだ。
今回のプロジェクトに関するお話も興味深いものだったが、それ以上に『幽』読者をときめかせそうなのが、舟崎さん御自身の怪異体験談の数々。とりわけ若くして亡くなられた御母堂の想い出にまつわる……おっととと、続きはぜひ『幽』誌上でご覧ください!(笑)
てらいんく (2006.2)
通常24時間以内に発送します。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月28日 19:36 | コメント (0) | トラックバック (0)
2006年04月27日
ポプラ社といえば…… 今をさること半年ほど前(うろおぼえ)、ポプラ社の編集者の方から連絡をいただいた。
これはてっきり『八本脚の蝶』がらみかと思ったら、まったく別件。拙著『妖怪伝説奇聞』の巻末付録として収録した「鍋島猫騒動」を、小生による現代語訳ごとアンソロジーに収録したい、という奇特きわまるお申し出であった。
さらには『伝奇ノ匣2 岡本綺堂 妖術伝奇集』に再録した「牡丹灯籠」をめぐる綺堂の随筆も収録したい、とのこと。こちらについても小生に印税をくださるという有り難いお申し出であったが(笑)、さすがにそれは辞退させていただいた。
しかし……「猫」で「牡丹灯籠」って……いったい、どんなアンソロジーが企画されているのか、同業者として興味津々で見守っていたのだが、このほどドドーンと全十巻が発刊されたではないか!
編者は「子どもの本の探偵」としておなじみの赤木かん子さん。ポプラ社からはすでに、赤木さん編の〈リトルセレクション〉と銘打たれたジュヴナイル・アンソロジーが数多く刊行されていて、最近では〈SFセレクション〉全七巻も出ているのだった。どんな編纂ぶりか、たとえば『猫』の巻を眺めると――
JET作のコミック「飾り窓の猫」(これは名作!)に始まり、ポーの「黒猫」(金原瑞人訳)、小生訳の「鍋島猫騒動」(もちろん原画も完全収録)、ロバート・ブロック「魔女の猫」、曽祢まさこのコミック「復讐の牙」、クリストファー・フェイ「飢え」、マーガレット・マロン「内なる獣 」というセレクション。ティーンネイジャーがメイン・ターゲットではあるけれど、大人のホラー・ファンが読んでも、なかなか愉しめるラインナップになっている。
ほかにも『牡丹灯籠』『死神』など特定のテーマにこだわった巻あり、着眼がユニークな『語られると怖い話』『ロマンスにはホラーを』あり、さらには金原瑞人編纂による『英米ホラーの系譜』の巻あり……これはもうホラー・ファンなら、美麗な特製函入りの全十巻セットを発注するしかないでしょう(笑)。
……とかなんとか云ってるうちに、ビーケーワンにも特設ページができました!
詳しくは、上段のリンクからどうぞ。
ポプラ社 (2006.3)
通常24時間以内に発送します。
ポプラ社 (2006.3)
通常24時間以内に発送します。
ポプラ社 (2006.3)
通常24時間以内に発送します。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月27日 02:03 | コメント (0) | トラックバック (0)
2006年04月26日
姫本ブックフェア斉藤さんから……といっても、こちらは屋久島のガイドさんではなく(笑)ポプラ社編集部の斉藤さんですが、またまた『八本脚の蝶』にちなんだブックフェアの情報を頂戴しました。ありがとうございます。
ジュンク堂の大宮ロフト店で開催中の「薔薇くい姫の血をひく作家たち――森茉莉を中心に」という素敵なブックフェアです。まだ一ヶ月くらいは開催しているそうですので、埼玉在住の方は、ぜひ一度、足を運んでみていただきたいと思います。
なお、ビーケーワンの「奥歯さんの本棚」フェアも好評開催中ですよ!
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月26日 20:38 | コメント (0) | トラックバック (0)
2006年04月24日
『猫路地』特典について コメント欄にお問い合わせもいただいているようですので、『猫路地』の購読特典について、お知らせをば。
実はまだ確定ではないのですが、寄稿作家の有志の皆さまからお寄せいただく予定の愛猫フォトギャラリー&コメント集にしたいな、と思っております。詳細につきましては、決まり次第、このブログにて告知いたしますので、どうか愉しみにお待ちくださいますよう。
すでに本書を購読された方からは、小生の編纂本にしては異例なほど(!?)すらすら愉しく読める、という類の御感想を頂戴しております。ふんだんに収められた、片岡まみこさん描く装画の数々も、とても好評の模様です。
小生の解説では、猫路地譚の歴史的二大傑作たる、萩原朔太郎「猫町」とアルジャーノン・ブラックウッド「いにしえの魔術」を中心に取りあげておりまして、これまで謎とされてきた両者の影響関係についても、ささやかながら新見を盛り込んでみました。
本書は猫をめぐる競作集であると同時に、身近な異界をめぐる競作集でもあります。その点では、ことさら猫好きではない方にも、面白くお読みいただけるのではないかと思っております。
手にとった感触も実に良いので、なんなら最寄りのリアル書店にて御確認のうえ、ビーケーワンにて御購入いただけましたら幸甚に存じます。
日本出版社 (2006.5)
通常24時間以内に発送します。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月24日 11:02 | コメント (1) | トラックバック (0)
斉藤さんが、テレビに! 今朝のフジテレビ系列「めざましテレビ」は、なんと屋久島からの実況放送大特集。
人気のラップ・デュオ Def Teck(しかしなぜデフテック!?)が、縄文杉の前でライヴ演奏するのを衛星生中継するという、現地を知っている人からすると仰天ものの試みにチャレンジしていました。
何が仰天なのかというと、大量の機材を、すべて人力で担いで運び上げなければならないからなのですな。軽い装備でもへばってしまう、あの急傾斜の階段の連なりを!
もちろんテレビ・クルーにそんな真似ができようはずもなく、現地のガイドさんたちがチームを組んで搬送にあたったのだそうな。我々のガイドをお願いした斉藤さんは、その中心メンバーとして活躍されていて、縦走のあいだにもいろいろなエピソードを聞かせてくださいました。
おおー、これかあー、と画面を眺めていたら、その斉藤さんのお顔がいきなりアップで登場、懐かしい声でインタビューに答えているではないですか! 思わず画面に向かって「斉藤さーん」と手を振っちゃいましたよ(笑)。
↑左端のハンサムガイが斉藤さん。
中央は石と交感するカモ鬼団長
(たんにへばっているだけという説も……)。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月24日 10:47 | コメント (0) | トラックバック (0)
2006年04月22日
屋久島取材8日目 翌日は朝から雨。昨日までの好天つづきが嘘のよう、まるで我々の取材がすべて終了するのを待ちかねたかのように降りしきっていたのだが、いざ荷物をまとめて発送し、宿を出ようとしたら、とたんに晴れ間が覗いたではないか!
思えば宮之浦岳縦走のときも、天候がめまぐるしく変わるなか、我々の行く先々だけ面白いようにガスが晴れ、つかのまの眺望に恵まれたものである(3日目に掲げた翁岳の写真も、そのチャンスに撮影できたものだ)。
どうやら屋久島の神々や精霊は、我々巡礼団を祝福してくださったものらしい。
いや、初心者ぞろいの一行が、そろって大過なく、いたって順調に全行程を踏破し果せたこと自体、なによりの僥倖というべきであろう。
響鬼研究本プロジェクトの先行きに十分な手ごたえを感じつつ、ふたたびトッピーと航空機を乗り継いで、ヒビキ巡礼団は無事、東京へ帰着することができたのだった。
今回の取材にあたり、御協力を賜りました地元の皆さま、留守中御不便をおかけした仕事先各位、そしてこのブログに励ましの言葉をお寄せくださった同好の士の方々に、深謝いたします。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月22日 23:23 | コメント (4) | トラックバック (0)
屋久島取材7日目 まるまる一週間をひとつの土地でついやす取材は滅多にないことなのだが、今回は本当にアッという間に時間が過ぎ去った感じがする。最後の一日、どこに行こうか協議の結果、ヤクスギランドやガジュマル園はあきらめて、尾之間歩道へ向かうことに。ここは「照葉樹林を抜け、鈴川のせせらぎを聞きながら、蛇之口滝へ向かうハイキングコース」と紹介されていたため、くつろいで屋久島の自然――とりわけ日本文化の源郷であり、初期響鬼の基調イメージでもある照葉樹林の魅力を体感できるのではないか、と考えていたのだ、が、しかし……。
すべりだしは順調だった。登山口の横手に尾之間温泉があるのを見て「帰りにひと風呂浴びたいよね〜」などと鼻歌まじり、ヤシやシダが繁茂する亜熱帯のジャングルさながらの山道をしばらく進むうち、ハッと気づけば今日もまた、木の根にすがって斜面をよじ登り、苔ですべりやすい石を伝う汗まみれの団員たち。これのどこがハイキングコースなんだあああ! ……やはり、屋久島の自然は甘くないのであった。
↑ダブルでちょっと一服
ようやく雄大な蛇之口滝を遠望する河原にたどりつき、やったーここが終点だ! と記念撮影などを始めた、そのとき。後からやってきた青年が、ひょいひょいと慣れた足どりで川中の大石を跳び伝い乗り越え、さっさと対岸へ消えていったではないか!(笑)そこからさらに数十分…………間近に眺める蛇之口滝の趣は、また格別であった。死ぬかと思ったけど。
↑全長百メートルに達するという
巨大な一枚岩の迫力よ
尾之間温泉で浸かった足湯の心地よかったことよ!
帰りがけ、宿の近くの土産物店に立ち寄ったところ、玩具コーナーの片隅に、響鬼と威吹鬼のソフビ人形が! そう、屋久島は『まんてん』と『もののけ姫』のみにあらず、である。
↑ソフビ発見に感激の面もちのカモ鬼団長
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月22日 22:30 | コメント (1) | トラックバック (0)
2006年04月21日
屋久島取材6日目 本日の目的地は、『響鬼』のみならず『もののけ姫』にインスパイアしたことでも有名な白谷雲水峡。ちなみに今回の宿泊先としてお世話になった水明荘には、宮崎駿監督も滞在されたそうで、ロビーには直筆の色紙がたくさん飾られていた。
雲水峡には各種の順路があるが、我々が選んだのは最もハードで往復に5時間を要する「太鼓岩コース」。なぜこのコースを選んだのかは……一目瞭然であろう、どんどこどんどん(笑)。
入山して早速、岐路を間違えて小一時間近くウロウロ。団員一同そろって方向音痴という情けない巡礼団であった。しかし、本来のルートを探してあててからは、渓流に沿って、地衣類に覆われた奇岩怪木が重畳と連なる光景の連続に思わず陶然となる。団長もあちこちの茂みや木の根方に潜り込んでは、交流を深めていた模様である(誰とよ!?)。
↑もののけの森に羽ばたくアカネダカ
峡谷をさかのぼった果て、辻峠との岐路にある登り口から急斜面を這い上がると、太鼓岩の上に出た。青天白日のもと、眼前にひらけた素晴らしい眺望に「おおー!」と嘆声をあげる一同。縦走した宮之浦岳や翁岳が遙か彼方に悠然と連なり、下方には水遊びをした安房川が銀波に煌めく。屋久島に残された大自然の豊饒さとそのパワーを、あらためて目の当たりした瞬間だった。
↑遠く翁岳(中央やや右の峰)をバックに
太鼓岩に立つ響鬼の雄姿!?
帰途、「時間があれば弥生杉にも寄りたいけど、最初にタイムロスしたからなあ……」と話していたのだが、土壇場でにわかにスピードアップする団長。立ち寄る気バリバリである(笑)。縦走で鍛えられた足腰には、整備された弥生杉への階段など児戯にひとしい(!?)。先行する行楽客をさっさか追い抜き、弥生杉の根元に到着、明日夢と千寿ちゃんが見上げた角度をしっかり検証したのであった。
モッチョム岳を借景にした眺望が売り物の「いわさきホテル」ラウンジでお茶して疲れを癒やしたのち、宿の近くの中華料理屋で夕食。魚出汁と黒豚チャーシューが特色のラーメンが美味であった。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月21日 15:16 | コメント (2) | トラックバック (1)
2006年04月20日
屋久島取材5日目 今日は静養を兼ねて、プロット立て(カモ鬼団長の書き下ろし長篇ホラー『ラブ蔵の呪い(仮題)』)やら原稿書き(ヒガ鬼の書評および神話事典)やら校閲(ハガ鬼が担当中の某社ノベルズ)やら……それぞれ団員が抱えてきた仕事に専念する日に予定していたのだが、せめて昼食くらいは景色の良い処で食べたいよねー、ということで、歩いても4、50分で着く(宿の若奥さん談)という田代海岸へ、弁当片手に散歩に行くことに。そう、『響鬼』第二話で、ヒビキと明日夢が払暁に語り合った、あの海辺である。
のんきなピクニック気分で歩き出したのだが……ぽかぽか陽気の国道沿いを行けども行けども、それらしい場所が見えてこない。地元の方の「すぐそこ」は「まだかなり先」の意味であるという鉄則(!?)は、今回も実証されたのであった。
と、カモ鬼団長が突如立ち止まり、道沿いの庭先に見事な枝をひろげるガジュマルを、じいっと凝視しはじめたではないか! 「なぁ〜にか」(団長談)が木の叉あたりにいたらしいのだが、我々には何も見えず。念のため写真を撮っておいたら……下の写真を参照。
↑沿道の怪しいガジュマルと中心部の拡大写真。
結局、倍近い時間かかって、よろよろと田代海岸にたどりつく。
「枕状溶岩」と呼ばれる独特な岩場を伝い歩いて、それらしき場所を探し、ヒビキ〜明日夢ごっこに興じる、能天気な団員たちであった。
↑「ヒビキさん!」「よぉ、少年」を再現中。
ちなみに町中を歩いていて、ひとつ気づいたことがある。日高美容室、屋久杉工房・日高、日高十七郎(選挙ポスター)等々、「日高」という姓がやたらと目につくのだ。調べてみたところ、屋久島で最も多い名字が日高で、これはかつて北海道・日高地方からの入植者が多かったためらしい。
ヒビキの本名が日高仁志に設定されたことと何らかの関係があるのか、きわめて興味深いところではないか!
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月20日 18:37 | コメント (0) | トラックバック (0)
屋久島取材4日目 まだ暗い5時前から、小屋のあちこちで炊事の音が始まり、いやおうなく起床。深更から降りだした雨もものかは、次々とグループが出立してゆく。中高年は元気である。我々も慌ただしく朝食を済ませて、ふたたび山道を縄文杉めざして降りはじめた。途中、雨がやや強くなってきたので雨具を身につける。
高塚小屋を経て、ほどなく縄文杉に到着。トロッコ道から登ってくる日帰りの行楽客が到着するにはまだ早い時刻だったため、山小屋で一緒だった若い女性たちのグループと共に、縄文杉を独占状態となった。朝靄と篠つく雨にけぶる巨大杉は、なかなかの風情である。
↑縄文杉となにやら語らうカモ鬼団長
健脚のハイカーたちが早くも下から登ってくるのと擦れ違いながら、急傾斜をえんえんと降る。昇りに較べたら楽とはいえ、濡れて滑りやすくなった木製の階段を、ひと足ごと注意しながら降るのは、筋肉痛の腿や膝には思わぬ難行苦行であった。
縄文杉にもまして神韻縹渺たる趣の大王杉や、「いま欲しいんだよね、キミの力が」のCMでおなじみのウィルソン株(巨大な株の内部には山神の祠が!)、本多正一氏が学生時代、雨宿りして一夜を明かしたという(笑)翁杉など、いずれおとらぬ屋久杉の巨木・古木を、明日夢くんと千寿ちゃんよろしく「ほほーう」と見上げながら、昼過ぎに無事、トロッコ道へ到達。
↑ウィルソン株の内部から斉藤さんが撮影。
見事なハート形である!
ここからはえんえんとレールの上を歩く歩く歩く。斉藤さん曰く「よく居眠りしていてコケるんですよ」とのことだが(笑)、我々にはそこまでの余裕はない。
途中、斉藤さんお勧めのマル秘スポットに寄り道して、昼食がてら水遊びに興じたりしながら、日暮れ前にトロッコ道の起点にあたる駐車場までたどりついた。帰りの車中でほおばった「たんかん」(地元名産の柑橘類)の美味かったことよ。
↑すわ、ツチグモの小屋か!?
と思えばトロッコ格納庫でした。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月20日 11:43
2006年04月18日
屋久島取材3日目 いよいよ今回の屋久島行のメイン・イベントというべき、宮之浦岳〜縄文杉縦走を決行する時が来た。自慢じゃないが小生、本格的な登山自体、『幽』の夜叉ヶ池取材に続いて今回が二度目、しかも山小屋に宿泊するのは生まれて初めてという超初心者である。早朝5時、いざ出立となって、寝袋やマットや炊事用品、食料などを詰めこんだ6キロ近いリュックを担いだ瞬間、思わずよろけてしまう為体(ていたらく)。これで2日間25キロの全行程を踏破できるのか、不安に駆られることしきりである。
29話までの『響鬼』については毀誉褒貶さまざまな見解があるわけだが、少なくとも、こんな人間に屋久島山岳地帯縦走を決意させるだけの魅力が、そこにはあるのだ、ということだけは厳然たる事実であることを強調しておきたい。小生にとって、このような番組は過去になかったし、これからもありそうにない。
今回のガイドをお願いした斉藤さんは、地元出身でレスキュー隊員も兼務されている山のエキスパート、しかもいたって気さくで穏和なお人柄、初心者ぞろいの団員の歩行ペースを勘案しながら、まことに適切な先導役を務めてくださった。少なくとも小生が、無事に全行程を歩き通せたのは、ひとえに斉藤さんの名ガイドによるところ大であることを、感謝とともに明言しておきたいと思う。
さて、淀川登山口から、よろよろとおぼつかない足どりで山に入る。しばらくは緊張と日ごろの不摂生により、たいした傾斜でなくても息切れがして、とても道沿いの景観を愉しむどころではなかったが、徐々に体が慣れてペースをつかめてからは、深山に分け入る昂揚感が胸中にこみあげてきた。花之江河の美しい湿原で休憩を取った後、魔化魍さながらの巨大花崗岩が点在する投石平に到達したあたりで興奮は最高潮に。眼前に姿をあらわしたのは、『響鬼』オープニングの空撮映像でおなじみの翁岳ではないか!
↑憧れの翁岳がとうとう間近に!
とはいえ気分の高揚とはウラハラに、足腰肩の疲弊はつのるばかり。厳しい岩場を青息吐息でよじのぼり、栗生岳を経て屋久島の最高峰・宮之浦岳山頂に到達したときには、すでに午後1時をまわっていた。お約束の撮影のため、おもむろにリュックからアカネダカを取り出すと、斉藤さんが「あれ、それは響鬼のおもちゃじゃないですか!」……小学四年生の息子さんがファンなのだと聞いて、欣喜雀躍する団員一同であった(笑)。
↑屋久島最高峰の最高点に
羽ばたくアカネダカの雄姿!
あとは見晴らす限りの笹原を延々くだって、日暮れ前に本日の宿泊地である新高塚小屋に到着。小屋にはすでに多くのグループが場所取りをしており、我々は2階の一隅に寝場所を確保。予想していた以上の閉塞感に、いささかたじろぐ。手元の暗いなかインスタント食品で夕飯を済ませ、日没と同時に問答無用で就寝。団長がなぜか持参の塩を手にして屋外へおもむく不穏な一幕もあったものの、なんとか無事に、生まれて初めての山中泊を終えることができたのだった。
↑こちらも宮之浦岳山頂にて
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月18日 23:38 | コメント (3) | トラックバック (0)
『猫路地』発売中!とりあえず私は無事です(笑)、zenさま。お送りいただいたトラバ記事を見て恐縮至極。屋久島山中からはつつがなく帰還していたのですが、もひとつ越えなきゃいけない締切という恐るべき山があって更新できずにおりました。御心配かけました。また、いつもながら御声援をお寄せくださった響鬼仲間の皆さまも、ありがとうございます。追って探訪続報をアップいたします。
さて、里に下りたら小生編の競作集『猫路地』が届いておりました。ちょうど見本出来〜店頭発売時期が屋久島取材の真っ只中、しかも寄稿作家のひとりであるカモ鬼団長も一緒ということで、担当編集者のIさんにお願いして宿に一冊、送っていただいたのでした。
今回小生は編纂のみに専念して、編集実務や造本面はすべてIさんにお任せしていたのですが、期待していた以上に可愛らしくセンスの良い本に仕上がっていて感激。おりしも今日がお誕生日だったハガ鬼団員に、団長とヒガ鬼のサインを添えてプレゼントすることに(ちなみに「猫花火」に登場する「町一番の剛毛・迷太郎」はハガ鬼団員の愛猫なのだそうな)。
↑片岡まみこさんの絵と文による「失猫症候群」から
小生の解説「猫たちは、招くよ――猫と異界をめぐる幻想の文学誌」から、最後のほうの一段を以下に引用しておきます。
本書『猫路地――猫ファンタジー競作集』は、現代日本の幻想文学や怪奇・伝奇小説を代表する書き手たちが、あたかも「猫町」の衣鉢を継ぐがごとく、猫と異界をめぐる幻想に心遊ばせ、思うさま紡ぎあげた書き下ろし作品二十篇を収録した競作集である。
寄稿依頼にあたっては、ひとつの趣向があった。
猫板、猫綱、猫三昧、あるいは金猫、恋猫、竈猫……「猫」という言葉には、さまざまな連想を誘発し、意外な意味合いをはらんだ熟語が数多い。
ならば、かねて猫好きで知られる作家の皆さんに、既成の辞書には存在しない架空の猫熟語を自由に思い浮かべていただき、それにちなんだ短い物語を書き下ろしてもらったら如何だろう。
このような着想のもと企画書を作成し、意中の作家諸氏に依頼状とともにお送りしたところ、二十人の作家の方々から快諾のお返事をいただくことができた。
時に一九七〇年前後、編者がまだティーンネイジャーの頃から、すでにこの分野の第一線で活躍されていた別役実さん、吉田知子さん、皆川博子さん、花輪莞爾さんら敬愛する大先達諸氏から、ここ数年の間に作家としてデビューされた長島槇子さん、片桐京介さん、化野燐さんら新進気鋭の方々まで、まことに多彩な顔ぶれである。
右の趣向を除いては、なにひとつ注文をつけたわけでもないのに、送られてきた作品が、おおむね二種類に大別されていたことには一驚を喫した。
すなわち、猫たちによって誘われる「異界」を描いた物語と、異界への導き手たる「猫」たちの玄妙なる生態を描いた物語と――。
そのいずれにも、人類にとって最も身近な幻獣である猫族にそそがれる親愛と畏怖の念が横溢していることは、ことあらためて申すまでもあるまい。
極上の「猫譚」の数々を御堪能いただければ幸いである。
日本出版社 (2006.5)
通常24時間以内に発送します。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月18日 07:40 | コメント (2) | トラックバック (0)
2006年04月13日
屋久島取材2日目 予定を変更したので、今日は観光タクシーで、島をぐるりと一周しつつ、要チェックのスポットを探訪することに。
とある民宿横の坂道だの、とあるバス停だの、とある橋のたもとだの……通常の観光客が何の関心も示さないような場所で車を停めさせては異様に盛り上がる、あからさまに不審な一行である。
↑いつかどこかで目にしたあの坂道。
唯一、観光スポットとも合致している「大川(おおこ)の滝」は、前夜の雨で水量たっぷり、凄まじい迫力の景観であった。
明日にそなえて早めに帰宿。宿の方から「これが届いてました」とFAXの束を手渡される。あらら、昨日の朝、送ったばかりの角川ホラー文庫『川を覆う闇』解説の著者校ゲラではないか。早ッ!
夕食後、今日撮ったデジカメ写真を整理していた加門さんが「あー、やっぱりぃ」と呟く。とたんに一同のあいだに緊張が走る。
島内最古の益救神社境内にある古さびた仁王像と、背後に鬱蒼と繁茂するガジュマルを撮影した一連の写真に、コダマらしきモノが点々と写っているではないか!
詳しくはヒビキ研究本、じゃなかった『ムー』か『幽』に掲載されるかも知れない記事を待て!(笑)
↑早くも全開の模様です……。
なお、明日は早朝に出立し、夜は山中泊になりますので、まる一昼夜、連絡が取れない可能性があります。緊急の連絡は携帯に、つながらないときは留守電に吹き込んでくださいますよう、お願いいたします。 >関係各位
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月13日 22:05 | コメント (2) | トラックバック (2)
屋久島取材1日目全日空の鹿児島便と近ごろ噂の高速船トッピーを乗り継いで、午後3時すぎに無事、屋久島に到着。思えば遠くへ来たもんだ。トッピーはシートベルト着用厳守なので、なんとなく飛行機を乗り継いだ気分である。したがってお約束の「ソソソソソソソソ、蘇我イルカ〜」も着席したままで、こっそり輪唱する(デッキで本式にやりたいひとは大型フェリーを利用しませう、到着まで時間かかるけど)。イルカもクジラも見かけませんでした。
↑噂のトッピーに乗船。
機中と船中では、出発前に書けなかった〈幻想と怪奇〉時評用の本を読む。長島槇子『七夕の客』とか加門七海『オワスレモノ』とか。隣席に著者がいるというのは非常にやりにくいものである。
『オワスレモノ』の一篇「人魚の海」の主人公が「屋久島」という名前なのに大笑い。速攻で作者本人に質したところ、「こちらの屋久は厄を暗示しているのだ」とのこと。なるほど。隣席に著者がいるというのは非常に便利なものである。
港に迎えに来てくださっていた登山ガイドさんの車で、宿まで送っていただく。
翌日の空模様が怪しいため、登山は一日順延したほうがよいのでは……というガイドさんのお勧めにしたがい、予定を変更することに。
夕食まで宿の近くを散策。モダマ(豆科のツル植物)の群生地とか。
↑屋久島には龍宮伝説が伝わる。
宿の近くにも、浦島を乗せた大亀が化したという石が!
完徹明けでエネルギー切れのため、夕食も早々に爆睡。深夜に起きだしてメールの返信とか仕事とか。夜半から本降りとなる。
ちなみに宿では、意外なことにエアエッジが使用可能! これでネット環境はばっちりであるぞ。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月13日 21:46 | コメント (0) | トラックバック (0)
2006年04月12日
いざ、屋久島へ! 結局、朝までかかって、怒濤の文庫解説4連チャンのラストワン――桐生祐狩の書き下ろし長篇ナスティ・ホラー『川を覆う闇』(角川ホラー文庫)の解説を書きあげる。
ぎりぎり、セーフ。でも、「小説推理」の〈幻想と怪奇〉時評は出発までに間に合わなかったんだけどね……。
『川を覆う闇』は、ある意味では、作者のデビュー作にしてホラー大賞長編賞受賞作でもある『夏の滴』の続篇もしくは後日譚といった趣もある、矯激なる趣味嗜好とモラリティが全開の好篇だった。嬉しいくらいナスティしてますが(笑)。
その一方で、クトゥルー神話のアイテムこそ出てこないものの、構造は完全に「町内クトゥルー・ジャパネスク」しているので、そちら系に関心のある向きも興味深く読めるはずだ。とりあえず「触手」好きなひとは必読ね!
……というわけで、今日からいよいよ、クジラ(?)にも大雨にも負ケズ、屋久島取材に旅立ちます。加門七海さんを団長とする「屋久島ヒビキ巡礼団」の活動ぶりは、可能なかぎり現地からもお伝えしたいと思っております。
なお、市街地では携帯もメールも通じるらしいので、何かありましたら遠慮なく御連絡くださいませ。>仕事関係の皆さま
早川書房 (2004.7)
通常2-3日以内に発送します。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月12日 08:00 | コメント (2) | トラックバック (0)
2006年04月11日
長い長いインタビューの話 すでにビーケーワンで予約受付が始まっている、注目の〈ナイトメア叢書〉第二弾『幻想文学、近代の魔界へ』の巻頭インタビュー企画「『幻想文学』とその時代――東雅夫インタビュー」のゲラ・チェックを始めたのだが……これが読めども読めども終わらない(笑)。試みに400字詰め原稿用紙に換算してみたら、なんとまあ80枚を超えてるでないの!
実に横高SF研時代の話から説き起こし(笑)、小生がこれまで手がけてきた仕事について、延々と振りかえるロング・インタビューなんて、いったい誰が読むんだよ……と徒労感に苛まれつつも、とにもかくにも著者校を終える。
なんともはや、インタビューを担当された一柳さん、吉田さんの両編者はもとより、原稿のテープ起こしとまとめを担当された青弓社編集部のYさんほかスタッフの皆さま、本当にごくろうさまでした。
青弓社 (2005.11)
通常24時間以内に発送します。
↑ほらじゃぱ読本と併読すれば興趣倍増だ!
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月11日 04:06 | コメント (1) | トラックバック (0)
2006年04月10日
【速報】文豪怪談傑作選、いよいよ発進!先に予告しておりました、今年の怪談文芸プロジェクト最大の隠し球(笑)、ちくま文庫版〈文豪怪談傑作選〉、注目の第一弾がこのほど入稿作業を終えた旨、担当編集者のKさん@筑摩書房から連絡をいただきました。
題して――『文豪怪談傑作選 川端康成集 片腕』。
ふっふっふ。天下のノーベル賞作家が生涯にわたり手がけた、知られざる怪談文芸の精華を集大成。心霊スポットとして有名な逗子の幽霊トンネルに取材したタクシー怪談や、迫真の心霊写真ラヴロマンス、さらには中国志怪やダンセイニ卿の翻訳までを網羅する、まさに〈文豪怪談〉の謳い文句に恥じない内容を予定しております。
詳しいラインナップは、追ってまた。
7月から毎月刊行される続刊の顔ぶれも、お愉しみに!
筑摩書房 (2005.11)
通常2-3日以内に発送します。
↑Kさんの担当本から。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月10日 13:38 | コメント (0) | トラックバック (0)
2006年04月09日
猫ぢゃ猫ぢゃ!? 『幽』編集部の若者たちと、いよいよ産休からの復帰へ向けてウォーミングアップを開始した、われらが吸血キッシー宅へ。
生後5ヶ月になるおぼっちゃまが安眠中の隙をついて、炭火風(!?)お手製カレーや御主人の郷里・高知県直送の名産品などをふるまわれつつ、今年から来年へ向けての〈幽〉怪談文芸プロジェクトを話し合う。
まだ確定ではありませんが、今年の夏も怪談イベント開催の方向で動き始めておりますので、御期待くださいませ。
↑キッシーJr.の御尊顔。利発そうである。
親御さんのリクエストにより掲載してみました(笑)。
ちなみに『幽』第5号の第一特集は「猫の怪」(仮題)……いや別に『猫路地』とは関係ないんですけどね(笑)。本誌連載陣のおひとりでもある唐沢俊一さんとタッグを組んで、平成の世に「化け猫」物復興を画策しようという目論見の一環です。
今月下旬には、宮城県にある謎の「猫島」探訪におもむく予定。
創刊3年目に突入して、これまでの単一作家特集シリーズから、随時テーマ特集なども交えた、新たな切り口を提示していきたいと思っています。
その翌日は、朝も早から東新宿に駆けつけ、ある種の業界の方々が頻繁に利用されているという某喫茶店にておこなわれた岩井志麻子さんインタビューに同席する(インタビュアーは千街晶之さん)。
相変わらず、誌面には絶対に掲載できそうもないお話の数々に抱腹絶倒。うーむ。
こちらは第二特集「実話と創作の間で(仮題)」の一環であります。
メディアファクトリー (200604上旬)
通常24時間以内に発送します。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月09日 00:56 | コメント (0) | トラックバック (0)
2006年04月07日
矢野浩三郎氏の御逝去を悼む 翻訳家で明星大学教授の矢野浩三郎氏が、3月26日、骨髄性白血病のため逝去されていたことを、たった今、藤原編集室さんのサイトで知り愕然とする。享年69。
実は先月、某テレビ番組の取材班から相談をうけて、とあるテーマについてリサーチをおこなった際、入院療養中でいらっしゃることを漏れ聞いて、陰ながら案じていたのだが……謹んで御冥福をお祈り申しあげます。
ここをご覧の方にはあらためて申しあげるまでもなかろうが、英米怪奇小説やモダンホラーの愛好者にとって、「矢野浩三郎」の名前は、平井呈一翁や紀田順一郎・荒俣宏両氏と並んで、ことのほか印象深く記憶されているに違いない。
1971年に月刊ペン社から刊行された『アンソロジー・恐怖と幻想』全3巻(矢野浩三郎監修/日本ユニ・エージェンシー編集)は、創元推理文庫版『怪奇小説傑作集』や新人物往来社版『怪奇幻想の文学』と共にぼろぼろになるまで愛読した、小生をこの道へとのめりこませた想い出多い名アンソロジーであったし、同書を再編して成った角川文庫版『怪奇と幻想』全3巻(1975)や、番町書房版『世界怪奇ミステリ傑作選』正続(1977)、『心理サスペンス』(1977)なども、ホラー好きな作家諸氏などと話をしていると、しばしば俎上にのぼる優れた先駆的業績であった。
「ミステリマガジン」や「SFマガジン」の怪奇小説特集号に、含蓄あるエッセイの数々を寄稿されていらしたことを想起される向きもあろう。
青木日出夫氏との共著『世界の怪談』(1970)や、国書刊行会版『定本ラヴクラフト全集』監修のお仕事なども含めて、欧米における怪談・怪奇小説の復権やモダンホラーの興隆、ラヴクラフト&クトゥルー神話再評価といった最新の動向を、いち早く、親しみやすい形で、日本の読者に紹介された功績は多大なものがある。
『幻想文学』にも何度か御寄稿を賜ったり(14号の「夢の共作――『タリスマン』と恐怖のしくみ」/23号の「ヒューマニストと魔道士」等)、クトゥルーやモダンホラーがらみで親しくお話をうかがう機会があったが(6号の「ラヴクラフト翻訳談義」/『モダンホラー・スペシャル』の「ホラー小説に関わった四十年」)、英国紳士を髣髴させるような温容と物静かな語り口を、懐かしく思い出す。学研ホラーノベルズのシャーリイ・ジャクスン『ずっとお城で暮らしてる』なども、矢野氏のお力添えなくしては世に出なかった本である。合掌。
ソフトバンククリエイティブ (2005.12)
通常24時間以内に発送します。
文芸春秋 (1991.2)
通常2-3日以内に発送します。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月07日 09:37 | コメント (0) | トラックバック (0)
『八本脚の蝶』フェアほか特典のお知らせ 先日、このブログでお約束した『八本脚の蝶』ブックフェアが始まりました。上の欄↑の「奥歯さんの本棚」をクリック!
著者ととりわけゆかり深いと思われる本の中から、現在新刊で入手可能なものをピックアップしてみました。特典映像をご覧になりたい向きは、これがラスト・チャンスですので、是非。
しかし『論理哲学論考』が、いつのまにやら岩波文庫に入っていたとはねえ。
『幻想文学』の常連寄稿者でもあった藤田知浩さん編纂のユニークなアンソロジー『外地探偵小説集』の第二弾「上海篇」が、このほど発売されました。
今回も、戦前のミステリーや大衆小説、怪奇幻想文学に関心をお持ちの方は要チェックの好セレクションとなっています。ビーケーワンでは現在、購読特典付きで販売中です。詳しくは書影をクリック!
せらび書房 (2003.11)
この本は現在お取り扱いできません。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月07日 08:18 | コメント (0) | トラックバック (0)
2006年04月05日
ひさびさのシークレット 打ち合わせの帰りに近所のコンビニに寄ったら、「ウルトラ怪獣戯画」が発売されていた。
とりあえず大人買いしてみたら、いきなりシークレットが出た!
しかもゴメスvsリトラだよ! ←怪鳥好き
しばし幸福感につつまれた。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月05日 01:42 | コメント (1) | トラックバック (0)
2006年04月04日
晩年の龍胆寺旻 とある昼下がり、携帯に見慣れぬ番号の着信が。こういう場合、たいていは出版関係の連絡なので早速出てみると、渋い男性の声で――「内藤です」
な、ナイトウさん? 瞬時、脳裡をさまざまな「内藤」さんが駆けめぐるも、老耄いちじるしい脳髄はそれらしき対象にヒットしない(汗)。
当方の狼狽を察してか、先方様は言葉を継いで――「小学館の文庫でお世話になった……」
ああああ! 思い出しましたよ、小学館文庫版『妖怪文藝 巻之壱 モノノケ大合戦』に復刻収録させていただいた「小豆洗い」の作者・龍胆寺旻(りゅうたんじ・あきら)こと内藤多喜夫氏のお孫さんではないですか!
著作権者探しが難航し、思い余ってこのブログで告知したのを御記憶の方もあるだろう。内藤さんは、このブログをたまたま御自分で発見されて連絡をくださり、おかげで無事に掲載することができたのだった。
今日は所用で名古屋から上京されたため、お電話をくださったとのこと。幸いこちらも夕刻まで空き時間があったので、急遽、滞在先のホテルにうかがうことにする。
内藤さんが記憶されている晩年の多喜夫老は、内藤吐天の俳号で結社を主宰、若い頃から親交のあった内田百間にも俳句を指導したものだ、と豪語されていたそうな。
また、かの水木しげる氏が、わざわざ名古屋の家まで訪ねてみえたり、映画「怪談雪女郎」で雪女を演じた女優の藤村志保さんが、演技の参考にするためか、やはり話を聞きに訪れたりなど、妖怪方面に関しては晩年までいろいろ交流があったらしい。このあたりの背後事情について、詳しい方がいらしたら、ぜひ御教示を賜りたいと思います(『怪』あたりで誰か探究してくれないかなー)。
残念ながら、著書や蔵書をはじめとする資料の大半が散佚して、御遺族のもとには残されていないとのこと。この面でも情報をお持ちの方があれば、御連絡を賜りたく。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月04日 13:07 | コメント (0) | トラックバック (0)
パラノーマル!? この週末はあちこち動きまわりながら、カナダの新鋭ケリー・アームストロングの本邦初紹介作品『わたしを愛した狼』(扶桑社文庫近刊)の解説執筆に専念。
齢のせいか、近ごろは上下巻のモダンホラー系大作に付き合うのが少々しんどくなりつつあるのだけれど、本書は通巻800ページ近いボリュームをまったく感じさせない痛快な読み心地。魔性の恋人と熱愛の果てに人狼の宿命を負ったヒロインの活躍ぶりを堪能することができた。
思いかえせばン十年前、小生が初めて手がけた文庫解説である田中光二『闇の牙』(集英社文庫)も、人狼テーマに恋愛をからめた伝奇アクションだったよなあ……と、しばし回想に浸る(笑)。
扶桑社文庫のYさんから、「著者のホームページが参考になりますよ」と教えられていたので覗いてみたら、シンプルなつくりの中に必要十分な情報が盛り込まれていて感心する。作家専業になる前はコンピュータ・プログラミングを生業にしていたとのことで、納得。『わたしを愛した狼』に始まる〈Women of the Otherworld 〉シリーズの各国版カバーも眺めることができるので、御関心のある向きは、ぜひ御一見のほどを。
The Otherworld
http://www.kelleyarmstrong.com/
ちなみに、海の向こうでは「ゴシック・ロマンス」ならぬ「パラノーマル・ロマンス」流行りですなあ。
おそらくは宮部みゆきや坂東眞砂子の影響ならん(嘘)。
投稿者 東 雅夫 : 2006年04月04日 12:24 | コメント (0) | トラックバック (0)
























