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2007年12月31日

こちらも毎年吉例の……

 年末進行やらヴァンパイアやらのドタバタで、うっかり到着報告を失念しとりましたが(笑)、角川書店さんの日本ホラー小説大賞一次選考の箱が、今年もドカリと到着。

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 今年は発送準備作業に時間がかかったようで、例年より半月ほど後倒しの進行になる模様。2月下旬に予備選ということは、逆算すると……。
 ………………。

 さ、正月休みも粛々と仕事だ仕事!

 ちなみに先日見本誌が到着した『小説推理』2月号の「幻想と怪奇」時評では、昨年度のホラ大短編賞を受賞した曽根圭介のデビュー短篇集『鼻』を採りあげたので、御一読いただければ幸いである。
 併せて採りあげた『山白朝子短篇集』や黒史郎『獣王』ともども、ここへ来て新たなスタイルの怪奇幻想文学を予感させる書き手が簇生しつつあることは、来年へ向けての明るい展望となるに違いない。




投稿者 東 雅夫 : 2007年12月31日 15:12 | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月30日

実は83篇でした(笑)

 仕事納めも終わったというのに、斉藤さん@ポプラ社が夜中まで残業して、「渾身の一作2008/疾風怒濤篇」の投稿原稿を整備確定してくださいました。
 ありがたいことです。

 その結果、応募総数は70篇超どころか、なんと83篇に達していたことが判明(投稿用のメアドではなく、斉藤さんの会社アドレスのほうに直接送られた方がけっこういたようですな/笑)。
 これまた、ありがたいことです。

 今年一年のてのひら作家諸氏の総決算ともいうべき珠玉の御作品の数々、ゆく年くる年に思いを馳せながら、じっくり拝読させていただきますね!

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月30日 14:12 | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月29日

『ダ・ヴィンチ』2月号は、幽テイストな話題満載!

 年末年始ということで、いつもよりひと足早く『ダ・ヴィンチ』の見本誌が届きました。
 事実上の新年第1弾となる今号は、怪談文芸的にも見所満載です!

 まずは巻頭特集「この小説の書き方がすごい」――古今東西の文豪に小説の書き方を学ぼう、という面白い着眼の企画です。
 小生は「本読みのプロがこっそり教える、いま狙い目な文豪」に登板。どんな3作家を採り上げたかは現物をどうぞ! しかし「狙い目な文豪」って、なんか凄いですな(笑)。
 また『てのひら怪談2』にキュートな帯文を頂戴した川上未映子さんが、特集の座談会に登板して、色々と興味深い発言をされています。こちらも必読。
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 一方、いつも『幽』そのほかでお世話になりっぱなしの加門七海さんの新連載「加門七海のお祓い暮らし」も満を持してスタート。第1回は「塩」の巻です。
 毎度おなじみのオカルトな蘊蓄はもちろんですが、今回の企画では実用性にも重きが置かれておりまして(笑)、「お祓いに使える塩のいろいろ」という推奨品紹介の囲み記事まで用意されています。
 小生もときどき「お祓いにはアジシオでも効きますか?」とか質問されることがあるので、今後はこの連載を参考にしようと思っています。
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 『幽』つながりでは、アニメ『鬼太郎』40周年記念企画に、水木しげる御大御夫妻と並んで京極夏彦さんが登場。鬼太郎グッズに囲まれて呆然(恍惚!?)たる表情を浮かべてますな(笑)。
 前号に引き続きの一青窈さんと佐藤〈短歌百物語〉弓生さんの対談コーナーでは、小生編の『猫路地』が思いがけず採りあげられていたり。
 さらには、つい先日、恐怖の朝までカラオケで御一緒したばかり(天誅の絶唱の数々サイコーでした)の黒史郎さんも、ちょっと意表を突く企画↓に登場。おおーEじゃんEじゃんSUGEEEじゃん(笑)。
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 そうそう、忘れちゃいけない。最も肝心なのが、第3回『幽』怪談文学賞の募集要項発表です。来年もさらに気合いを入れて、開催されますぞ。
 募集要項が一部改訂されまして、長編部門の下限が150枚以上にと、グンと引き下げられました。
 近年、たとえば恒川光太郎さんの「夜市」のように、中編程度の枚数に優れた怪談文芸作品が誕生していることを受けての変更です。
 これを機会に、長編部門にチャレンジする方が増えてくださることを、編集部も選考委員も期待しております。どうか奮っての御応募を!

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月29日 21:35 | コメント (0) | トラックバック (0)

吸血鬼イベント/ミニギャラリー

 「吸血の宴/盛会御礼」で御紹介したイベント開催時の会場の様子を撮影した写真を、ステュディオ・パラボリカさんから御提供いただけたので、以下に掲げさせていただきます。とても雰囲気のあるイベントだったことが、お分かりいただけるのではないかと思います。

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↑左からヒガシ、菊地秀行氏、今野裕一編集長。

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↑Cafe凛堂による朗読。
左から迫水由季さん、千世稔さん、綸世美有さん。

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↑おなじく朗読の一景。

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↑アート部門の発表。

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↑800字掌篇受賞者の表彰式。
左が田辺青蛙さん、右隣の後ろ姿が金子みづはさん。

(写真提供=ステュディオ・パラボリカ/撮影=明光院花音)

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月29日 09:49 | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月28日

ちくま書房さんからも素敵なお歳暮 or お年玉が!(笑)

 なんだかここへ来て、にわかにシリーズと化した感もある見出しですが……。
 ま、めでたい話題続きなのでよいでしょう。

 先日、シリーズ第1弾『文豪怪談傑作選 川端康成集 片腕』に待望の重版がかかったのに続いて、今度は『文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁』重版決定との連絡を、さきほど担当編集者のKさんからいただきました。
 年末年始をはさんで、新年早々にも重版される模様です。

 なんだかとても心嬉しい年の瀬となりました。
 〈文豪怪談傑作選〉シリーズを応援してくださる読者の皆さまに、心から御礼を申しあげます。
 この好感触を来年へとつなげて、さらに充実した文芸怪談文庫シリーズに発展させていきたいと願っております。本当にありがとうございました。

 ちなみに続巻として採りあげてほしい! という作家のリクエストがありましたら、このエントリーのコメント欄に、お気軽に書き込んでくださいね。




投稿者 東 雅夫 : 2007年12月28日 15:52 | コメント (5) | トラックバック (1)

2007年12月27日

超過激なプレゼント or お年玉!?

 年明けから再始動するポプラビーチの「週刊てのひら怪談」――『てのひら怪談2』作家諸賢による「渾身の一作/疾風怒濤篇」には、70篇を超える多数の御投稿をいただきました。寄稿者の皆さま、歳末の慌ただしいなか、本当にお疲れさまでした。
 現在、斉藤さんが年末の追い込み作業のかたわら集計・確認作業を進めております。
 小生も年末年始休みのあいだに、じっくり読み進めたいと愉しみにしております。

 さて、先にチラリと予告しましたように、作品更新の中断期間の特別企画として準備を進めていました「てのひら酔談――夜の銀座で『てのひら怪談2』を語る/平山夢明+福澤徹三+東雅夫」が、いよいよ今夕、ポプラビーチにお目見えします。

 話を訊く側も訊かれる側も酔っぱらっていたという(汗)忘年会シーズンにふさわしい(!?)思い切った企画ですが、それだけにまた、常にもまして忌憚のない、怪談界の現状と未来に対する真摯な直言の数々が満載で、一読、きっと驚かれるのではないかと思われます。
 特に平山さんからは、来年の「てのひら」展開へ向けて、最高のプレゼント/お年玉を頂戴した気分であります。
 「やっぱり酒が入ってるときに語るもんじゃないよなあー」とボヤきながらも、ふたつ返事で掲載を御快諾いただいた平山・福澤両氏の太っ腹ぶりに拍手を!

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月27日 16:42 | コメント (0) | トラックバック (0)

幻妖ブックブログの2007年を振り返る その1

毎月1回、ビーケーワンで行われている幻妖ブックブログ定例会議。12月には毎年、スタッフ二人(辻和人、タカザワケンジ)が今年一年を振り返ります。今年は途中から「幻妖ブックブログ」主宰の東雅夫さんも参加して、今年の話題作、ぜひ読んで欲しい本をピックアップ。読み逃している本はありませんか?

文=タカザワケンジ


『てのひら』に始まり終わった1年

辻■一番大きな出来事は第5回ビーケーワン怪談大賞への応募が殺到したことですね。毎年応募数は増えていましたが、今年は昨年の倍以上。600編を超えました。そのうえ、質も大変に高かった。

タカザワ■応募されてくる作品はすべてビーケーワン怪談大賞ブログに掲載して、全応募作品を閲覧できるようにしていましたが、その作業量もさることながら、作品の優劣をつけることが相当難しいんじゃないかということが事務局としては心配になるほどでした。

辻■応募作の量と質からすると、新しいホラー文学はここから生まれるんじゃないかという予感を感じましたね。「怪談文芸」という言葉がこの盛り上がりをきっかけに根付いていくんじゃないんでしょうか。

タカザワ■怪談大賞も今回で5回目。常連と呼べるような方々が腕を上げてきている一方で、『てのひら怪談』の出版に刺激されたのか、初めて応募された方々の水準も高かったですね。

辻■『てのひら怪談』も2月に刊行されて、年末には早くも今年の怪談大賞への投稿作品をまとめた『2』が刊行されました。『てのひら怪談』『てのひら怪談 2』を読むと、本に収録するにあたって、作者の方々が投稿作品を改稿していて、それがまた作品の完成度を高めているし、作者の方々にとっても、自分の作品に手を入れるいい経験になったのでは、と思いました。
 ビーケーワン怪談大賞を主宰する側から言わせてもらうと、この賞はほかの文芸賞とは一線を画していると思っています。大賞をめざすことが目的の賞ではなく、自分が書きたいものを書いていただいているからです。おのおのの言葉に対するクオリアみたいなものが結晶した作品になっていると思います。
 一篇一篇を見ていくと、決して読みやすい作品ばかりじゃないんです。実験的な文体を模索している作品もあれば、破格のストーリーの作品もあります。思い切ったことをやってみた結果を素直にさらけ出せる場所として、ビーケーワン怪談大賞が機能していると思います。それは入賞した作品に限らず、投稿されてきた作品すべてに言えることだと思いますね。投稿作品をブログで公開することで、作品を書く、読むという土壌ができたということがすばらしいと思っています。
 東さんが「幻妖ブックブログ」で、読者のみなさんからのベスト作品を募ったりするということも、読者を巻き込んでいく方法として機能していたと思いますね。コミュニケーションの中で文学が生まれているとはこういうことなのか、と思いました。

タカザワ■ビーケーワン怪談大賞に合わせて怪談関連本のブックフェアを行って、そちらの売れ行きもよかったんですよね。怪談の書き方がわかる『怪談の学校』とか。

辻■そうでしたね。『てのひら怪談2』のオビに平山夢明さんが「まさに百人がかりの剛速球、おみそれいたしました。こんなにやられちゃ商売あがったりだよ」という言葉を寄せられていますけど、「商売あがったり」は間違ってます(笑)。シロウト作家がプロの仕事を奪っていくというイメージなんでしょうけど、そうじゃないんです。怪談を書く人が増えるということは怪談を読む読者も増えるということなんですよ。作家と読者がはっきりと分かれているのではなく、境界線があいまいになっている。それが21世紀型の文学だと思うんです。

タカザワ■インターネットというメディアの双方向性を利用した文学的ムーブメントだということですね。


ネットを通じて広がる『てのひら』の環

(ここで東雅夫さんが登場。さっそく今年を振り返っていただきましょう)

辻■東さんにとってこの一年はどんな年でしたか?

東■『てのひら怪談』が2月に出て、『てのひら怪談2』が年末に出た。まさに“てのひら”に明け暮れした一年だったという印象ですね。私自身は、明確な計画性をもって事を進めていくというよりも、むしろ行き当たりばったりにやっていくタイプだと自分では思っているので(笑)、『てのひら怪談』についても様々な出会いの中で方向性が固まっていったという感じですね。夏には西荻ブックマークでのイベントもありましたが、それもネットを通じて環が広がっているところが面白い。いまも、ネットで『てのひら怪談2』の全作品レビューが盛り上がっているようですが、ただ単に書いたものを投稿して終わりではなくて、自他ともに作品を鑑賞して愉しむ土壌が、自然発生的に生まれつつある。ああいう動きはとても興味深いと思います。

タカザワ■“書く”“読む”“語る”という連環ができているということですね。

東■理想的な展開になっていますよね。こっちが仕向けているわけでは全然ないんですが(笑)。
 『てのひら怪談』が起爆剤になって、クトゥルー神話や稲生モノノケ、吸血鬼をテーマにした800字掌篇の募集にも予想以上の投稿がありました。怪談の枠を超えて800字掌篇そのものも広がっている。これまでにない手応えが、主にネット・ベースで感じられた一年でしたね。世間一般ではケータイ小説が流行していますが、ケータイ小説とは違った方向での読者参加型の文芸の方向が見えてきたんじゃないかと思います。

辻■ケータイ小説と『てのひら怪談』の違いは批評があるかないかの違いだと思います。『てのひら怪談』は東さん、加門七海さん、福澤徹三さんという選考委員がいて、ひたすら質を高めていくための批評を行っているから、書き手にとっても刺激になったと思いますね。すべての投稿作品をお読みになった選考委員の方々は本当に大変だったと思いますが。



加門七海さん、福澤徹三さんの仕事

タカザワ■加門さん、福澤さんは怪談大賞でも大活躍していただきましたけど、本業のほうでもそれぞれ注目すべきお仕事をされましたね。

辻■加門さんの『祝山』はこれまでの加門さんの小説の中でも画期的な一冊になりましたね。東さんはどんな感想をお持ちでしたか?

東■とうとうここまできたか……という感慨が深かった(笑)。『203号室』とか『真理』で前面に打ち出さ
れた、実話とフィクションをうまく折衷していくという怪談文芸の方法論が、『祝山』で一つの完成をみたな、と思いました。

辻■『祝山』はリアリズム小説の極限のかたちなのかな、とも思いましたね。ようするに、見えないものまで見えてしまう、見たくないのに見えてしまうということを綿密に描いている。
 加門さんはもう一冊、『うわさの人物』という霊能者へのインタビュー集も出しましたね。ビーケーワンでも非常によく売れた本です。

東■『うわさの人物』は長い年月をかけて準備してきた、加門さんにとっても念願だった企画ですね。昨今のスピリチュアル・ブームこのかた、「見える」ことで人に訓戒を垂れたりする方々が跋扈してるじゃないですか。
加門さんも「見える」ことを公言しているがゆえに、ともすれば、そういう人たちといっしょくたにされがちで
すが、彼女にとって「見える」ことは、特権的どころか迷惑千万なわけですよね日常レベルで(笑)。そうした「否応なく見えてしまう」人々の栄光と悲惨を、この本ではルポルタージュしているわけです。霊能、スピリチュアル・ブームに対して一本筋の通った本だと思いますね。

辻■福澤さんはホラー小説というくくり以外の小説も出て、広がりを見せていますね。

タカザワ■怪談では『黒本』がかなり売れましたね。価格もリーズナブルで、読みやすい。福澤怪談の入り口に最適な本です。ビーケーワン怪談大賞入賞をめざす方々にも参考になるのではないでしょうか。

辻■『黒本』は実際に起きた怪異を題材にしていますが、怪異に遭った人たちが重い口を開いて、ぽつぽつと語ってもらったという感じがすごく伝わってきますね。一方、『夏の改札口』は自殺をテーマにした一般小説の短篇集ですね。

東■福澤さんの怪談を読むとわかるように、加門さんとはまた違った意味でのドキュメンタリー性があって、怪談に寄せてしまえば怪談に、寄せなければ、人生の側面を描いた人間探究になる。『夏の改札口』と、アウトローたちの青春を描いた『すじぼり』を読むと、そのことがよくわかりますね。

辻■福澤さんの怪談は、社会生活からはがれ落ちたところで怪異に出遭う、という構造になっていると思うんです。『夏の改札口』と『すじぼり』は怪異を出さずに、社会生活からはがれ落ちていった人間たちの実像を精密に描いて読み応えがあります。














投稿者 coolmint : 2007年12月27日 01:49 | コメント (0) | トラックバック (0)

幻妖ブックブログの2007年を振り返る その2

東雅夫さんの仕事

辻■ここで東さんのお仕事も振り返りたいんですが、まずは『響鬼探究』ですね。

タカザワ■『仮面ライダー響鬼』の世界観をさまざまなアプローチから解読しようとする異色の特撮本ですね。
こういう見方があるのか、とびっくりしました。

辻■特撮本の歴史の中でも異色。研究論文集としても読めますからね。

タカザワ■ちくま文庫の「文豪怪談傑作選」も二年目。今年は『三島由紀夫集』 、『柳田國男集』が出たほか、特別編として『百物語怪談会』とラインナップがさらに充実しましたね。来年も夏に刊行が予定されているとか。

辻■ちくま文庫のシリーズや、角川ソフィア文庫の『百物語の怪談史』(東 雅夫著 )を読むと、文学史の中のできごとだと思っていたことが、実は『てのひら怪談』の盛り上がりを連想させるような雰囲気なんですよね。
人が交わって文学が生まれることに古今の変わりはないと思いました。

タカザワ■東さんは、ちくま文庫のシリーズのような発掘ものはずっと温めていた企画なんですか?

東■「幻想文学」の頃からこういうものを集めたり、紹介したりすることが好きだったので、「幻想文学」を続けていれば特集でやったかもしれないですね。でもアンソロジーとしてまとめたほうが、読者にまっすぐ届くかな、とは以前から思っていました。

辻■柳田國男がこんなに文学に傾倒していたことを知らない人も意外に多いんじゃないですか?

東■「幽」最新号でもインタビューしている姜竣さんの『紙芝居と〈不気味なもの〉たちの近代』や、大塚英志さんの『怪談前夜』『偽史としての民俗学 柳田國男と異端の思想』など、民俗学や文化人類学のほうでも、柳田と怪談の関わりに注目する動きが出てきているのは面白いですね。








幽ブックス創刊!

辻■今年はメディアファクトリーから「幽ブックス」が創刊された年でもありますね。『新耳袋』の著者二人がそれぞれ単著を出したり(木原浩勝著『隣之怪 木守り』、中山市朗著『怪異実聞録 なまなりさん』)、京極夏彦さんの『旧耳袋』など、意欲的なラインナップですね。

タカザワ■『幽』怪談文学賞も記念すべき第一回の受賞者がそれぞれ受賞作を単行本にして刊行しましたね。長篇部門大賞『夜は一緒に散歩しよ』(黒史郎著)、長篇部門優秀賞『七面坂心中』(水沫流人著)、短篇部門大賞『るんびにの子供』(宇佐美まこと著)の3冊が刊行されました。黒史郎さんはビーケーワン怪談大賞の常連投稿者で、作家デビューを果たした今年も投稿してくださいました。早くも第二作となる『獣王』も出ましたね。

東■『獣王』はウェブでの評価も高いようですね。また「幽」ブックスからは山白朝子さんのデビュー作『山白朝子短篇集 死者のための音楽』も出ました。黒さんや山白さんのような新しいかたちで怪談やホラーを書こうとしている作家を押し出していけるのは嬉しいことです。









クトゥルー神話のルネサンス

辻■もう一つの話題としては、クトゥルー神話がルネサンスを迎えたということでしょう。

タカザワ■入門的な本や再刊、本邦初訳と刊行ラッシュでしたね。ゲームから入ってくる新しい読者が多いんですか?

辻■多いですね。クトゥルーはゲームから、SFから、ホラーから……いろんな切り口があるんです。国書刊行会の『新編 真ク・リトル・リトル神話大系』が月イチのペースで出ているし、今年になって『魔道書ネクロノミコン 完全版』、『アルハザード』の邦訳も出ました。学研からはガイドブックが3冊も出ています。

タカザワ■『クトゥルー神話の本』と『クトゥルー神話の謎と真実』、東さんが編纂執筆した学研M文庫の『クトゥルー神話事典 第三版』の3冊ですね。それぞれ性格が違って、『クトゥルー神話の謎と真実』はまったくの初心者のための入門書、『クトゥルー神話の本』はマニアックな内容ではあるけれど図版を多用して読みやすい。
『クトゥルー神話事典 第三版』は情報量たっぷりの決定版的な一冊。クトゥルー神話の世界へわけ入るための副読本も充実してきましたね。

東■特に『クトゥルー神話の謎と真実』は『クトゥルー神話事典』の絵解きバージョンとして読んでいただけると、より親しみやすいだろうし、楽しめると思いますよ。
 多くの方からご投稿いただいた800字クトゥルー掌篇も、春にはなんとか単行本にまとまりそうです。





投稿者 coolmint : 2007年12月27日 01:45 | コメント (0) | トラックバック (0)

幻妖ブックブログの2007年を振り返る その3

ホラー・ジャパネスクから秀作が

辻■不振と言われていたホラー・ジャパネスクですが、今年後半は優れた作品が多かったですね。東さんも絶賛されていた恒川光太郎さんの『秋の牢獄』はその筆頭ですね。

タカザワ■恒川さんは『夜市』、『雷の季節の終わりに』に続く3冊目ですが、ますます快調ですね。もっと評判が立ってもいいんじゃないかと思いましたけど、これから口コミで広がっていくのかな。お正月の休暇に読むのにぴったりの本だと思いますね。読みやすいだけでなく、独語の余韻がいいんです。

辻■『秋の牢獄』や、山白朝子さんの『死者のための音楽』、黒史郎さんの『獣王』あたりを読んでいると、昔だったら純文学でやっていたようなことをホラーが引き受けているところがあるんじゃないかと思いますね。どの小説も、基本的にアイデンティティ・クライシスの問題を扱っていますから、純文学の読者が読むべき内容を含んでいる。でも、純文学の読者はホラーだと思って読もうとしない。ホラーの読者にとっては、逆に敷居が高いと感じているのかもしれない。どちらの読者にとってももったいない話だと思いますね。決して読みづらい小説ではないですから。

タカザワ■大人の読者が敬遠しちゃうのかな。読んでみれば、その内容の質の高さに驚くと思うんですが。

辻■声を大にして言いたいのは、ここで挙げているホラー・ジャパネスクの小説群は大人の読者が読むに足るものであり、若い読者にとっては決して読みづらいものではないということですね。上記のほかにも、高原英理さんの『神野悪五郎只今退散仕る』もテンポがよくて、読み始めると止まらない。良質のエンターテインメントだと思います。

タカザワ■平山夢明さんの『他人事』もいいですよ。平山さん一流の、絶望的な状況であらわになる人間の悪意があますところなく描かれている短篇集ですが、読後感は不思議といいんです。ほかの平山さんの小説に比べると派手なグロテスクさが控えめな分、人間の心の奥底をのぞき込むような不気味さがあるんですよ。まさに大人に読んで欲しい小説集だと思いましたね。














評論、海外翻訳の収穫

辻■今年は評論の収穫も豊かでしたね。高原英理さんの『ゴシックスピリット』は、高原さんが評論家としての独自性を存分に発揮した一冊ですね。読み応えのあるいい本だと思いました。
 また、大森亮尚さんの『日本の怨霊』は長年に渡って怨霊を研究してきた著者が、一般の読者にもわかりやすく怨霊の本質を明らかにした労作だと思います。
 そのほかでは、平凡社ライブラリーから出た『日本幻想文学史』は、須永朝彦さんの名著の新装版。手に取りやすい価格で出たのは嬉しいですね。幻想文学ファンは必携の一冊でしょう。

タカザワ■海外のものでは『ラナーク』の刊行が事件でしたね。

辻■『ラナーク』は1980年代にイギリスで刊行されて、世界的に高い評価を受けながらなかなか翻訳が出ていなかった世界文学の傑作。幻想文学ファンにとっても、『ラナーク』の世界観は興味深いものではないでしょうか。ビーケーワンでも売り上げ好調です。

タカザワ■幻想文学ファンがいちはやく目をつけて、売れ始めたのが『バルザック幻想・怪奇小説選集』でしたね。バルザックが膨大な量の小説を書いたことは知られていますが、やっぱりこっち系の小説もたくさんあったんだ、と思いました。

辻■仏文の文豪バルザックが実は……、というちくま文庫の「文豪怪談傑作選」の仏文版みたいな読み方もできますよね。こういうユニークなシリーズの、しかも高額な本が売れるというのがビーケーワンの特徴なんですよ。

タカザワ■ビーケーワン・ユーザーの目の高さがわかりますね。

辻■今年は『てのひら怪談』に始まり『てのひら怪談2』で終わったという印象でしたけど、実はさまざまなユニークな本が刊行された充実した年でしたね。来年も、面白い本が続々刊行されることを期待しましょう。


投稿者 coolmint : 2007年12月27日 01:40 | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月24日

ポプラ社からもプレゼント、そして投稿締切目前!

 クリスマスイヴの祭日も全社営業している(笑)というポプラ社の斉藤さんからも、キッシーに劣らず嬉しいプレゼントをいただきました!
 『てのひら怪談2』の発売2週間の売れ行きデータが出たそうなのですが、思っていた以上に出足好調の模様です。よしよし。

 第1集のときのような新鮮な話題性は望めないし、怪談オフシーズン真最中だし……等々もあって、おそらく春先から夏へかけて腰を据えた持久戦を強いられるだろうなと覚悟していたのですが、まずは手応え十分という感じです。
 今後は学研さんの『リトゥルー――史上最小のクトゥルー神話集(仮)』発売などとも連携して、第3集へとつなげて盛り上げていきたいものよ、と斉藤さん共々、寒風のなか腕まくりをしております。

 そのためにも、てのひら作家の皆さんには、新年再開の「週刊てのひら怪談」に向けて、渾身の一作にまずは全力を注いでいただきたく。
 すでに多くの方から力作が到着しておりますが、いよいよ明日に迫った投稿締切を前に、心からのエールを送りたいと思います〆

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月24日 12:44 | コメント (0) | トラックバック (0)

プレゼント

 だいたいがクリスマスの時期というのは、街なかは混み合っているは、ホテルや飲食店は割高でどこも満杯だは……と、本来キリスト教とは縁もゆかりもない神国日本の民にとってはろくなことがないわけだけれども、プレゼントを頂戴するのは、ちゃっかりと大歓迎である(笑)。
 今年の年末は仕事関係で、たいそう嬉しいプレゼントが相次ぎ到来した。

 まずは『幽』編集部の重鎮・吸血キッシーから、恐怖の(!?)経営会議の報告が。
 なぜ恐怖かといえば、創刊から現在までの『幽』および〈幽ブックス〉の収支報告が、その場でおこなわれたからである。
 もちろん、それなりの確信と覚悟をもって始めたプロジェクトゆえ、決して自信がないわけではなかったのだが、なにせ長期低落傾向の続く文芸出版の世界……学期末に通信簿を渡される瞬間のような(笑)ワクドキな気分を久方ぶりに味わった。
 結果は――具体的な数字を出すわけにはいかないのだが、手放しで万歳三唱とはいかないものの思わずガッツポーズが出るような手応え、とでも申せようか。特に〈幽ブックス〉が思いのほか善戦していることに、大いに勇気づけられた次第。
 これひとえに、ベテランから新進まで『幽』に御参加くださっている一騎当千の書き手の皆さまと、相次ぎ刊行される新刊を買い支えてくださる読者の皆さまのお力によるものであり、更めて深く深く感謝したいと思う。
 これによって、さらに攻めの姿勢で、数年先までを見すえた出版計画を推進してゆくことが可能となった。特に来年度は乾坤一擲、勝負をかける年になるはずである。
 どうか引き続きまして、『幽』と〈幽ブックス〉に御支援を賜りますよう、お願い申しあげます。


 さて続いては、一昨日の吸血鬼イベントでもお世話になった平山夢明さんの公式ブログ「ある日記」(http://blog.livedoor.jp/hirayama6/)の12月24日の項より引用させていただく――

実は昨年、『てのひら怪談』なるものを初めて読んだ際、「あ、これかな?」という気が頭の端で思ったのです。丁度、長年やっていた実話怪談というものが、これからどのような形を取れば世間様に可愛がられていくのだろうという考えを思いめぐらしていた時期でしたので、何かある種の解答の一つを見た気がしたのを憶えています。

で、その続編ということで今回は前回同様、八百字という縛りはそのままに、百人で書いたということで、こちらとしては大変に慌てました。何しろ百人がじっくり良作をたぐり込んでこられたら、家内制手工業のわたしなんかはひとたまりもないものですから、帯にもその辺りの絶叫を反映させて戴きました。

 これに続く部分も大変に感動的なのだが、それは是非、上記ブログをご覧いただきたい。
 現在の怪談ブームの強力無比な牽引役となってこられた平山さんに、ここまで踏み込んだお言葉を頂戴できるとは、本当に望外の歓びというしかない。てのひら関係者を代表して、幾重にも御礼を申しあげます。
 思えば「てのひら1」では京極夏彦さんから、そして今回の「2」では平山夢明さんから、それぞれに力強いエールをこうして自発的にお寄せいただけて、まさに百人力というべきか。
 「これかな?」という平山さんの直観を裏切らぬよう、来年も「てのひら」ムーヴメントのさらなる普及拡大を推し進めてゆきたいと思っている次第。


 そして三つめの嬉しいプレゼントとは……まだ内緒(笑)。
 ということで、皆さまも良き年の瀬をお過ごしください(例によってこのブログは年末年始もたらたらと続きます)。

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↑正月飾り風に

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月24日 04:49 | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月23日

800字吸血鬼掌篇、結果発表

【大賞受賞作】
金子みづは「夜想曲」

【菊地秀行選出ベスト1】
金子みづは「夜想曲」

【今野裕一選出ベスト13+α】
金子みづは「夜の向日葵」
田辺青蛙「七つの子」
田辺青蛙「杏の血」
 ※以上3篇がベスト3作品
金子みづは「夜想曲」
青山龍湖「少女中毒」
山本ゆうじ「血筆――ブルートグリッフェル」
松音戸子「もうひとつのラプンツェル」
松音戸子「人魚姫の姉」
早良敦司「阿片」
meg「ムーンシャイン」
仲町六絵「小さなライオン」
添田健一「闇に蠢く」
野棘かな「特別な種族」
 ※以上がベスト13作品
猫屋四季「独奏者」
葦原崇貴「ちすいおじさん」
春乃蒼「水中花」
西野りーあ「哀悼歌」
白縫「淑子」
山本ゆうじ「血缶販売機」

【東雅夫選出ベスト10+α】
我妻俊樹「夜の部屋の舌」
黒狗「さらば、吸血鬼」
立花腑楽「オカシラ様」
 ※以上3篇がベスト3作品
葦原崇貴「ただいま」
君島慧是「城と囚人」
クジラマク「ひかげもの」
田辺青蛙「あるがままに」
松本楽志「Myllokunmingia Draculia」
山本ゆうじ「血筆――ブルートグリッフェル」
夢乃鳥子「ウロボロス」
 ※以上がベスト10作品
葦原崇貴「人殺し」
亀ヶ岡重明「日光ニモマケズ」
君島慧是「星月夜の丘」
クジラマク「饗宴」
田辺青蛙「数え鬼」
山下昇平「本、少女、血と」
 ※以上が朗読向きセレクション
葦原崇貴「ヴァンパイアハンター出井」
 ※菊地さん限定(笑)セレクション

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月23日 14:12 | コメント (0) | トラックバック (0)

吸血の宴/盛会御礼

 「夜想」×「幻想文学」共催のヴァンパイア文学&アートイベントには多数の御来場を賜りまして、まことにありがとうございました。
 秘密倶楽部めいた(!?)仄暗い会場に一歩足を踏み入れたら、あちこちに、かねて存じ上げている方々のお顔があって一気に和みました(笑)。

 特別ゲストの菊地秀行さん、「夜想」の今野編集長と、まずは吸血鬼をめぐるトークに続いて、演劇ユニット「Cafe凛堂」のメンバーである迫水由季さん、千世稔さん、綸世美有さんのお三方による朗読タイムが不意打ちめいて始まる。
 巧く考えられた演出と構成で、800字の言の葉に籠められた吸血鬼幻想が、会場を領する闇に解き放たれ谺する様相に、新鮮な驚きを味わいました。
 800字文芸というのは案外、朗読向きなのかも知れませんね。

 休憩をはさんで後半は、公募作品の発表と表彰式に。
 ……と、その直前、なにやら怪しい二つの人影が会場に乱入!?
 よくよく目を凝らせば、平山夢明さんと福澤徹三さんの最凶、じゃなかった最強怪談兄貴コンビではないですか(笑)。超怖DVD野外ロケのため早朝から夜半まで八王子方面を回っていらした後に、駆けつけてくださったのでした(恐縮かつ感激しきり)。

 豪華な来賓の臨席を得て、まずはアート部門の入賞作がプロジェクターで公開され、入賞者のおひとりAtelier FIOREさんに、今野さんから賞状が授与されました。
 続いては文芸部門。小生と今野さんによるベスト3、菊地さんのベスト1(以上は別記参照)の表彰がおこなわれ、3人による事前協議で決定された大賞作品「夜想曲」の作者である金子みづはさんの表彰と記念品授与に。
 と、ここで急遽、予定になかったCafe凛堂メンバーによる「夜想曲」の朗読がおこなわれることに。直前の休憩時間に読み合わせをおこなっただけとは思えない、見事なパフォーマンスを御披露いただきました。

 最後に選者3名による講評などのトークで無事にイベントは終了。
 赤ワイン片手のスタッフ打ち上げは、菊地さんと来賓の小島文美さん、神月摩由璃さんの艶やかなおふたりによる爆笑トークで盛りあがりました。
 そのあと小生は、浅草橋駅前の居酒屋で急遽決行されていた「てのひら」作家さんたちの飲み会に参加。これまた臨席を賜った福澤徹三さん、平山夢明さん、てのひらーの一員でもある黒〈獣王〉史郎さんも交えて、明け方近くまで心愉しいひとときを過ごした次第です。

yasovampbook.jpg
↑参会者に配られたパンフレット
朗読作品とアート入賞作を掲載

 超多忙のさなか公募作品の選出とトークにお付き合いくださいました菊地秀行さん、不眠不休状態で深更までお付き合いくださった平山夢明さんと福澤徹三さん、慣れない朗読を僅かな準備期間で見事に仕上げてくださったCafe凛堂の迫水さん、千世さん、綸世さん、終始行き届いた御配慮でヴァンパイアにふさわしい魅惑の宴を演出してくださった今野裕一編集長、ミルキィ・イソベさんをはじめとする「夜想」スタッフの皆さま、本当にありがとうございました。
 また、暮れの慌ただしいなか御来場くださいました皆さま、ハイレベルの作品を公募企画に御応募くださった皆さまにも、篤く御礼を申しあげます。

 夏の西荻イベントの際にも感じたことなのですが、「てのひら怪談」をはじめとする800字文芸のムーヴメントには、商業出版の枠を超えた大いなる可能性が秘められているのではないか……そんな確信をますます深めた、「てのひらイヤー」を締めくくるにふさわしい一夜となりました。

 そして2008年へと、800字文芸の宴は続きます――。

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月23日 13:46 | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月21日

満席御礼

 いよいよ明日に迫りました『夜想』×『幻想文学』のヴァンパイア文学&アートイベントですが、おかげさまで満席となった模様です。
 立ち見でもいいから観たい! という向きは、まだ若干の余地があるようですので、下記に問い合わせてみてください。
 http://www.yaso-peyotl.com/archives/2007/11/post_365.html

 本日おこなわれたCafe凛堂メンバーによる朗読のリハーサルに、小生も立ち合わせていただいたのですが、期待どおりの迫力あるパフォーマンスが愉しめそうです。

yasovamp1.jpg

↑夜想ヴァンパイア展の会場

 なお、800字吸血鬼掌篇の応募作については、菊地秀行氏と今野裕一氏、それに小生の3人が、それぞれのベスト3を「菊地賞」「夜想賞」「幻想文学賞」として表彰状を授与することになりました(笑)。
 また、当日その場で、3人の協議によって最優秀賞を決定することになる模様です。

 そうそう、微妙に関係あるようなないような話題なんですが(笑)、学研の担当編集者から連絡がありまして、『小さな小さなクトゥルー神話集(仮)』の収録予定作家の中で、収録確認のメールが返ってきてしまった方が6名いらっしゃったとのことです。
 同文の手紙を郵送しますので、よろしくお願いいたします。

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月21日 02:43 | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月20日

「幻妖ブックレビュー」の投稿者の方に東さんからメッセージがあります

こんにちは。ビーケーワンの辻です。
幻妖ブックブログのビーケーワン側の運営を担当しております。

実は私は、オンライン書店ビーケーワンの「書評ポータル」の運営も行っております。そしてこの度、ご愛顧いただいております「幻妖ブックレビュー」の投稿者の皆様に向けて、東さんからメッセージをいただきましたので、こちらでも紹介させていただきたいと思います。

*******************

幻妖ブックレビュアーの皆さまへ    東雅夫

 いつも素敵なブックレビューをお寄せいただき、ありがとうございます。
 先日、「幻想文学」の前身である「金羊毛」という同人誌を、必要あって久しぶりに取り出して眺めていたら、記事と記事の間にできる空きページに、これでもかとばかり当時の新刊のレビューを詰め込んでいて、我が事ながら苦笑してしまいました。
 そうした試行錯誤の中から生まれたのが、「幻想文学」の創刊から終刊まで一貫して連載された「幻想ブックレビュー」だったわけですが、そこでの寄稿者諸氏に対する編集ポリシーは、「自分が身銭を切って買った本について、思ったまま感じたままに率直なレビューをしていただく。ただし著者への敬意は忘れずに。職業書評家に負けない気概をもって!」でありました。
 そうした理念あればこそ、「幻想ブックレビュー」は少なからぬ反響をいただき、亡き澁澤龍彦さんからも「あのページを真っ先に読んでいます」と仰有っていただけたのだろうと思います。
 そして、こうした理念はそのまま、ビーケーワンのレビューにも当てはまるのではないでしょうか。
 ひとたび世に放たれた言の葉に、プロもアマもありません。読書家としての矜恃をもって書かれたレビューは、必ずや読む人の心に届くはずです。

 どうかこれからも「幻妖ブックレビュー」をよろしくお願いいたします。

  *******************

以上です。
この「幻妖ブックレビュー」を、私はホラー・幻想文学の書評では日本随一のコーナー(!)にしたいと大望を抱いております。書評は全て、東雅夫さんご本人がじっくり精読した上、選出されています。
今後とも、皆様の積極的なご投稿をお待ち申し上げる次第でございます。どうぞよろしくお願い致します。

投稿者 coolmint : 2007年12月20日 19:40 | コメント (0) | トラックバック (0)

ヒビたん特典抽選会

 先に申し込みを締め切りました『響鬼探究』購読者特典の抽選会が、18日夕刻より板橋の国書刊行会にて開催されました。
 参加者は小生のほか、素晴らしい特典グッズを制作された天野行雄さん@日本物怪観光、編者の加門七海さん、国書刊行会の礒崎編集長、それに、たまたま当日、研究資料の調査のために上京中だった寄稿者のおひとり木場貴俊さんにも急遽、飛び入り参加(笑)していただきました。

hibiselect1.jpg

↑左から礒崎編集長、加門さん、天野さん、木場くん

 参加者総がかりによる入念な抽選の末に、特賞の「鬼太鼓」当選者1名と、新種妖怪栞の当選者30名が、つつがなく選出されました。当選の方々、おめでとうございます!
 抽選結果については、国書刊行会のホームページを御参照ください。
 当選者への景品の発送は、早ければ年内、遅くとも1月上旬には完了の予定です。
 天野さんが持参された「妖怪クリスマスツリー」カードも、副賞として全員に添付されますので、お愉しみに。

hibiselect3.jpg

↑みずから選んだ特賞の葉書と鬼太鼓を手に微笑む天野さん

 抽選会終了後、近くの民芸調居酒屋で、ささやかな打ち上げを。
 120パーセントおたくな話題が飛び交う、愉快な会となりました。国書刊行会さん、ごちそうさまでした。
 「でもさー、やっぱり鬼たちの宴会は実写で観たかったよね……」というカモ鬼の一言に、一同うなずくことしきり。




投稿者 東 雅夫 : 2007年12月20日 14:22 | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月19日

クトゥルーといえば!

 好評発売中の『クトゥルー神話の謎と真実』に続いて、学研から待ちに待った『アルハザード』が、遂に上下巻同時発売となりました!
 『ネクロノミコン アルハザードの放浪』で一躍脚光を浴びたモダン・クトゥルー神話の鬼才D・タイスンが放つ、アラビアン・ナイトメアな大河伝奇クトゥルーファンタジー(なんだそりゃ!?)です。
 ラムレイあたりとは微妙に一線を画する、クトゥルー神話小説の新たな魅力を、年末年始の夜半にでも、時を忘れてたっぷり御堪能いただきたいと思います。


 一方、同じく大瀧啓裕氏の全訳による創元推理文庫版『ラヴクラフト全集 別巻・下』も発売となりました。
 ラヴクラフトが他作家のために補作・共作した作品群を集大成するこの別巻企画、下巻の目玉は何と云っても「永劫より」などで知られるヘイゼル・ヒールド作品5連発でしょう。
 訳者による巻末解説にも、思わず「おおー!」と唸らされる指摘の数々が。
 もっとも個人的に一番「おおッ!」と唸ったというか、さる理由により焦ったのは、『文学における超自然の恐怖』の邦訳計画カミングアウトでしたが(笑)。


 そしてもう一冊、思いもよらないクトゥルー・ファンへのクリスマス・プレゼントが到来!
 菊地秀行さんの最新作『邪神迷宮』は、〈魔界都市〉シリーズにして、あの『妖神グルメ』や『YIG』以来の本格的なクトゥルーバトル小説でもあるという逸品です。
 クトゥルー好きには堪えられない趣向や名台詞が次々と登場。ぜひ御一読のほどを。



投稿者 東 雅夫 : 2007年12月19日 15:22 | コメント (0) | トラックバック (0)

吸血鬼といえば!

 『夜想』のヴァンパイア特集でも、さりげなーく紹介していただいた学研M文庫版『伝奇ノ匣9 ゴシック名訳集成 吸血妖鬼譚』(「吸血妖魅譚」を改題)ですが、当初お伝えしていた12月刊行予定が大幅に遅延、来春2月か3月の発売となりました……。
 今回の遅延については、小生は一切関与しておりませんことを、ここに謹んで明記させていただきます(笑)。とはいえ、色々とお骨折りいただいている担当M氏にも感謝を捧げたいと思います。

 はからずも完全同時進行となってしまった800字クトゥルー掌篇作品集『リトル、リトル、クトゥルーテイルズ(仮)』も、同時期の発売となる予定ですので、ラヴクラフティアンな方々は御期待ください。
 作品収録が確定した皆さまには、まもなく掲載承諾確認の連絡が行くかと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。
 ちなみに同書の収録作品数は111篇となりました。

 ん!? ってことは〈幽ブックス〉の『飛騨の怪談 新編・綺堂怪奇小説選』も2月だし、また年明け早々から修羅場到来の予感……。

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月19日 13:56 | コメント (0) | トラックバック (0)

吸血鬼イベントに来賓の予感!?

 いよいよ21日(金)に迫りました「800字吸血鬼掌篇」イベントに、いま怪談界で超注目の某さんと某さんが揃って乱入……じゃなかった来賓としてお見えになる可能性が急浮上してきました。
 ありがたいことです。
 その前に予定されている別件の状況次第とのことなので、まだ確実ではないのですが、当日来場を予定されている皆さんは、もしも実現したらラッキーってことで、お愉しみに。

 なお、イベントの予約状況ですが、そろそろ残席に限りが見えてきたようです。
 来場をお考えの方は、お早めにお問い合わせ・お申し込みをお願いいたします。
 詳しくは下記サイトをご覧ください。
 http://www.yaso-peyotl.com/archives/2007/11/post_365.html

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月19日 01:42 | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月16日

飛騨の魔法

 『ムー』1月号が発売になりました。
 小生は、おなじみの不定期連載「日本伝説紀行」の新作として「飛騨の両面宿儺伝説」を寄稿しております。

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 ふたつの顔と4本ずつの手足を持つ異形の者、両面宿儺。
 仁徳天皇の治世、飛騨国に現れ、朝廷に背き、民衆を苦しめたため、
 難波根子武振熊に討伐された――。
 『日本書紀』には逆賊として記される超人の真の姿を求めて、
 両面宿儺伝説が伝わる高山市を訪れた。

sukunazo.jpg
↑高山市丹生川文化ホール前に屹立する巨大な宿儺像

 前に当ブログでも触れましたとおり、『幽』入稿直前の切羽詰まった時期に、なかば破れかぶれ状態で取材旅行に突入したわけですが、子育てパパ真最中の(笑)獅子堂に代わって同行してくださった編集Dさん@ビーンズワークスの細やかで行き届いたサポートもあって、とても実り多い取材となりました。Dさん並びに取材先でお世話になった関係者の皆さまに、更めて御礼申しあげます。

hida1.jpg
↑旧飛騨街道からの眺望

 さるにても、初めて訪れた飛騨の地の何と魅力的であったことか!
 宿儺様関係の史跡は云わずもがな、鄙びたなかにも典雅なたたずまいの高山の街並や、巨大な生き物のように迫り来る錦秋黄葉の山々、古代史の闇に直結する謎めいた伝承の数々……何だかこれから、やみつきになりそうです(笑)。
 なお、『ムー』取材の後(自腹で/笑)足をのばした岡本綺堂『飛騨の怪談』取材の模様は、『幽』8号の「怪談文学史逍遙」にて一部を先行公開しておりますので、併せて御高覧いただけましたら幸いなり。

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月16日 11:20 | コメント (0) | トラックバック (0)

幻妖ブックブログ忘年会

 幻妖ブックブログのスタッフによる定例会議後、年末恒例の忘年会を開催。
 今年は『てのひら怪談』企画でお世話になっているポプラ社のサイトウさん&カマダさんコンビにも御臨席を賜り、かつてなく華やいだ雰囲気の宴となりました。




 本つながりの忘年会らしく、酒席でも最近手がけた本のやりとりが(笑)。
 まずは、フリーエディター&ライターとして活躍中のタカザワケンジさんが構成を手がけたスピッツ『旅の途中』。人気バンドの誕生から現在までが関係者の証言も交えて跡づけられており、たんなるタレント本とは一線を画する仕上がりです。発行部数もハンパじゃない模様。祝着至極なり。小生も美川憲一か中島みゆきの本なら手がけてみたいものである。あ、あと平原綾香とか。




 続いてはカマダさんが編集を担当したユーフラテス+うちのますみによる絵本『フレーミーとのみのノミー』。ユニークなテレビ番組「ピタゴラスイッチ」から生まれた〈ピタゴラブック〉シリーズの第4弾です。
 なんといっても注目は、巻末にさとうまさひこ『のみのノミー』と題する「のみBOOK」のオマケが付いていること。

nomibook.jpg
↑超小さいのみブック、らぶ。

 どうです、この可愛らしいこと!




 もう一冊、こちらは会議の席で話題に出た石橋睦美の写真集『神々の杜』。
 東北から沖縄まで、日本各地の名高い神域を経巡り、霊妙なる美の原風景を写し撮った大判の写真集であります。ホラー・ジャパネスクの副読本としても使えそう……。

 なお、会議に先だって、辻さんとタカザワさんによる、これまた恒例の年間出版回顧がおこなわれました(小生も後半から参加)。
 追って特集記事としてアップされますので、御注目のほどを。

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月16日 03:39 | コメント (0) | トラックバック (0)

ヴァンパイアの昏き宴

 この年末から来年5月にかけて様々な趣向やイベントを交えて展開される「夜想#ヴァンパイア展」第1弾となる「丸尾末広+夜想ヴァンパイア・セレクション展」が始まりました。
 詳細は下記ホームページを御参照ください。
 http://www.yaso-peyotl.com/archives/2007/11/post_365.html

 そして、いよいよ今週末の21日(金)には、スペシャル・イベントvol.1として「吸血鬼/ヴァンパイア文学800・アート」賞の授賞式&朗読イベントが開催されます!
 小生と『夜想』の今野裕一編集長に加えて、特別ゲストとして菊地秀行氏が、秘蔵の吸血鬼フィルム・コレクションを携えて登場します。

 また、演劇ユニット「Cafe凛堂」による朗読タイムでは、小生と今野氏それぞれのベスト3ほか全部で9作品が朗読される予定です。
 入選作品および朗読作品は、当日まで秘密とのこと(笑)。
 気になる向きは是非、会場となる浅草橋のパラボリカ・ビスまでお運びください(入場券の申し込み方法等は、上記のホームページを参照)。






投稿者 東 雅夫 : 2007年12月16日 02:30 | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月14日

ビーケーワン年間ベストセラー

 このほど発表されたオンライン書店ビーケーワンの年間ベストセラー・ランキングに、『てのひら怪談』と『響鬼探究』の2冊が堂々のランクインしております。
 宮部みゆきや京極夏彦、畠中恵や森見登美彦、西原理恵子や岡田斗司夫のベストセラー本に混じって、両書が並んでいる様は、ちょいとシュールな味わいかと(笑)。

 http://www.bk1.jp/contents/booklist/0712_2007best

 これもひとえに、当サイトを通じてビーケーワンで本を購入してくださる皆さまのおかげです。
 なんと申しましてもビーケーワンは新刊書店ですので、ここで本を買ってくださることが、スタッフに対する最大の励ましとなり、怪談大賞をはじめとする企画の末永き継続のためにも、唯一効力のあるサポートとなります。

 ぜひ今後とも書籍の御購入には当サイトを御利用くださいますよう、お願い申しあげます。

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月14日 09:44 | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月13日

800字吸血鬼掌篇マイベスト50

 『夜想』×『幻想文学』コラボ企画「800字吸血鬼掌篇」公募に寄せられた作品の中から、小生がセレクトした上位ベスト50作品を以下に掲げます。

青山龍湖「少女中毒」
我妻俊樹「夜の部屋の舌」
秋山真琴「軆」
葦原崇貴「ただいま」
阿段可成子「美少女」
五十嵐彪太「消えない十字架」
岩里藁人「器問答」
御於紗馬「届かぬ夢」
大貫奈保「咬傷」
小川敦生「肌理」
亀ヶ岡重明「ラフカディオ」
軽美伊乃「ペット」
KIJISUKE「赤い鞠」
君島慧是「城と囚人」
クジラマク「ひかげもの」
黒狗「さらば、吸血鬼」
香月照葉「カーナビーストリート・午後六時」
小林翔子「ひとの恋」
駒沢直「恋」
ささがに「夜を出でて」
白縫「淑子」
朱雀門出「噴血鬼」
鈴木文也「吸血の輪」
スペア「世界或いはそれを内包する者への考察」
添田健一「ミカエラの甘い唇」
高山あつひこ「月のちから」
立花腑楽「オカシラ様」
田辺青蛙「あるがままに」
堕楽「契り」
散葉「上陸」
戸隠珠子「Laguna Rossa」
長島槇子「夜の青空」
仲町六絵「小さなライオン」
西野りーあ「薔薇冠 二月」
野棘かな「流転する一族」
羽鳥ひより「記憶」
春乃蒼「艶髪さま」
ヒモロギヒロシ「血戦讃岐ヶ原」
深山顕彦「古書」
不狼児「半裂き、あるいは八つ裂きからの復活」
松音戸子「人魚姫の姉」
松村佳直「血を吸う掌編」
松本楽志「Myllokunmingia Draculia」
圓眞美「招かれざる客」
峯岸可弥「層」
向井野海絵「苦叫(くきょう)」
山下昇平「本、少女、血と」
山田非日記「夜間活動する山田」
山本ゆうじ「血筆――ブルートグリッフェル」
夢乃鳥子「ウロボロス」

 全体のレベルはクトゥルーやイノモケ同様、とても高いように感じました。今回は特に田辺青蛙さん、葦原崇貴さん、亀ヶ岡重明さん、君島慧是さん、山本ゆうじさんなど、大量投稿組の作品が充実しており、作品本位で選ぶとそれだけで過半数に達しそうでしたので(笑)、ベスト50はあえて1人1作の縛りを設けました。 『夜想』の今野編集長のベストテン+αも到着しましたが、小生とはまた異なるテイストのセレクションになっておりますので、お愉しみに。
 特別ゲストの菊地秀行氏には、今野氏と小生のセレクトしたベストテン+αの中から、最優秀賞その他をお選びいただく予定です。
 12月21日(金)開催のトーク・イベントにも、ふるって御参加のほど、お願い申しあげます。詳細は下記ホームページを参照。
 http://www.yaso-peyotl.com/archives/2007/11/post_365.html

【追記】
「カーナビーストリート・午後六時」の作者名に誤記がありました。
お詫びして、下記のとおり訂正いたします(夜想の方もリスト訂正よろしく)。

(誤)香月照 → (正)香月照葉

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月13日 10:30

2007年12月11日

「京都の怪」ブックフェア開催中

 『幽』最新号の「京都怪談」特集と連動しまして、ビーケーワンでは「京都の怪」ブックフェアを開催中です。
 おやッ!? と思われるだろう珍しい書目も含まれておりますので、ぜひ御高覧・御購入くださいませ。
 このブログ上段のリンクから、どうぞ!

 ちなみに、同じくブログのトップにあるリンク集の中の「東雅夫のイチオシ棚」、皆さまはいつもチェックしていただいておりますでしょうか?
 このコーナーには、最新の入荷本の中から、怪談好きや妖怪好き、怪奇幻想文学マニアにお勧めしたい新刊を、ビーケーワンの辻さんと小生とが選りすぐって紹介しております。
 ほとんどの本が24時間以内出荷で、速攻お手元に届くようになっております。
 もしもまだノーマークという向きは、ぜひ一度、御高覧くださいますようお願い申しあげます。何かと便利ですよー(笑)。

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月11日 09:40 | コメント (0) | トラックバック (0)

『幽』第8号、発売!

 暮れの元気な御挨拶(!?)――すっかり定着しました冬の怪談専門誌『幽』第8号が、無事に発売となりました。

 今回の第一特集は「京都怪談」。綾辻行人vs森見登美彦の初顔合わせや、『お見世出し』でホラー大賞を受賞した森山東さん書き下ろしの力作花街怪談をはじめ、いま読書界の熱い注目を集める千年の古都の作家たちと怪談文芸とが交錯する、典雅にしてアクチュアルな特集となりました。
 今年の怪談文芸のキイワードでもある「温故知新」の一環でもあります。ぜひとも御注目のほどを。

 また第二特集では、第2回『幽』怪談文学賞の選考会リポートと、短篇部門の大賞受賞作である雀野日名子さんの「あちん」、同優秀賞受賞作である勝山海百合さんの「竜岩石」の両篇を掲載しております。
 なお、上記2作および長篇部門特別賞の長島槇子さん「遊郭の怪談(さとのはなし)」は、追って単行本としてお目見えしますので御期待ください!

 ちなみに勝山海百合さんは、第4回ビーケーワン怪談大賞の大賞受賞者でもありますが、今号には第5回同賞の大賞を受賞したヒモロギヒロシさんの「死霊の盆踊り」が掲載されているほか、ヒモロギさんと我妻俊樹さん、クジラマクさんによる「てのひら野郎」座談会も掲載されております(まとめ役も、てのひら作家の酒月茗さんこと門賀美央子さんにお願いしてみました)。
 そしてWeb幽の投稿怪談からも、春乃蒼さんの「首風鈴」、だいさんの「通り雨」、西村風池さんの「体験学習」の3作品を掲載することができました。

 怪談文芸の世界に新たな威吹鬼じゃなかった息吹を送り込む新進気鋭の書き手たちを、『幽』は今後とも全面的にバックアップしていきたいと思っておりますし、そのための新たな「器」づくりにも来年度から着手していきたいものよと、目下キッシーたちと勘案中です。
 どうか今後とも、ますますの御支援・御鞭撻を賜りますよう、更めてお願い申しあげまする。

 なお只今ビーケーワンで『幽』をお買いあげくださいますと「秘密メルマガ増刊号」のプレゼント特典が付きます。
 今回は、小生による紀行エッセイ「京都怪談異聞――精華大学の一夜(仮題)」と、編集R画伯による新作漫画をお送りする予定です。
 ふるっての御注文をお待ち申しあげております。

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月11日 09:19 | コメント (1) | トラックバック (0)

2007年12月09日

「てのひら2」新聞広告

 本日9日付け讀賣新聞朝刊の読書面に、『てのひら怪談2』の広告が掲載されました。

teno2cm1.jpg

 九州と関西では、明日10日の朝刊に掲載されるとのことです。

 読書面をなにげなく見ていたら、「文庫新書」のコーナーで、拙編著『文豪怪談傑作選 三島由紀夫集 雛の宿』が紹介されているのを思いがけず発見(笑)。
 いつも御贔屓にありがとうございますー。



投稿者 東 雅夫 : 2007年12月09日 14:11 | コメント (0) | トラックバック (0)

蝶のひとひら

 平山・福澤取材にうかがった二次会のお店は、銀座の文壇バーというよりも、作家や編集者が出入りする新宿ゴールデン街の酒舗に近いような、気さくで落ち着いた雰囲気の店で、ジーンズにセーター姿の楚々とした女性が独りで切り盛りされていた。

 夜もかなり更け、そろそろお開きに……という頃合い、「遅くまでお世話をかけました」と御挨拶すると、
 「そういえばポプラ社さんて、二階堂奥歯さんの『八本脚の蝶』という本を出してらっしゃいますよね……」
 思わず耳を疑ったのは申すまでもない。
 よりによってマア、小生とサイトウさんが揃っておうかがいした先で、かくもピンポイントな偶然がありえるものか。

 そのとおりです、今そこのカウンターで酔いつぶれている女性が、蛮勇をふるってその本をつくった張本人なんですよ(笑)。
 そこから平山さんも交えて、ひとしきり奥歯談義となったのだが、ママさんはとても熱心に『八本脚の蝶』を読み込んでいらして、「雪雪さんが……」「哲くんの……」などと具体的な固有名詞がポンポンと飛び出すのに、内心、嬉しい驚きを感じていた。

 数万部、数十万部と売れても次の年には人々の記憶から忘れ去られる本もあれば、たった数千部しか世に出ることなく品切となって久しいにもかかわらず、こうして心ある読者によって大切に読み継がれ、書物と人の、あるいは人と人との奇縁を、日々生みだしてゆく本もある。
 後者のような書物を一冊でも多く世に出したいというのが、小生自身のエディトリアル・モードでの宿願でもある。

 女の子にしては珍しく怪獣が大好きだった故人の魂に、そっと献杯した夜。

chohayama.jpg

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月09日 11:45 | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年12月08日

ウルトラの星、怪談の星(銀座宵待草篇)

 さて、ウルトラマン大博覧会を後にした小生が向かったのは、なにげに怪獣特撮とは縁の深い銀座マリオン前。
 ここでポプラ社の対G最終兵器(!?)とも噂される、サイトウさん&フジタさんのウワバミ美女コンビと待ち合わせていたのであった。

 この夜、築地で光文社さんと打ち合わせ兼お食事会中の福澤徹三(主賓)&平山夢明(来賓)の両氏に、あろうことか二次会の席にて突撃インタビューを敢行、「週刊てのひら怪談」の特別企画としてアップしようという緊急ミッションである。
 二次会が始まるまで、とりあえず3人で燃料補給といきますかー、ということで近くのビヤレストランに。更めて御両人と面と向かうと……しみじみ迫力ありますねえ(笑)。ウルトラマン大博覧会に続いて、これまた眼福でありました。フジタさんには『てのひら2』の実務もサポートしていただいたそうで、頼もしい限り。今後ともよろしくお願いします。

 結局11時近くなって、二次会の席である銀座7丁目のバーへ推参する。
 二大超人(マン&セブン)、二大美女に続いては、怪談界が誇る二大兄貴(!?)に、出来立てホヤホヤの『てのひら怪談2』について、さらには怪談シーンの現状と展望について、忌憚のない御意見をおうかがいすることができた。
 それぞれ超多忙のさなか、深夜までお付き合いくださった平山・福澤両氏には幾重にも御礼を申しあげます。そして、他社の乱入を快くお許しくださったFさんはじめ光文社編集部の皆さま、本当にありがとうございました。

 ちなみに光文社文庫からは先ごろ『ひとにぎりの異形』と銘打つ、総勢81名のSF・ホラー系作家たちによるショートショート競作集が刊行されている。
 総勢100名による『てのひら怪談2』と併せて、総数181篇の怪奇幻想ホラー掌篇が、この冬一挙に解禁されたわけである(笑)。
 両書をじっくり読み較べてみれば、いろいろなことが見えてくるはずだ。ぜひとも併読をお勧めしたいと思う。





投稿者 東 雅夫 : 2007年12月08日 16:20 | コメント (0) | トラックバック (0)

ウルトラの星、怪談の星(六本木純情篇)

 5日は夕刻より、翌6日から六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで開催される「ウルトラマン大博覧会 ROPPONGI 天空大作戦」のレセプション&内覧会へ。
 柳柊二や石原豪人をはじめとする怪奇・SF系挿絵画家の研究家として活躍中の大橋博之さんに「特撮ならヒガシさんにお声がけしなければと思いまして」と、お誘いをいただいたのだ。あいにく会場ではお目にかかることができなかったのだが、ありがとうございました。いろいろ眼福でした。

 今回の展示では、その大橋さんも協力・寄稿されている「大伴昌司の〈OH〉仕事」と「怪獣絵師たちの時代」の両コーナーに大きなスペースが割かれていることに、実に新鮮な印象を受けた。
 思えば、ビデオやDVDや特撮専門誌が普及する以前の子供たちにとって、怪獣と特撮に関する最大の情報源であり、決定的なイメージの刷り込み媒体となったのは、漫画雑誌などのグラビア頁に掲載される、それらの絵画や絵解き記事だったわけだ。

 しかも、甚だ興味深いことには、その担い手となった大伴昌司や石原豪人は、同時代の怪奇幻想文学の動向とも密接な関わりを有していた……とまあ、そのあたりの一端は、先日『クトゥルー神話の謎と真実』に寄稿した拙文「日本を侵蝕するクトゥルー神話――怪獣と妖怪と邪神の謎に迫る」にも書いたので、興味のある向きはぜひ、御参照いただきたい。

 ちなみに不世出のエディター&ヴィジュアリスト大伴昌司の特撮分野での仕事ぶりをつぶさにたどるコーナーに展示されたレイアウト用紙の一葉に、「少年マガジン専用レイアウト指定紙」の文字を消して「恐怖文学セミナー」という判子が捺されているのを目にしたときには、不覚にも目頭が熱くなったことを告白しておこう。心ある読者は、ぜひ会場に足を運んで、大いなる先人たちの夢の跡を直に確認していただきたい。

ウルトラマン大博覧会
www.m-78.jp

ultraroppongi1.jpg
↑ウルトラマン大博覧会チラシ
どちらが夢でどちらが徹か!?(後篇参照)

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月08日 15:25 | コメント (0) | トラックバック (0)

てのひら新聞広告は明日

 でもって、讀賣新聞をパラパラやっていたわけですが……なぜか肝心のポプラ社の広告が見当たらない。

 不審に思って斉藤さんに問い合わせたところ、社内の伝達ミスで、『てのひら怪談2』の広告が載るのは、明日9日の朝刊であったことが判明。
 関西と九州は、10日の月曜日掲載になるそうです。

 くれぐれもお間違えなきよう……って、もう買う人は、小生みたいに買っちゃいましたよね(汗)。
 まあ、個人的にはおかげで下記の戦車版響鬼(!?)を拝めて、ラッキーでしたが(笑)。

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月08日 14:22 | コメント (0) | トラックバック (0)

吉田戦車

 全国の響鬼(29話まで限定)ファン諸賢は、本日8日付け讀賣新聞朝刊に掲載の中沢新一「無人島のミミ」第48回の挿絵に注目せよ!
 いやあ、ひと目見るなり、爆笑し、同時に感動しました。

 吉田戦車さん、グッジョブ!

dinotank.jpg
↑こっちは恐竜戦車

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月08日 12:56 | コメント (0) | トラックバック (1)

800字吸血鬼掌篇、選考完了

 とりあえず小生の分の選考作業は、完了しました。
 主催の『夜想』編集部からは、ベスト3を挙げてほしいと言われていたのですが、それだけでは余りにももったいないレベルの高さゆえ、ベスト3+次点7作品の上位十傑、それに朗読企画にもってこいと思われる参考作品7篇を選出してみました。

 実は今回、ちょっとした行き違いで、当初、小生の手元に届いた応募作品のプリントアウトには、作品名のみしか記載されていませんでした。
 あとから作品名と作者名を照合するための一覧も送っていただいたのですが、わざとこの状態で読むのも一興かと思い、一次選考はいちいち作者名を照合することをしないで読んでみました。
 結果的に……てのひら怪談や800字クトゥルーでおなじみの顔ぶれがズラリと勢ぞろいすることになって、思わず苦笑させられた次第。やはり皆さん、名前でなく作品自体の力で、いつも選ばれているということですね、まあそれは当然のことなんですけど(笑)。

 特に今回、最多応募数を誇る田辺青蛙さんなどは、読みかけるなり「あ、これは田辺だな」とピンとくる強烈な個性を再認識させられた次第。相変わらず推敲不足のきらいがあるのは猛省を促したいと思いますが、今後の活躍に期待が高まります。
 ちなみに先日、ポプラ社宛てに田辺さん個人へのファンレターが届いたそうな。ピンポイントでのお便りは、てのひら作家で初の由(笑)。

 なお、800字吸血鬼作品については、個人的にベスト50のリストも準備しているので、『夜想』編集部とのコンセンサスが取れ次第、こちらでも公表したいと思っています。お愉しみに!


投稿者 東 雅夫 : 2007年12月08日 09:11 | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月07日

『asta*』とか新聞広告とか

 いよいよ店頭に並び始めた『てのひら怪談2』ですが、不屈の斉藤さん@ポプラ社から連絡がありまして、12月8日付け(ただし九州、関西は9日付け)讀賣新聞朝刊のポプラ社広告枠に、本書の広告も掲載されるそうです。ぜひ御注目のほどを。

 そして、もうひとつ要注目なのが、ポプラ社の文芸誌『asta*』1月号。
 ご覧のように、川上未映子さんによる『てのひら怪談2』のレビューがどーんと掲載されております。

tenomieko.jpg

 みなぎる短文の思慮深さ、控えめさ、一撃さ、爽やかな、恥じらいつつもぱっと手を離す思い切り感、ベッドで、お風呂で、堪能しました。

 ……てな感じで、おおいに堪能していただけた模様です(笑)。
 後半では、江崎来人「お花さん」、貫井輝「問題教師」、駒沢直「風呂」の3作品を具体的に俎上にのぼせて、とても踏み込んだ感想が記されていて、感激いたしました。
 ぜひぜひ、御一読のほどを!

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月07日 10:20 | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月04日

『てのひら怪談2』発売!

 本日、『てのひら怪談2』が取次搬入されます。
 店頭に本が並ぶのは、地域により2、3日のタイムラグが生じるかと思います。ビーケーワンにて御予約いただければ、搬入直後に出荷されますので安心確実、担当編集者の斉藤尚美さん@ポプラ社による全収録作品コメント+入選3作家による書き下ろし新作の購読特典まで付いてお得です(笑)。
 ちなみに昨日、ビーケーワンの辻さんから、今回の特典に新作をお寄せいただくヒモロギヒロシさん、クジラマクさん、有井聡さんの原稿が送られてきましたが、いずれ劣らぬ力作揃い。思わず「ほほー」と唸らされる着想や描写の数々に気迫を感じました。



↑まもなく24時間出荷に変わります!

 さて、今回も上梓にあたり、本当に多くの皆さまのお力添えを賜りました。

 その中でもとりわけ、例によっての殺人的スケジュールの中にあって、打てば響くように快く推薦文を御寄稿くださいました平山夢明さんには、御礼の言葉もありません。
 いかにも平山さんらしい、素敵な餞(はなむけ)の言葉をいただけたと歓んでおります。
 あ、ちなみに平山さんからは『幽』の連載原稿も前後する時期に頂戴しましたが、またしても凄いキックの入ったヤツが含まれておりますので、『幽』最新号も併せて要チェックですぞ!


 同じく推薦文を頂戴したもうおひと方――今年最注目の新鋭・川上未映子さんにも、心から御礼を申しあげます。
 川上さんには、まもなく発売されます『asta*』最新号に、『てのひら怪談2』の書評を御寄稿いただいておりまして、今回、帯に掲げさせていただいたのは、そのタイトル部分です。
 『幽』8号の表4広告には、別バージョンの推薦文を使用しておりますので、そちらも御注目のほどを。


 そして最後に、第5回ビーケーワン怪談大賞開催にあたり、前回に倍加する数の応募原稿のブログ対応にほぼ単独で奮闘されたタカザワケンジさん、ビーケーワン側の責任者として日夜粘り強いサポートを続けてくださっている辻和人さん、なんと総勢100人の著者を相手に、これまたほぼ単独で編集作業の総てを遂行されたポプラ社の斉藤尚美さん――以上の頼もしい「てのひら」三本柱(!?)にも、編者と著者を代表して、衷心より御礼を申しあげます。
 かくも一騎当千のスタッフに恵まれた小生は幸せ者であると、しみじみ誇らしく思います、ハイ(笑)。

投稿者 東 雅夫 : 2007年12月04日 08:55 | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年12月02日

『ヒビたん』読者プレゼントも終了

 11月末日をもって、『響鬼探究』の読者プレゼント応募受付を締め切らせていただきました。

hibisigred2.jpg

↑「S.I.C.匠魂9」の屋久島ツチグモ退治
とりあえず「紅」バージョンはゲット!

 まだ正確な集計結果は聞いていないのですが、途中の段階でもかなりの御応募をいただいていた模様です。
 おかげさまで『響鬼探究』は、ビーケーワンでもロングセラーとなっており、響鬼に対する視聴者の思い入れの深さを更めて実感させられます。

 なお、読者プレゼント抽選会は、12月上旬に国書刊行会にて、天野行雄さんや加門七海さんも臨席のもと、「響鬼大忘年会」として盛大におこなわれる……かもしれません(笑)。
 詳しいことが分かりましたらまた、御報告いたします。




投稿者 東 雅夫 : 2007年12月02日 22:42 | コメント (0) | トラックバック (0)

800字吸血鬼掌篇

 昨日の午前零時前に締め切られた『夜想』×『幻想文学』のコラボ企画「800字吸血鬼掌篇」募集の応募総数は、317篇でした。
 多数の御応募をいただき、まことにありがとうございました。

 朗読企画との兼ね合いがあるため、目下、超高速スピードで全応募作に目を通しております。
 とはいえ、もちろんいい加減に拝読するわけには参りませんので、限界はあるのですが。
 とりあえず今夜は切り上げました……。

 てのひら怪談や800字クトゥルーとはまた異なる手応えを感じる作品も数多く、この先も愉しみです。
 まずは応募者の皆さまへ、心から「お疲れさん〆」のひと言を。




投稿者 東 雅夫 : 2007年12月02日 03:23 | コメント (0) | トラックバック (0)