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2008年10月31日

ホラ大四人衆、揃い踏み!

 かつてない大漁豊作と話題を呼んだ、第15回日本ホラー小説大賞の受賞作4篇が、相次ぎ刊行されました。
 詳しいレビューは『小説推理』等で書くつもりですが、まずは一言コメントとともに、どうぞ!




 今年度の大賞に輝いたのは、泣く子も黙る凄腕賞金稼ぎ(!?)ジュンジョーの超異色作『庵堂三兄弟の聖職』でした。ダ・ヴィンチ文学賞の『地図男』も含めて、この作家の本質は、安部公房から古川日出男にいたる、モダンでポップな戦後幻想文学の流れ(一名、デンドロカカリヤ派)に位置づけられるのではないかと感じています。無理に「ホラー」で括る必要はない異才でしょう。



 逆風にもめげず(!?)見事長篇賞を受賞した飴村行の『粘膜人間』。一次選考の際、仕組まれたかのように(笑)小生の箱に入ってました。同じく一次で、岩井志麻子さんの「ぼっけえ、きょうてえ」にいきなり遭遇したとき以来の衝撃を受けました。一見、出たとこ勝負の鬼畜系暴走派に見えますが、実はもっともっとしたたかな書き手なんじゃないかと踏んでいます。授賞式で初めてお目にかかるのが愉しみです。



『幽』怪談文学賞に続いてホラー大賞短篇賞をW受賞の快挙を成し遂げた雀野日名子のデビュー作品集。併録の「ぞんび団地」は昨年度の最終候補作で、実は小生の箱から出た作品でした。禽獣幻想譚として宮澤賢治の絶品「二十六夜」を遙かに彷彿せしめるような荘厳たる高みにまで昇りつめる受賞作「トンコ」もさることながら、新たに書き下ろされた凄絶なジェントル・ゴースト・ストーリー「黙契」に、はからずも落涙……。



 サテしんがりにひかえしは、てのひら怪談ムーヴメントから飛び出した期待の俊英・田辺青蛙の連作集『生き屏風』。詳しくは「『生き屏風』見本到着」の記事ならびに巻末解説を参照(笑)。授賞式その他で何をやらかしてくれるのかくれないのか、愉しみなような怖いような……受賞おめでとう!インタビュー@山下昇平謹製コスプレ付きを、追ってビーケーワンで予定しています。

 ネットでの反響などを見ると、四作一丸となることで、かつてないほどの盛り上がりを示しつつあるようで、まこと慶賀に堪えません。
 怪談&ホラー&幻想文学の益々の隆盛へ向けて、各受賞者のさらなる精進と活躍を心から期待し、微力ながら応援していきたいと思っております。

投稿者 東 雅夫 : 2008年10月31日 08:51 | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月29日

原画展速報

 月曜日に開幕した「文豪怪談傑作選/金井田英津子原画展」ですが、初日早々、外人さんの団体客などが詰めかけて、なかなか盛況の模様でした。

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 しかも、その中のお一人が(この円高にもめげず!)『小川未明集』をお買いあげくださったのには感激しました。日本語は話せない方のようでしたので、おそらく金井田さんの表紙絵に惹かれてのことかと思われますが、嬉しいことです。
 すでに御来場くださいました皆さま、ありがとうございます!

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▲大屋書房さんの展示は
妖怪な人たちは必見だあ!

 さて、開会前日にフト思いついて(笑)、ただいま会場にて来場者アンケートを実施中です。
 簡単な質問項目にお応えいただき、アンケート箱に投函していただきますと、抽選で1名様に「文豪怪談傑作選/絵葉書セット」(全10枚組)をプレゼントいたします(ただし連絡先の欄を御記入いただいた方のみ有効。あたりまえですが……)。

 来場の節は、どうかお忘れなく!



投稿者 東 雅夫 : 2008年10月29日 17:23 | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月27日

いよいよ開幕!

 かねて告知しておりました「文豪怪談傑作選/金井田英津子原画展」が、いよいよ本日10月27日より11月3日までの一週間、神田小川町の東京古書会館2階展示場で開催されます。

文豪怪談傑作選/金井田英津子原画展+神保町のお化け絵本展
期間:2008年10月27日(月)―11月3日(月)午前10時30分―午後5時 入場無料
会場:東京古書会館2階 情報コーナー(展示室)
   〒101-0052 東京都千代田区神田小川町3-22
会場へのアクセス http://www.kosho.ne.jp/map/kaikan.htm

加門七海+金井田英津子+東雅夫トークショー
「お化けと文豪と古本と」

日時:2008年11月3日(月)午後2時より 入場無料
会場:東京古書会館2階 情報コーナー(展示室)

 先週末におこなわれた展示会場設営を、挨拶がてら覗きに行ってきました。

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 額縁とかパネルとか、すべてこれ、山下昇平画伯による手作りなのです。
 芝居の大道具小道具製作にも携わっている山下さんだけに、こういうのはお手の物なのだそうな。いたく感心かつ感謝感激いたしました。

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 期間中、会場では〈文豪怪談傑作選〉全点も展示販売されます。
 特典として、お買い上げいただいた方には、一冊につき一枚、特製「文豪怪談絵葉書」を、その場でプレゼントいたします!

 ところで、上の写真で、なにやら気になる本が置かれていることに、お気づきでしょうか。
 そう、左端に見える『妖怪カタログ』――実はこれ、和本専門の古書店として神保町にその名も高き、大屋書房さんの在庫目録なのでありますな。
 お値段480万円也の『百鬼夜行絵巻』から錦絵、読本、玩具絵等々、妖怪変化の描かれた近世近代の珍籍奇巻261点の書影・挿絵が、なんと総てフルカラーで掲載されているという、国書刊行会の妖怪本も顔色なからしめる型破りな目録なのです。

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 期間中、会場にて頒価1500円で販売されますが、通販も可能とのことなので、入手希望される向きは、下記へお問い合わせください。

 大屋書房
 〒101-0051 千代田区神田神保町1-1
 FAX 03-3295-2334
 メール ohya@ohya-shobo.com

 実は今回の会場で併催される「神保町のお化け絵本展」とは、この『妖怪カタログ』に掲載されている書籍や絵巻、錦絵の特別展示のことなのです(上の写真の展示ケースの中に一部が見えますね)。
 会場におじゃました際、すでに設営が終わっていたので、もう舐めるように(笑)拝観させていただきました。いやー眼福眼福。

 ……というわけで、はからずも新旧のお化けアートが一堂に会することとなった今回の展覧会、おりしも神保町は古本まつり真最中、どうか多数の皆様の御来場をお待ち申しあげております。
 最終日におこなわれるトークショーも、お愉しみに!



投稿者 東 雅夫 : 2008年10月27日 05:49 | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月25日

ポスター発見

 ビーケーワンの定例会議があったので茗荷谷へ出向いた帰り、地下鉄の淡路町駅構内で、神田古本まつりのポスターを発見。

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 なにげなく眺めると……あらま、しっかり載ってるじゃありませんか!(笑)

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 いつも利用する場所に、こうして貼ってあると、なんだか気恥ずかしいものですな。

 ともあれ、いよいよ会期が迫ってきました「文豪怪談傑作選 金井田英津子原画展&トークショー」。
 目下、筑摩書房では編集担当のKさんによる会場配布用パンフレット作成作業が進められておりまして、一方、大学で金井田さんの後輩にあたるという山下昇平さんによる展示額縁の制作も、突貫作業で進行中の模様です。
 多くの皆さまの御協力に、ただただ感謝するのみ……。

投稿者 東 雅夫 : 2008年10月25日 03:34 | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月24日

「東雅夫のイチオシ棚」 更新

ビーケーワンの辻です。
「東雅夫のイチオシ棚」 更新しました。
今回は第15回日本ホラー大賞の受賞作を追加しました。
『てのひら怪談』でもおなじみの田辺青蛙の『生き屏風』(短編賞)は、オリジナル怪談と執筆秘話の購入者特典つき。
『地図男』でダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞し、注目を集めた真藤順丈の『庵堂三兄弟の聖職』(大賞) 。
『あちん』で『幽』怪談文学賞短編部門大賞を受賞したことでも知られる雀野日名子の『トンコ』(短編賞)。
奇抜な着想で選考委員の度肝を抜いた飴村行の『粘膜人間』(長編賞)。
新時代のホラー文学を切り開く4作、まさに必読!です。










投稿者 coolmint : 2008年10月24日 09:49 | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月23日

『生き屏風』見本到着

 小生が巻末解説を寄稿した田辺青蛙さんのデビュー連作集『生き屏風』の見本が届きました。
 黒史郎さんや勝山海百合さんに続いて、また一人、『てのひら怪談』から新たな才能が巣立ったことになります。
 まさに掌にジャストフィットする(笑)、可愛い本になりましたな。

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 帯の惹句は「しみじみ泣けてくるホラー小説」ですが、裏表紙の紹介文には「しみじみと心に染みる、不思議な魅力の幻妖小説」とあります。
 幻妖小説というのは耳慣れない言葉ですが、これは小生の解説中にある下記の一節を踏まえていただいているのかも知れません。

 戯れに「癒しのホラー」とでも形容したくなる、こうした独特の空気感を有する幻妖譚の先達としては、たとえば『怪奇な話』(一九七七)の吉田健一や『神様』(一九九八)の川上弘美、そして『家守綺譚』(二〇〇四)の梨木香歩といった作家作品を挙げることができそうである。

 上に掲げたような先達の諸作を好まれる向きであれば、きっと『生き屏風』も面白く読んでもらえるのではないかと思います。

 あ、ただし、現在の田辺青蛙が、吉田健一や川上弘美や梨木香歩に匹敵すると申しあげているわけでは全くないので、その点はくれぐれも御注意を(笑)。
 まだまだ発展途上のUMA的才能ではありますが、しかしながら十代後半をずっと海外で過ごし、帰国後、本格的に創作を始めてから数年で、これだけの連作を書きあげた潜在能力には、真に瞠目すべきものがあると申せましょう。
 今後のさらなる精進と活躍に期待したいと思います。

 なお、本書をビーケーワンで購入すると、何か良いことがあるらしいですよ!



投稿者 東 雅夫 : 2008年10月23日 13:29 | コメント (4) | トラックバック (0)

2008年10月21日

そう、これが小説だ!

 国書刊行会版『定本 久生十蘭全集』の刊行が、ついに始まりました。
 A5判2段組で700ページ近い、ズシリと持ち重りのする第1巻を開いて、その豪奢な内容に、しばし陶然。

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 奔放洒脱な洋行ロマンの逸品「ノンシャラン道中記」と続篇「黄金遁走曲」。
 モダン都市ミステリーの二大傑作長篇「金狼」および「魔都」。
 このほど初めて復刻された十蘭版『ドラキュラ』というべき大怪作中篇「妖術」。
 その合間には「黒い手帳」「湖畔」など驚愕の技巧が冴える短篇小説や、怪談小品「つめる」といった珠玉の名品がならぶ……。

 小説というものの愉しさ、その精髄、最上の醍醐味が、この一巻に高濃度で凝縮されていると断言してよいでしょう。

 特に作家志望の皆さんには、本書を熟読精読、いや、いっそのこと一字一句、写経のごとく書き写して精査してみることをお勧めしたいと思います、かなり本気で(笑)。



投稿者 東 雅夫 : 2008年10月21日 15:27 | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月20日

嬉しい反響三題

 まずは、日本を代表するオピニオン・マガジンであり、かつては怪談文芸昂揚に大きく寄与した時期もあった『中央公論』11月号の「中公読書室」に、「哀しみが投影された豪胆な作家の怪奇幻想譚」のタイトルのもと、詩人・小説家の小池昌代さんによる『文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子』評が掲載されています。

 犀星の書いた文章は、ときに不器用な印象を与えるが、ことばのねじれ方が、とてもなまめかしい。まるで野に生きる蛇のように、荒々しい命を持っていると感じられる。逆から見れば、この世の「現実」がねじれをおこすまで、犀星が自らの眼力を使って、対象を見尽くしたというふうにも言える。

 冒頭のこの一文を読むなり、思わず跳ね起き、正座して拝読した私です(笑)。鋭利な詩人的直観と洞察によって、犀星の「業」を大胆に暴き出す見事な批評であると感服いたしました。
 ことに「童子」「後の日の童子」から「あじゃり」へ連なるラインに着目されて、ドキリとするような指摘がなされている点、アンソロジスト冥利に尽きますです、はい。


 さて、続いては『伝奇ノ匣9 ゴシック名訳集成 吸血妖鬼譚』に、早くもオンラインで反響が。

 まずは、皆さま御存知「週刊大極宮」の「厨子王の逆襲」にて、京極夏彦さんが言及してくださいました。いつもながら、ありがたいことです。とりわけ――

 小説はストーリーではなく「モノ/語り」なんだと実感いたしました。

 という達意の一文に、快哉を叫びました。
 週刊大極宮 http://www.osawa-office.co.jp/cgi/view_weekly.cgi#03

 続いては、『黒死館殺人事件』探究の鬼・素天堂さんによる「素天堂拾遺」の10月19日付エントリー「新潮文庫とはいっても」。

 京都方広寺の鐘銘「国家安康」の例に倣ったか、吸血と鬼の間に妖の字を入れ込み、最古のゴシック本翻訳「新造物者」を入れるという力業のサープライズこそ、アンソロジスト・ヒガシの面目躍如の由縁であろう。

 なるほどー、とこれまた大いに恐縮しつつも、おおそういえば、と膝を打ちました。
 いや、このタイトル決定についてはちょっとした裏話があるのですが、まあそれはいずれまた(謎)。

 後半には、「旧」新潮文庫版『クレオパトラの一夜』に関する、練達の古本者らしい御指摘に続いて、なんとその現物が拝めるという眼福も!
 素天堂拾遺 http://d.hatena.ne.jp/sutendo/



投稿者 東 雅夫 : 2008年10月20日 13:53

物怪図書館を読もう!

 天野行雄&山下昇平コンビによる「物怪図書館」の展示原本(?)を陳列・販売いたします。
 まだ読んでいない本があれば、ぜひ!















 そうそう、ちなみに図書館幻想といえば、こんな本たちも……。









投稿者 東 雅夫 : 2008年10月20日 00:43 | コメント (1) | トラックバック (0)

2008年10月19日

「東雅夫のイチオシ棚」 更新

ビーケーワンの辻です。
「東雅夫のイチオシ棚」 更新しました。
既に「絶対推奨本」に並べていますが、
『yaso 特集+ヴィクトリアン』、そして豪華特典つきの『ゴシック名訳集成吸血妖鬼譚』にまずは改めてご注目を。
第18回鮎川哲也賞受賞作の七河迦南 『七つの海を照らす星』は夢幻的な雰囲気のミステリー。
あの『荒野の呼び声』の著者の知られざる一面を紹介する『ジャック・ロンドン幻想短編傑作集』は、幻想文学ファン必読の一冊です。
江戸の怪異にご興味のおありの方には、その背景を説明する『江戸の庶民信仰』がまたとない副読本となるでしょう。
実話怪談ファンにはその名もズバリ『世界中から集めた世にも不気味なホラー実話』がオススメ。
















投稿者 coolmint : 2008年10月19日 10:28 | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月18日

【大特集】物怪図書館に感歎!

 森鴎外の観潮楼跡にも程近い団子坂上の光源寺境内で10月12日、一日限りのイベントとしてブリガドーンさながら出現した「物怪図書館」を見学して参りました。
 光源寺と聞いてピンとこなくても、「駒込大観音」のお寺さんといえば、オヤと思われる向きもあるのでは。江戸名所図会や漱石の『三四郎』にも言及されている名刹であります。
 会場には「一箱古本市」の参加者による出店がにぎやかに展開し、その一隅に、レトロで怪しい建築物が!

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 うきゃうきゃしながら突進すると、物怪観光特製ウインドブレーカーを纏った天野行雄さんが出迎えてくださいました。

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 書物から顕ち昇るイメージ(瘴気!?)をオブジェ化して幻想図書館を構成するというアイディアは、天野さんがかねて温めていらしたものだそうで、それがこのほど偶然、野外劇場のセットとして使われた建物を得たことで一気に実現のはこびになったのだとか。

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 入口横のショウウインドウには、左から『学校の怪談』、『怪談レストラン』、そして……『響鬼探究』が!

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 えッ、鬼太鼓だけでなく、鬼笛と鬼琴まであるじゃん! うおおおおおーーー! 仮面ライダー響鬼は永遠に不滅ですううう!
 ……と、思わず理性喪失して、むしゃぶりついてしまいましたスイマセン(笑)。

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 さて、屋内に足を踏み入れると、左手には、そう、『てのひら怪談』の妖しきオブジェが「おいでおいでー」と手招き(文字どおり!)しているではないですか。

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 なんとこれ、800の枡目に100の掌を配した(数字の意味はお分かりですね?)という、物凄い力作です。

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▲掌には蛍光塗料が塗られており暗闇で光るのだ!

 「いやあ、本当は掌にのるくらいの大きさにしたいと思ったんですけど、無理でしたね」と天野さん。これだけでも十分凄いですありがとうございました!

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▲表紙はこんな感じ。カッコいいですねえ。

 その上には『未来妖怪』、さらに背後に目を転じると、友情出品(?)の山下昇平さんによる、見るからに怪しいオブジェの数々が。『蠅の王』とか『野火』とか……ちょっと怖いです。なんか封印されてるし(笑)。

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 と、そこへ加門七海さんも来訪、やはり『響鬼探究』や『てのひら怪談』に、熱い視線をそそがれていました。

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▲ヒビたんの表紙は、天野さん手染めの虎縞模様。
ヒビキさん愛用の鬼手帖のイメージだそうな!

 同じく来合わせた黒史郎さんと編集R、村上健司さんたちとも、しばし歓談。
 一日限りとは、あまりにももったいないイベントでしたが、これは今後もいろいろ応用可能かと思われます。小生も何かコラボ企画をたくらんでみたいなと思った次第。関係者の皆さま、お疲れさまでした!

投稿者 東 雅夫 : 2008年10月18日 08:41 | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月14日

『吸血妖鬼譚』発売!

 『伝奇ノ匣9 ゴシック名訳集成 吸血妖鬼譚』が、ビーケーワンで24時間以内出荷となりました。


 今すぐ御注文いただけば、たちどころにお手元に届きます!(やや誇張あり)
 購読特典として、先に開催された「800字吸血鬼掌篇」コンテストの入選作品集を御用意しております。

 なお、小生の編纂した吸血鬼小説アンソロジーとしては、他に角川ホラー文庫版『血と薔薇の誘う夜に』もオススメです。


 併せて読めば、内外の吸血鬼小説の代表作を、ひとわたり押さえることができるかと思われます。

 それから『夜想』の「ヴァンパイア」特集も、要注目。
 小生による吸血鬼小説ガイドのほか、『吸血妖鬼譚』に素晴らしい表紙画をお描きいただいた山本タカトさんによる幻妖耽美な吸血鬼画も観ることができます。



投稿者 東 雅夫 : 2008年10月14日 21:44 | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月11日

『吸血妖鬼譚』特典とか

 藤原編集室さんの業務日誌「今日のあぶく」で、いち早く『伝奇ノ匣9 ゴシック名訳集成 吸血妖鬼譚』を御紹介いただいております。ありがとうございます。
 少し引用させていただきますと――
「後半はフランス作家に移り、芥川龍之介訳/ゴーチエ「クラリモンド」に続いて登場するのは、『黄色い部屋の謎』 で有名なガストン・ルルーの怪奇ミステリ「吸血鬼」。吸血鬼侯爵や人造人間、殺人団、警視庁の密偵などが盛り沢山に登場し、パリ中が大混乱に陥る怪作。博文館発行の雑誌《独立》(大正13年6‐12月号)からの貴重な発掘である」
 ……さすがにお目が高い(笑)。

 さて、すでにビーケーワンでは本書の書誌データが上がってきておりまして、今はまだ(毎度おなじみのことながら、いたずらに人心を惑わす!?)「1―3週間」出荷表示ですが(笑)、近々「24時間以内出荷」に切り替わると思われます。

 ビーケーワンで御購入いただきますと、特典として、先に開催されました「800字吸血鬼掌篇」公募企画の入選作品集が配信される予定です(まだデータがこちらに届いていないので、作者諸氏への掲載承諾確認等の連絡はこれからとなります、スミマセン……)。

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▲最後の浮世絵師・小林清親えがく
フランケンシュタインの怪物!

 そうそう、そういえば昨夜、南千住某所で、畏友・南條竹則氏ほか昔なじみの面々と久方ぶりに一献酌み交わしたのですが、なんでふ訳によるアーサー・マッケン『白魔』『生活の欠片』の企画が、某シリーズで現在進行中とのこと(なんとマニアライクなベストカップリングよ!)。
 これは近時稀にみる快事というか、ちょいとした事件でしょう(笑)。つつがなき進展を期待したいと思います。



投稿者 東 雅夫 : 2008年10月11日 17:58 | コメント (1) | トラックバック (0)

2008年10月10日

『ユリイカ 総特集 杉浦日向子』

 『ユリイカ』10月臨時増刊号「総特集 杉浦日向子」の見本誌が届きました。

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 小生は「怪を語りて夜もすがら――杉浦日向子と怪談愛好の系譜」と題する論考を寄稿しております。そこはかとなく鵺的なタイトルなのは、リミット寸前の入稿となったため、先行の目次ページなどに間に合わせるべく、書いてる途中でタイトルだけ先に決めて連絡したからです……(汗)。



▲ビーケーワンにも入荷しました!
さあ、お気軽に「ぽちっ」と、どうぞ。

 今号ではほかにも、加門七海さんが「日向子氏の距離」、佐藤弓生さんが「ハカナイサガシ」と題するエッセイをそれぞれ寄稿されていたり、再録ですが日向子さんと中沢新一氏の対談「怪談都市、江戸。」が載っていたりと、怪談好きな皆さまにも大いに興味深く読めることと思います。
 特に加門さんのエッセイは、『百物語』をはじめとする杉浦怪異譚の特質に鋭く踏み込んでいて感心させられました。いろいろ共通点も多い御両人だけに、他人事でない(!?)問題意識のせいなのかどうかはよく分かりませんが(笑)。
 『百物語』と江戸落語との関係を粋に講釈する平岡正明大人の「ひな鍔」も、愉しさ無類。

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▲実兄で写真家の鈴木雅也氏による巻頭アルバムは、
日向子さんと同い年の小生にとっては懐かしい限り。
思わず背後のディテールに見入ってしまいました。

 あ、それから、当ブログ(正確にはその前身の頃ですが)とも因縁浅からぬ榎本秋という人(笑)が「江戸発展史にみる杉浦日向子」という一文を寄稿していたのにも仰天しました。いやあ、あのバイト某くんがこんな立派に……と、感慨をもよおすことしきり。がんばってますねえ。










投稿者 東 雅夫 : 2008年10月10日 11:17 | コメント (1) | トラックバック (0)

2008年10月09日

『ダ・ヴィンチ』11月号発売

 『ダ・ヴィンチ』11月号が発売されました。


 今月の「幽怪談通信」では、第一回『幽』怪談ノ宴の模様を、門賀美央子さんが詳細レポート。編集Rの奸計によりまして、小生の恥ずかしい写真まで掲載されております。嗚呼……。

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▲史上最大の翼竜としておなじみの
ケツァルコアトル(邪神の名前に非ず)
を模した翼竜ハット。良い出来です!

 また、本読みの達人による今月の20冊書評コーナーで、ミステリ評論家の巽昌章さんが『文豪怪談傑作選 小川未明集』を取りあげてくださいました。
 「やはりこの作家は取り返しのつかない瞬間というものに貪婪なまなざしを向ける観察家であり、また、悔恨の詩人であるのだなという感を深くさせる」との結語は至言ですな。

 ところで次号の特集「泣けるいい話」――小生のところにもアンケート依頼が参りまして、てことは当然、ジェントル・ゴースト・ストーリー系から選べよな、という含意であろうと、単行本部門は定番本を3冊挙げたのですが、問題は作品部門。
 上限が1500字程度という縛りでは、ほとんどの短篇は除外されてしまう。かといって「てのひら」や「超短編」ばかりから選ぶのも芸がないし……てなわけで今回は思い切り幻想文学系に舵を切りまして、『燈火節』と『左川ちか全詩集』と『てのひら怪談 百怪繚乱篇』という3冊の中から、あるテーマに即した三つの小品をセレクトしてみました。個人的には、ミニマムなアンソロジーを編んだ気分(笑)。








 ちなみに、この特集ならば、と、「泣ける怪談」の女王・勝山海百合の起用を担当者に進言したところ、「もう依頼してまーす」との返事に快哉を叫ぶ(笑)。
 かくして来月号の『ダ・ヴィンチ』も要チェックだ!



投稿者 東 雅夫 : 2008年10月09日 03:20 | コメント (0) | トラックバック (0)

道玄坂怪談

 午前中から渋谷のメディアファクトリーで、二度目の『幽』編集会議。
 第11号で大幅な誌面刷新を予定しているため、今号からその布石を打たねばならず、常にもまして入念な打ち合わせをしたのであった。
 ほかに、創刊5周年記念企画の話なども(謎)。

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▲地下鉄の構内で配布されていた「渋谷アートプロジェクト」を紹介する
フリーペーパーより。右端の「おばけ」という項目に思わずニヤリ!

 終了後、にわかに雨足が強まるなか、御近所の渋谷区郷土博物館・文学館へ調べ物におもむく。
 渋谷道玄坂の化物屋敷……といえば、『文藝怪談実話』をお読みの方なら、すぐさまそれとお気づきだろう。
 かの佐藤春夫と稲垣足穂師弟らが、大正11年(1922)にひと夏を過ごし、面妖な怪異に見舞われ、それぞれ作品に書き残した、いわくつきの三層楼である。
 なにせ怪異の体験者が日本文学史に赫たる文豪たち、しかも複数の証言が残されているという、怪談実話史においても稀有な事例である。

 前々から場所を特定したいと気になっていたのだが、このほど『スタジオボイス』の品川編集長からリクエストをいただいたので、本腰を入れて調べてみた次第。
 文献資料をあれこれひっくり返して判明した所番地を、郷土博物館所蔵の地図と照合させて、浮かび上がってきた場所とは……!?
 早速、渋谷の街をすたたたたーと横断して、夕闇せまる現地へ急行。
 なるほど、ここなら往時は、遙かに筑波の山並みも見晴らせたろう……。

 『スタジオボイス』12月号の特集記事に、御期待ください!



投稿者 東 雅夫 : 2008年10月09日 01:27 | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月08日

文豪怪談傑作選イベント開催

 もちろん『室生犀星集』の第3位ランクインも、地味に、しみじみと嬉しいです。
 お買いあげくださいました皆さま、ありがとうございます。
 今年の3冊の中でも、編纂を進めていていちばん驚かされたのが、この犀星の巻でした。
 ジェントル・ゴースト・ストーリーの絶品「童話」や「後の日の童子」はまあ想定内でしたが、ちょいと岡本綺堂風の薄気味悪いモダン・ホラー「蛾」や「天狗」、実話怪談テイスト満点の「三階の家」、上田秋成の名品「青頭巾」の凄絶なリメイクたる「あじゃり」等々、更めて読み込んでみると、どれをとっても実に斬新なアプローチがなされていて、天性の怪談作家・犀星の凄味を再認識させられました。
 今後とも〈文豪怪談傑作選〉では、「怪談」を切り口に、古今の文豪たちの知られざる魅力に迫ってゆきたいものと意欲を燃やしております。
 ま、とはいえ総ては今季の売り上げ次第ですから(笑)、ぜひとも御贔屓に!








 ちなみに(すでに筑摩書房さんのホームページで告知が出てますが)日ごろの御愛顧に感謝の意味も込めまして、金井田英津子さんによる本シリーズ表紙画の展覧会を、神田古本まつりの期間中(10月27日―11月3日)、東京古書会館で開催させていただくことになりました(ありがたいオファーをくださった古書店組合さんに感謝!)。
 http://www.navi-bura.com/special/0810furuhon_event.html

 最終日の11月3日には、金井田さんと小生、それに特別ゲストとして加門七海さんにも加わっていただき、会場でトークショーも開催されます(入場無料!)。
 噂の文豪怪談絵葉書セット(非売品)を入手するチャンスでもありますゾ。

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▲実はこれ、新たに1色、加えられているのです。

 期間中は、大屋書房さん秘蔵の妖怪画本コレクションも併設展示されるようですので、怪談な方も妖怪な方も、怪しい紙魚たちの秋祭りに、ふるってお運びくださいませ。
 あ、そういえば、何かと話題多き今年度ホラー大賞の授賞式も、この期間中に都心の某ホテルでおこなわれるのだよな……というわけで、ホラーな皆さんもぜひ!(笑)

投稿者 東 雅夫 : 2008年10月08日 04:22 | コメント (0) | トラックバック (0)

「東雅夫のイチオシ棚」更新

ビーケーワンの辻です。
「東雅夫のイチオシ棚」 更新しました。
ビーケーワン怪談大賞でもおなじみの加門七海さんの最新ホラー小説『鳥辺野にて』が遂に発売です。
『澁澤龍彦書評集成』は澁澤ファンなら読み逃せない一冊。
そして妖怪マンガの傑作『百鬼夜行抄 17』は、小説好きの方にもオススメです。







投稿者 coolmint : 2008年10月08日 00:28 | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月07日

祝! ジョー・ヒル第1位

 先ほど更新されました当ブログの月間売り上げランキングで、小生イチオシのジョー・ヒル短篇集『20世紀の幽霊たち』が、堂々第1位に輝きました!
 小生の口上を信じて(!?)お買いあげくださいました皆さま、ありがとうございます。
 目下、「購入できません」表示になっているのは、注文殺到で増刷が間に合わないためとか。近日中に購入可能となるはずゆえ、しばらくお待ちください。
 しかし、こういう活きの良い若手の創意あふれる作品が反響を呼ぶのは、本当に嬉しいことですねえ。

 ちなみにヒルの父スティーヴン・キングの最新長篇『リーシーの物語』も、息子のそれに劣らず、とても充実した、そして大いに泣かせる、熟年向け異界往還ホラーとでも呼びたくなるような逸品でした。
 ある意味でキング作品の申し子(生物学的にも申し子だけど/笑)というべきヒルくんの溌剌たる活躍ぶりや、人生の年輪を感じさせる親父さんの新作を読むにつけ、モダンホラーというジャンルの成熟を実感する今日このごろであります。

 なお10月5日付『産経新聞』朝刊読書面に小生、『リーシーの物語』の書評を寄稿しておりますので、図書館に行ったついでにでもご覧いただけたら幸いなり。お隣には、ホラ大予備選仲間である池上冬樹さんによる『おそろし』評も載ってましたな。
 あ、それからキングとヒルのホラー父子鷹(笑)については、『小説推理』今月号の「幻想と怪奇」時評でも取りあげておりますので、そちらもよろしく!






投稿者 東 雅夫 : 2008年10月07日 16:07 | コメント (0) | トラックバック (0)

『御嶽物語』の開幕!?

 浅田次郎氏の連作優霊物語集『あやし うらめし あな かなし』の双葉文庫版が、好評発売中です。
 初版の刷り部数を聞いて思わず卒倒しそうになったワタシ(笑)。某社文庫の月刊ラインナップが束になっても敵わないとはこれいかに……。
 かの『鉄道員』といい本書といい、浅田氏こそは、史上最も人口に膾炙したジェントル・ゴースト・ストーリーの書き手として、ギネスブックに申請可能なのではないでしょうか!?

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 でもって小生は、巻末特別附録として新たに加えられた特別インタビュー「創作秘話と自作解説」の聞き手とまとめ役を担当しております。同書の単行本版に推薦文を寄稿した御縁ということで。
 このインタビュー、特に怪談執筆を志す方々には、とても参考になるのではないでしょうか。作者の実体験やさまざまな見聞が、どのようにして一篇の作品へと発酵し豊かに結実してゆくのか……名匠の手さばきを間近で、つぶさに目撃するような心地がするのではないかと思います。

 ところで本書巻頭の「赤い絆」と巻末の「お狐様の話」は、浅田氏の母方の実家がある武州御嶽山の御師集落(御嶽神社の神官たちが代々居住する山上の集落)で起きた実話にもとづく凄絶な怪異譚です。事件を目撃した肉親から直接、話を聞かされたのだそうで、やはり迫力が違います。
 一種の百物語小説にもなっており、インタビュー中でも話題に出ているように、両篇が端緒となって、今後『遠野物語』ならぬ『御嶽物語』として書き継がれてゆくことを願わずにいられません。
 なお、浅田氏の御実家は現在、同地で旅館「山香荘一宮坊」を経営されているので、御嶽山においでの節は、ぜひ(笑)。
 ホームページ http://www11.ocn.ne.jp/~sankoso/top/top.htm

 ちなみに武蔵御嶽神社といえば、我が家と所縁深い秩父三峯神社とは「お犬様」つながりで親戚筋(?)にあたる古社なので、小生も近々、探訪におもむきたいと思っています。



投稿者 東 雅夫 : 2008年10月07日 15:26 | コメント (0) | トラックバック (0)

ついに完成!

 先ほど『伝奇ノ匣9 ゴシック名訳集成 吸血妖鬼譚』の見本が到着しました。
 思いかえせば2005年2月19日――『伝奇ノ匣8 ゴシック名訳集成 暴夜幻想譚』が刊行されてから幾星霜……実に3年半ぶりの続刊にして、〈ゴシック名訳集成〉三部作堂々の完結篇であります。
 それにしても長い道のりだった…………。

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▲真っ赤なカバーの〈伝奇ノ匣〉ってのも乙なもんですな!

 本書の目玉は、おそらく一般向けには、小林清親や木村荘八による初出挿絵を全点完全復刻した、『フランケンシュタイン』の本邦初訳たる「新造物者」と佐藤春夫訳「バイロンの吸血鬼」あたりになるのでしょうが、海千山千のマニアな方に御注目いただきたいのが、ガストン・ルルーの怪奇長篇「吸血鬼」(原題は「血まみれの人形」)の史上初復刻です。
 花の都パリを舞台に、吸血伯爵と人造人間が跳梁跋扈するという、怪奇伝奇党には堪えられない一大怪作であるにもかかわらず(マルセル・シュネデールも『フランス幻想文学史』の中で、この作品について梗概を交えて詳しく紹介していましたな)、日本では翻訳掲載誌(「独立」)のせいか、これまで全く言及されることがなかった幻の作品と申せましょう。

 なお本書の制作・刊行にあたっては、学研エソテリカ編集部の特に名を秘す某編集長氏に、多大なる御尽力を賜りました。記して謝意を表したいと思います。






▲三巻まとめて読めば……何かが起きる!?

投稿者 東 雅夫 : 2008年10月07日 14:29 | コメント (1) | トラックバック (0)

2008年10月06日

モノノケ図書館、団子坂上に出現!?

 京都イベントでも多々お世話になった天野行雄@日本物怪観光さんから、下記の速報が届きました!

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▲響鬼の太鼓だ、どんどこどん!

 今週日曜日に谷根千で開催される不忍ブックストリート「一箱古本市」のお楽しみ企画という事で、会場の一つ光源寺さんにてインスタレーションをする事になりました。
 お寺の境内には、以前ここで舞台公演をした劇団が置いて行った一坪ほどの建物セットがあるので、それを改装し、「物怪図書館」という一日限りの作品展示をする事にしました。「読めない本」をテーマに、実際にある本のイメージで制作した作品や、本の形体を持った作品を幾つか展示します。
 画像にある『響鬼探究』や『てのひら怪談』など、手で触れる質感を持った五感に訴える作品と実際の書籍を見比べて楽しんでいただきます。ラインナップ予定は石燕の『百器徒然袋』『学校の怪談』『怪談レストラン』など。
 この変な企画に山下昇平さんも出展して下さる事になりました。

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▲てのひら軍団、わややのやー!

一箱古本市
http://d.hatena.ne.jp/seishubu/
チラシ
http://f.hatena.ne.jp/seishubu/20080923095015
*物怪図書館は光源寺にあります。

 これは面白そうですねえ。
 ちょっとその前後はバタバタなんですが、なんとか万難を排して(笑)伺いたいなと思っています。
 1日限りのイベントなので、お見逃しなく!









投稿者 東 雅夫 : 2008年10月06日 11:53 | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月05日

深川図書館へ

 『幽』次号の特集とか『スタジオボイス』で予定されている怪談オカルト特集の仕込みとか、調べ物が山積しているので、近くの深川図書館へ。
 ここの東京資料室は、江東区を中心にした江戸東京関係の資料が充実していて重宝している。『江戸東京 怪談文学散歩』執筆中にも色々とお世話になったよなあ……と思ったら、文芸評論・研究書のコーナーに早速、拙著も並んでいて感激する(笑)。ありがとう、深川図書館!

 さるにても南は森下から清澄白河、門前仲町、さらに少し足をのばして豊洲あたりまで、西は浅草、東は亀戸……とトレーニングがてら歩いて行ける距離にあるのはありがたい。

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▲豊洲の夕景色




投稿者 東 雅夫 : 2008年10月05日 19:48 | コメント (1) | トラックバック (0)

『奇談異聞辞典』と『ちくま』10月号

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 同じくワンセットですが、こちらは本体には直接関与しておりません(笑)。藤原編集室さんの丁寧な仕事ぶりに、いつもながら脱帽であります。
 で、ちくま文庫版『妖異博物館』に解説を寄稿している御縁なのか依頼を受けまして、『奇談異聞辞典』刊行を言祝ぐ拙文「奇異なる物語に浸る至福」を、『ちくま』10月号に寄稿しました。

 その中にも書いたのですが、本書は東京堂書店版『随筆辞典』全5巻の中の「4 奇談異聞編」を文庫化したもので、残る4巻――すなわち柴田宵曲編『1 衣食住編』、朝倉治彦編『2 雑芸娯楽編』、鈴木棠三編『3 風土民俗編』、森銑三編『5 解題編』も、いずれ劣らぬ面白さ。
 特に『5 解題編』など、アンソロジーとして稀にみる出来映えなのですね。
 しかし……これらを文庫化する際には『衣食住辞典』とか『解題辞典』というタイトルになるのかいな!?

 拙文の末尾に「幸い本書が好評を博した暁には、御両人には残る四巻の文庫化にも取り組んでいただきたいものである」と記しましたが、嬉しいことに早速増刷決定とのことで、小生のヨタもにわかに現実味を帯びてきました。
 しかも昨日の「藤原編集室業務日誌」を見るに……早くも水面下で動きが!?(笑)
 大変な作業だろうとは思いますが、藤原さん並びに筑摩書房編集部のMさんの御奮闘に、引き続き声援を送りたいと思います。
 ちなみに同じく好評の『幽霊名画集』も、Mさんの仕事ですぞ。









投稿者 東 雅夫 : 2008年10月05日 19:13 | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月04日

〈ドールズ〉が帰ってきた!

 さてさて、ブログ停滞期間中にも色々と到着しておりまして焦ります。
 まずは、高橋克彦氏の代表作〈ドールズ〉シリーズの最新作『月下天使 ドールズ』と、『本の旅人』10月号から。

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 何でワンセットなのかと申しますと小生、『月下天使』には巻末解説として「〈ドールズ〉クロニクル」と題する一文を、『本の旅人』には「導きの天使、可憐に降臨す」と題する同書のレビューを、それぞれ寄稿しておるのですな。

 ちなみに前作『闇から招く声』刊行時(なんと7年も前だよ!)にも、同じく単行本の巻末と『本の旅人』に拙文を寄稿しておりまして、ただしそのときは『本旅』が先で、そのロング・バージョンを単行本に収録(現在の文庫版にも解説として再録していただいております。重ねがさねありがたいことです、ハイ)……という流れだったのですが、今回は完全同時進行となったので、単行本には過去の〈ドールズ〉シリーズを俯瞰する総論を、『本旅』には今回の新作に主眼を置いたレビューを、という形で書き分けてみました。
 どちらも御高覧いただければ幸いです。

 さるにても〈ドールズ〉――第一作『ドールズ』の衝撃的な登場は、なんと1987年! 実に20年余の長きにわたり、大切に書き継がれ、多くの読者に愛されてきたシリーズということになります。
 怪談/ホラー系の長篇で、こうした書かれ方、読まれ方をしている作品というのは、非常に珍しいのではないでしょうか。
 おそらくその秘密は、泉目吉/月岡怜という卓抜なキャラクター造形もさることながら、古風な怪談と現代的なホラー、さらにはミステリーや時代物やオカルト小説や郷土小説の側面すら包含するという、まことに懐の深い同篇のジャンルミックス構造に由来するように思います。
 さらに今回の『月下天使』では、そこに伝奇アクションの要素までが加わって……いやいや、これ以上は読んでのお愉しみということに(笑)。

 長篇怪談の書き方が分からない……とお悩みの向きにも、〈ドールズ〉シリーズは、有益な示唆をもたらすことと思います。必読!






投稿者 東 雅夫 : 2008年10月04日 13:04 | コメント (0) | トラックバック (0)

長篇部門最終候補作、決定

 アリジゴクの最終関門となっていたのが、すでにWEB幽で結果が速報されております第3回『幽』怪談文学賞長篇部門の社内選考会議でありました。

 今年は応募枚数の下限を引き下げた効果なのか、前回を大きく上まわる御応募をいただき、編集部一同、嬉しい悲鳴をあげながら選考にあたりました。
 応募作品の内実も、昨年より確実にレベルアップしたなあ、という手応えを感じた次第。
 結果的に、その中でもとりわけ甲乙つけがたい、というか、全く傾向も持ち味も異なる出来映えの4作品を、最終候補作に選出することとなりました。
 ジャパネスクありチャイニーズあり、都会派あり理科系あり……来月に予定されている本選考会で、果たしてどのような評価と判定がくだされるか、引き続きまして御注目のほどを。

 当日は、選考会議に続いて、『幽』第10号の編集会議も。
 早いもので本誌も、創刊から5周年を迎えることとなります。
 そこで次号では、一種の原点回帰ともいうべき企画を準備中。
 その一方で、大きく動き始めている怪談シーンの現在に鋭くコミットしてゆく企画も。
 12月中旬の発売へ向けて、いよいよ本格始動です。御期待ください!



投稿者 東 雅夫 : 2008年10月04日 12:05 | コメント (0) | トラックバック (0)

復活の雄叫び!?

 仕事の区切りがついたので、サテひと眠りしようかと思ったら、代引き郵便物で叩き起こされる。
 いや、午前10時過ぎから寝ようとするほうが非常識なんですが(笑)。
 何かと思えば……『宇宙船』(祝、復刊!)誌上限定販売のレジンキャスト製ネッシーくんではないの!

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 発注したことすら、すっかり忘れ果てていたよ、オーオラーー!
 懐かしの『怪獣王子』は、漫画版も実写版もともに、恐竜好きで怪獣好きな小生の幼いハートを鷲掴みにした作品でありました。おーーーーおーらあーーーーー!
 いま見るとかなーりトンデモない番組ですけどねー、オーオ(しつこい)。

 ……と、いうわけで、どうにかこうにか締切アリジゴク月間から這い出し、ともかくもオンラインに復帰いたしました(まだ予断は許しませんが)。
 長らくの御無沙汰、恐縮至極にございます。
 あらためまして、この幻妖ブックブログ(妖怪じゃなくて幻妖ですよ!)に御愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。



投稿者 東 雅夫 : 2008年10月04日 11:35 | コメント (0) | トラックバック (0)