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2009年01月31日

好調御礼とかホラ大二次とか

 目下、約3件(いや4件、かな!?)のタイトな締切が完全にバッティング中でありまして……さながらプチ平山夢明状態な(汗)様相を呈しております。わははのはー。

 そんななか、いよいよ発売された『リトル・リトル・クトゥルー』ですが、某ネット書店のランキングでは発売早々、なんと百数十位まで急上昇しているようで、嬉しいやら驚くやら。お買い上げくださいました皆さまに、篤く御礼を申しあげます。
 特に名を秘す某編集長からも、たくさん売れたら「次」を考える旨、言質を頂戴しておりますので、さらなる御宣伝その他、何卒よろしくお願い申しあげます! 特に800字吸血鬼の参加者は、よろしく(謎)。





 『リトル・リトル・クトゥルー』で新たに800字文芸の面白さに目覚めた向きには、本書の母胎となった『てのひら怪談』シリーズも、ぜひお手に取っていただきたいと思います。
 そして、我と思わん方は、今年も開催が予定されているビーケーワン怪談大賞その他に、ふるって御参加くださいませ。





 さて、そんなこんなで這い寄る混沌状態のさなか、ホラー大賞一次通過作品の箱が到着。
 今年もまた……ど、どこかで見たような名前が(笑)。
 予備選考会議は2月下旬に開催される予定。



▲今月のホラー文庫イチオシはこちら。
『竜岩石とただならぬ娘』とセットで読もう!

投稿者 東 雅夫 : 2009年01月31日 16:30 | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年01月27日

『怪談列島ニッポン 諸国奇談競作集』準備完了!

 MF文庫ダ・ヴィンチから2月25日発売予定の書き下ろし諸国奇談競作集『怪談列島ニッポン』が、小生の手を離れました。
 先日お披露目した書影画像に、少しだけ変更がありましたので、以下に再掲します。

rettocover.jpg

 サテ、どこが、どのように、変わったか、お分かりでせうか!?(笑)

 全収録作のタイトルおよび正式な内容紹介文は、下記のとおりです。
 どうです、タイトルを眺めただけでも、漫神(そぞろがみ)に誘われる心地がしませんか?

 恒川光太郎「弥勒節」
 長島槇子「聖婚の海」
 水沫流人「層」
 有栖川有栖「清水坂」
 雀野日名子「きたぐに母子歌」
 黒史郎「山北飢談」
 加門七海「日本橋観光――附四万六千日」
 勝山海百合「熊のほうがおっかない」
 宇佐美まこと「湿原の女神」

 東雅夫「諸国奇談の系譜」

 幽・文庫通信(岡部えつ/MOTOKO)
 投稿怪談(?)

 北は北海道から南は沖縄まで――
 日本各地に息づく地霊たちのささやきを
 9人の作家が懐かしい物語に紡ぎあげる
 恐怖と旅情の怪談文芸競作集。

投稿者 東 雅夫 : 2009年01月27日 03:45 | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年01月26日

今年も編みます!〈文豪怪談傑作選〉

 いつもお世話になっている筑摩書房編集部のKさんから、嬉しい連絡をいただきました。
 そう、今年の夏もまた、ちくま文庫版〈文豪怪談傑作選〉シリーズの続巻が刊行されることが正式決定されたのです!
 これで4年連続刊行――Kさんからも「ちくま文庫の夏の風物詩」という光栄なお言葉を頂戴しました。

 既刊分10冊の売れ行きを見ますと、特に『百物語怪談会』『文藝怪談実話』という特別篇2巻と、『川端康成集 片腕』『泉鏡花集 黒壁』あたりを筆頭に、好調なロングセラーとなっているようです。
 パパッと派手に売り切っておしまい、ではなく、細く長く読み継がれる書物をこそ手がけたいと願っている小生にとって、本当に嬉しく、やりがいのあるシリーズに成長してくれたなあ、としみじみ思います。

 これから来月にかけて、今年刊行するラインナップの絞り込みに入る予定なのですが、作家作品のリクエストやシリーズ全般に関する御要望などありましたらお気軽に、この記事のコメント欄にお書き込みください(匿名可、メアド記入も不要です)。












投稿者 東 雅夫 : 2009年01月26日 08:55 | コメント (4) | トラックバック (0)

2009年01月25日

「ホラリータ・ナイト」収録

 テレビ東京で毎週水曜深夜(24時43分から25時13分)放送されている「しょこリータ」の怪談特集「第1回ホラリータ・ナイト」に出演しました。

 小生は解説者として、MCのしょこたんこと中川翔子さんとともに、出演者の皆さんが披露される怪談話をじっくり拝聴する役まわり。
 大田区某所の寺院本堂に設えられた会場で、蝋燭の炎ゆらめくなか、至近距離で語られる迫真の怪異談の数々……ときに収録中ということも忘れるほどの(笑)至福のひととき(といっても午後6時から11時過ぎまでの長丁場になりましたが)を過ごさせていただきました。
 なぜなら、参集した面々がハンパじゃない!(以下、それぞれ芳名の五十音順)

 まずは『幽』怪談実話のレギュラーである――
 安曇潤平さん
 伊藤三巳華さん
 加門七海さん
 中山市朗さん
 平山夢明さん

 インターネットのブログやメルマガ、ポッドキャストなどをベースに活躍中の――
 ファンキー中村さん
 星野しずくさん
 結城伸夫さん

 そして芸能界からは――
 島田秀平さん
 ヴィンテージ・のぶさん

 さらには、見物に立ち寄られただけのはずなのに、気がつけば番組で使用される題字やお題の札を大量に揮毫させられていらした……
 京極夏彦さん

horrorita1.jpg

 要するに、活字の世界、インターネットの世界、芸能界という異なる分野で、怪談実話を「蒐める/書く/語る」ことに情熱を燃やす人々の中から、いま最前線で活躍中の面々が一堂に会して、怪談語りの粋を披露するという、史上空前の番組となったのですな。
 もちろん稲川淳二さんあたりは別格としても、『幽』レギュラーの木原浩勝さんや福澤徹三さん、小池壮彦さんをはじめ、他にも登場されて然るべき方々も多いわけですが、今回はなにせ企画の打診から収録までが正味十日間(!)という速攻企画だったため、スケジュール等の都合がつかずに残念でした。

 この画期的な真冬のTV怪談会の模様は、来る1月28日(水)と2月4日(水)の2週に分けて放映される予定です(変更の可能性もあり)。御期待ください!

horrorita2.jpg
▲な、なにをやってるんですか……(笑)

投稿者 東 雅夫 : 2009年01月25日 14:24 | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年01月24日

「東雅夫のイチオシ棚」更新しました。

ビーケーワンの辻です。
「東雅夫のイチオシ棚」 更新しました。
あの『新編真ク・リトル・リトル神話大系』の待望の新刊発売しました。
『狂気な作家のつくり方 』は平山夢明&吉野朔実という異色の組み合わせの楽しい対談集。
朱川湊人『本日、サービスデー』は不気味さとユーモアが入り混じった不思議な感触の作品です。
文庫では、角川ホラー文庫の新刊、新津 きよみ『ひとり』にご注目を!










投稿者 coolmint : 2009年01月24日 14:13 | コメント (0) | トラックバック (0)

加門七海が募るコワイもの!?

 しょこたんに続いては、ななた……じゃなかった、加門七海さんが、このほど突如として、こんな公募を始めました!

 http://www.rironsha.co.jp/special/kowai/index.html

 むむむ、これは!?
 〈よりみちパン!セ〉という、かなーりカッ飛んだ(笑)ヤングアダルト向け新書シリーズ(装幀は祖父江さんだ!)の一巻として、「〈こわい〉ということにかんしての本」を加門さんが執筆する、その参考資料として活用されるのだそうな。
 これは愉しみな本になりそうですねー。


 御本人いわく――

 質問大募集じゃ。
 ちなみに、年齢制限はないので、よかったら東さんもどうぞ(笑)

 ……ということなので、ここに書いておきますね。

 私がいちばん恐怖を感じるのは、それまで向かい合って談笑していた特に名を秘す某女性作家の方が、私の背後の宙空を見つめて一瞬硬直し、それから何事もなかったかのように私から目をそらしつつ話を続けるそのときです!

 サア、大きなお友達の皆さんも、こんな加門さんに、自分が最もコワイと思うことを書き送ろうぜ!(プロアマ不問)






投稿者 東 雅夫 : 2009年01月24日 00:50 | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年01月23日

しょこリータで怪談大会!?

 しょこたんこと中川翔子さんがMCを務めている、テレビ東京の深夜番組「しょこリータ」で、なんと怪談大会開催と一般参加者募集の緊急告知がなされました!

 http://www.tv-tokyo.co.jp/shokorita/kaidan.html

 視聴者から体験を募集する形の怪談公募は過去にもあったように思うのですが、怪談語りの技芸にこだわった一般公募というのは、おそらく史上初なのではないかと思います。

 中川さんとは昨年、ネットテレビGYAOの番組で御一緒させていただいたのですが、今回の試みがどんな形で展開されるのか、興味津々であります。
 それというのも、実は『幽』でも今年、怪談実話方面の振興企画を本格発動させるプランを進めているからです。

 え、何でこのブログで「しょこリータ」の宣伝をしているのか!?
 それはまだひみつだ(謎)。



▲近く新帯バージョンが店頭に並ぶ予定。ここが頂点!



▲〈文豪怪談傑作選〉きってのロングセラーに。孝行息子です。

投稿者 東 雅夫 : 2009年01月23日 01:47 | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年01月21日

新春第1弾!

 恐怖の月刊東雅夫計画2009(笑)の第1弾となります『リトル・リトル・クトゥルー』の見本が到着しました!

llchmihon.jpg

 ご覧のように、『てのひら怪談』シリーズと較べると少しだけ背の低い、長幼の序をわきまえた弟分であります。

llchmihon2.jpg

 ちょっと寄ってみました(笑)。

 そして、今回の表紙図版に、実にセンスの良い彩色を施してくださったCOCOさん@『今日の早川さん』が、御自身のサイトで、本書の宣伝のためのイラストを描き下ろしてくださいました!
 http://horror.g.hatena.ne.jp/COCO/
 いやあ、感激です。
 COCOさん、どうもありがとうございました。





投稿者 東 雅夫 : 2009年01月21日 17:27 | コメント (0) | トラックバック (0)

真冬の怪談番組!?

 某テレビ局の某番組で近々、怪談実話企画を予定していて……と、制作会社の方から出演の依頼と相談もろもろが。

 打ち合わせ場所に指定されたのが、芝・増上寺門前の喫茶店だったので、思わず苦笑。その前日、『小説推理』の〈幻想と怪奇〉時評で加門七海さんの新刊『怪のはなし』を取りあげ、同書の一篇で増上寺が舞台となる「侍の話」の抱腹絶倒っぷりに、大笑いさせられていたからであった。
 このエピソードは以前ナマでも聞かされていたのだが、文章化されるとインパクトが全然ちがう。要するに、紛れもない実話でありながら、同時に物語的感興にもあふれている……とでも云うべきか。ほかにも、不思議な白犬に導かれて弘法大師ゆかりの霊蹟に歩み入り、清冽な湧水にのどを潤した幻の記憶を綴ってマヨイガ伝説を髣髴せしめる「記憶の話」、山頂の湿原で突如たちこめた霧の彼方に感知したモノの深奥に、当夜の夢の中で分け入ってゆく描写が、まさに鬼気迫る印象の「霧の話」等々、実話としての迫真性と硬軟自在な文芸性とが、絶妙に融合された古今独歩の境地が確立されているのだ。あの『怪談徒然草』を凌駕する、傑作怪談実話集の誕生である。


 ま、それはさておき、打ち合わせの席では最近の怪談界のトレンド等について、問われるままに色々とお話ししたのだが、翌日になって、こちらの予想の斜め上をゆく驚愕のオファーをいただいた。まあでも、ある意味、番組のカラーには合ってるのか……(謎)。
 なにせ急な話なのでナンなのだが、場合によっては『幽』の実話系レギュラー陣からも御出演いただくことになりそうな!? ちょっとした『幽』イベントの様相というべきか(汗)。

 こいつはいきなり春から、とんでもないことになってきたぞ、と。さすが5周年(笑)。
 続報に、乞う御期待!



投稿者 東 雅夫 : 2009年01月21日 00:55 | コメント (1) | トラックバック (0)

2009年01月19日

『リトル・リトル・クトゥルー』収録作家作品一覧

 いよいよ発売まで一週間となった『リトル・リトル・クトゥルー』。
 全収録作家・作品の一覧(掲載順)を以下に掲げます。
 いかがです? タイトルを眺めるだけでもわくわくしてきませんか!?(笑)
 ふるっての御予約をお待ち申しあげております!

葦原崇貴「手乗りクトゥルー」
葦原崇貴「一歳」
葦原崇貴「Radio Free Yuggoth」
葦原崇貴「いえきゅぶおじさん」
葦原崇貴「三つの鐘」
葦原崇貴「忠実なペット」
葦原崇貴「世界を終わらす方法」
葦原崇貴「やれやれ、また魚か!」

金子みづは「海の箱」
沙木とも子「みどりご」
稲川精二「エビスサマ」
佐手英緒「ヨリコに吹く風」
沙岐「逢いたかっただけなのに」
金子みづは「根黒の海婚」
鈴木文也「解き放たれたもの」
有味風「排水口の恋人」
新熊昇「アルハザードの娘」
池田和尋「僕と彼女と知らない彼」
推定モスマン「彼女のお姉さん」
松本楽志「ユゴスの瞳」
夢乃鳥子「双生児」
石原健二「深淵の蓋」
勝山海百合「水の歓び」
阿部達昭「白猿」
魚蹴「橇犬の主」
栗花落典「南極海」
石原健二「海柩」
白ひびき「渡り来るモノ」
一双「発信」
林不木「クルークルー」
松本楽志「培地ども」
堀井紗由美「庭園」
迷跡「消えた絵日記」
松本楽志「空白の石版」
謎村「銀河の間隙の先より」

君島慧是「自我の海」
君島慧是「岬にて」
君島慧是「それは永く遠い緑」
君島慧是「新しい生活」
君島慧是「アボイ邸からプロヴィデンス、カリッジ・ストリート六十六番地に送られた走り書き」
君島慧是「いらえ」

推定モスマン「同人誌ネクロノミコン」
神野耀雄「宇宙の卵」
斧澤燎「黒衣の神話」
大黒天半太「約束の書」
矢内りんご「緑の碑文」
武居隼人「虚の双眸」
中沢敦「ウレドの遺産」
斧澤燎「新たなる黙示」
武居隼人「白い球体」
綾野祐介「平成十九年一月十七日の日記」
朱雀門出「命の書に封印されしもの」
内山靖二郎「刻まれた業」
堀井紗由美「歯」
斧澤燎「理想宮奇譚」
不狼児「ピサの斜塔はなぜ傾いたのか」
朱鷺田祐介「八重洲十三座神楽」
小栗四海「ポー・トースター」
不狼児「無頭人十四号」
武居隼人「失われた書簡」
神無月渉「スパイN」
矢内りんご「閲覧者」
葉越晶「細密画」
樋口摩琴「奈落より」
斧澤燎「惑星Xの使徒」
鳴神月拓也「不断の探究者」
白ひびき「蔵」
甘南備あさ美「全集完結に寄せて」
大黒天半太「嘘八百」

寺田旅雨「がんばれ! ダゴン秘密教団日本支部」
寺田旅雨「それゆけ! ダゴン秘密教団日本支部」
寺田旅雨「負けるな! ダゴン秘密教団日本支部」
寺田旅雨「とあるペットショップにて」
寺田旅雨「ティラミスのケーキ」
寺田旅雨「ホンダのバイク」

猫乃ツルギ「お粗末な召喚」
推定モスマン「奉仕種族ショゴスとの邂逅」
平金魚「魚屋にて」
酒月茗「食品汚染」
沙岐「海縁寺駅降りる」
大黒天半太「マジカル・ショッピング」
松村佳直「ばしゅん」
松音戸子「2011」
武居隼人「SF促進企画」
深山顕彦「焼け残った手紙」
冗談真実「File No.九十六」
加楽幽明「漂流物」
新熊昇「あしたもおいで、サミュエル・パーキンス」
猫乃ツルギ「夢猫記」
猫乃ツルギ「英猫碑」
ささがに「テレストリアル・ゲート」
夢乃鳥子「クトゥルーの夢」
不狼児「猫を殺すには猫をもってせよ」
桜井文規「失色」
佐藤斗史生「戦闘報告未記載事項(ウィル小隊)」
佐藤斗史生「戦闘報告未記載事項(ハルキ小隊)」
守界「転界」
朱雀門出「清麗神の復活」
中沢敦「宴の果てに」
長島槇子「聖餐」
氏家浩靖「日常」
不狼児「『キ・テイル・ク・エ・キエル・ケ』」
鰐梨「静かな海で」

黒史郎「口が来た」
黒史郎「海底からの悪夢」
黒史郎「幻夢の少年」
黒史郎「顕微鏡の中の狂気」
黒史郎「腹の中から」
黒史郎「魔女の絵画」
黒史郎「アーカムの河に浮かぶ」
黒史郎「ラゴゼ・ヒイヨ」
……以上、全111篇の夜鬼たちをよろしく。



投稿者 東 雅夫 : 2009年01月19日 15:06 | コメント (0) | トラックバック (0)

こいつは春から…… Part3

 日曜の朝っぱら、テレビでいきなり「マサオ!」と絶叫されてソファから飛び上がる(笑)。
 しかし今年の仮面ライダー「ディケイド」は悪魔の番組だな。関連商品に響鬼が含まれるたびに、ついつい購入を…………おそるべし東映/バンダイ。とりあえず、こんなのとか。

riderzumou.jpg

 もちろん、コレ ↓ とか、

yunomi.jpg

 コレ ↓ は予約しました。

onkaku.jpg

 閑話休題。
 『るんびにの子供』で第1回『幽』怪談文学賞短篇部門大賞を受賞した宇佐美まことさんから、新年の御挨拶とともに、嬉しい知らせが届く。
 3月頃に某出版社から、長篇書き下ろし作品の上梓が決定したとのこと。
 底冷えするような恐怖に満ちた宇佐美ワールドの魅力が、さらに幅広い読者層へと伝播してゆくのは愉しみでならない。
 いずれ詳細をお伝えできるようになったら、当ブログでも紹介と販売に努めたいと思う次第。


 そういえば先日対談した黒史郎さんも、今年は朝日新聞社から書き下ろしホラー長篇が、講談社と一迅社からも既刊書の続篇的な長篇の刊行が決まっているそうで、これまた慶賀に堪えない。〈異形コレクション〉への初参戦もあるそうな。


 『幽』怪談文学賞に続いて日本ホラー小説大賞短編賞も受賞した雀野日名子さんの活躍ぶりは云わずもがなだし、今年は『幽』新鋭陣のさらなる躍進が期待できそうである。


 ……などと書いていたら、またもや思いがけないビッグ・ニュースが!(汗)
 うーん、こいつは春から大変なことになってきたぞ……詳細は追ってまた。

投稿者 東 雅夫 : 2009年01月19日 13:53 | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年01月18日

於岩稲荷さま参拝

 朝10時に四谷左門町の於岩稲荷田宮神社前で、デザイナーのchutte氏や、編集Rひきいるダ・ヴィンチ編集部のアルバイトさん軍団と合流。
 小生編の作品集『お岩――小山内薫怪談集』(幽クラシックスより3月発売予定)刊行の安全と成功を祈願して、正式参拝にうかがったのである。
 なぜバイトさんたちも参集したのかというと、同書に収録する作品の原稿打ち込み作業を、手分けしてお願いしていたから。古新聞からコピーしたため読みにくい正字旧仮名の元原稿と格闘してくれた皆さんに感謝だ!

oiwasamasanpai.jpg

 『黒髪に恨みは深く』から『江戸東京 怪談文学散歩』まで、すでに幾度となく参拝にうかがっているので、宮司さんともすっかり顔なじみになってしまった私です(笑)。
 最近は芸能関係者のみならず出版関係者の参拝も多いとのこと。やはり怪談ブームなのかしらん。
 今回の目玉である長篇小説「お岩」は、史上初となる単行本化のため、宮司さんも御存知なかったのだが、小山内薫と同神社との思いがけない奇縁を御教示賜り、感慨を新たにする。

oiwasamapaper.jpg
▲「お岩」が連載された『萬朝報』の紙面

『お岩――小山内薫怪談集』内容一覧(予定)
(小山内薫・著/東雅夫・編)

【長篇小説】
お岩
【怪談演劇論集】
『雷火』
『怪談小車草紙』
『東海道四谷怪談』
鶴屋南北とヴェデキント
ド・ベンヌウィルの四谷怪談に就いて
西洋の幽霊芝居
【怪談実話集】
女の膝
因果
今戸狐
番町の怪と高輪の怪と
【編者解説】

百年の封印を解かれて現代に甦る
史上最恐の四谷怪談小説!
他に単行本未収録の怪談実話集や怪談演劇論を併録




投稿者 東 雅夫 : 2009年01月18日 04:11 | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年01月16日

『怪談列島ニッポン』カバー完成!

 2月25日にMF文庫ダ・ヴィンチから発売されます、書き下ろし怪談文芸競作集『怪談列島ニッポン』のカバーが完成しましたので、早速お披露目させていただきます。

rettojapan.jpg

 ご覧のように、『幽』怪談文学賞の第1回・第2回受賞作家6名が勢揃いして、有栖川有栖、加門七海、恒川光太郎という当代の人気作家3氏と腕を競います。
 『幽』10号で大好評だった第三特集「怪しき我が家」を上まわる興奮を、お約束いたします!

内容紹介より
北は北海道から南は沖縄まで――日本全国津々浦々に今も息づく「地霊」や「土地の記憶」にまつわる怖い物語、不思議な物語を、怪談専門誌『幽』で活躍中の人気作家と、いま注目の新鋭たち9人が書き下ろす。
死霊を引き寄せる胡弓のあやかし、広大な湿原に出没するという幸運の女神、亡霊トンネルの恐怖と哀切な記憶……読む者をして紙上のマジカル・ミステリー・ツアーへと誘う、戦慄と郷愁に満ちた競作小説集!

投稿者 東 雅夫 : 2009年01月16日 15:12 | コメント (0) | トラックバック (0)

初打ち合わせとかホラ大一次とか

 連休明けからは完全に通常モードでフル稼働。
 今年最初の打ち合わせは、『百物語の怪談史』『江戸東京 怪談文学散歩』と連続してお世話になっている、角川学芸出版I氏との緊急ミーティング。
 夏に予定されている、とある大型プロジェクトに関連したアンソロジー企画の打診であった。
 たまたま前々から関心を抱いて、個人的に取材に出かけたり資料を蒐めたりしていたテーマなので、もう待ってましたとばかり(笑)、大急ぎで企画書を準備することに。





 ハッと気がつけば、ホラー大賞の一次選考も締切目前だった。
 気合いを入れて残りを読み進め、一日ちょい遅れで返送する。
 しかし……今年は長篇の箱が、かつてなく不作であった。小生の割り当て分だけの現象であることを祈りたい。
 短篇の箱は例年なみだが、何篇か個性の際立つ作品があったので、予備選以降の成り行きが愉しみである。

投稿者 東 雅夫 : 2009年01月16日 10:28 | コメント (0) | トラックバック (0)

クトゥルーな初仕事

 ……といっても、物書き仕事はもうべたあああと、年末年始も関係なく進めていた(誰に対してのアピール!?)わけですが、対外的な今年の初仕事は、メディアファクトリーに出向いての、黒史郎さんとの『リトル・リトル・クトゥルー』編者VS最優秀賞受賞作家対談@ダ・ヴィンチと相成った。
 ちなみに、原稿のまとめ役をお願いした門賀美央子さんも、酒月茗のペンネームで同書に作品が収録されているという、クトゥルー三点セットな顔合わせである(笑)。

 到着して早々、黒さんから、かくも素敵な ↓ お年賀(本当はお祝い返しの品なのだが)を頂戴する。知人の造形師さんが一点一点、手づくりしている作品とのこと。

kurochuth.jpg

 いやーーー、こいつは春からクトゥルー尽くしで縁起が良いではないか!

 対談終了後、写真撮影となり、小生はやおら上着を脱ぎ捨て、Tシャツ一枚に。
 そう、先日、山下昇平画伯から頂戴した「編集長 東雅夫」Tシャツの別バージョン(ホラーテイスト)を、この機会にお披露目しようという寸法である。
 いつも『幽』でお世話になっているカメラマンの首藤幹夫さんがノリノリで、いかにもクトゥルーな(!?)雰囲気のショットに仕上げてくれたようなので、次号の『ダ・ヴィンチ』に御期待ください!



投稿者 東 雅夫 : 2009年01月16日 01:06 | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年01月15日

鎌倉散策

 これまた旧年中の話で恐縮だが(汗)、暮れの一日、久しぶりに鎌倉へおもむいた。
 前々から鞄や帽子を愛用しているSeto(旧称は九印/9Brand)さんの工房を訪ねるのが主目的である。
 http://www.9brand.com/index.html

 鎌倉駅の東口を出て、観光客でいつもにぎわう若宮大路を横断し、閑静な住宅街をしばらく往くと、滑川の畔に出る。
 滑川といえば、青砥藤綱の伝説で有名な東勝寺橋の袂に、若き日の澁澤龍彦一家が暮らしていた家が今も残されていることは御存知の方も多かろう。小生も『澁澤龍彦スペシャル』のときなど、かなり熱心に周辺を歩きまわったものだ。

nameri1.jpg

 冬場でも緑濃い川沿いの眺めに目を楽しませながら、パソコンからプリントアウトしてきた地図を頼りにしばらく進むと、一見ごく普通の民家といったたたずまいの工房&ショップにたどりついた。
 庭先から店内を覗くと、先客で大にぎわいではないか。店内中央では「KURAKURA×setoの『よりそううつわ』展」が開催中だった。

seto1.jpg

 吉祥寺から鎌倉に移転されてから伺うのは初めてだったので、瀬戸さん御夫妻と久闊を序する。しかし開口一番、いたって自然に「このへんの妖怪伝説は……」と始まったのは、そもそもが天野行雄さん@物怪観光つながりで知り合ったせいだろうか(笑)。思いがけず、地元の怪談話を拝聴することができて、得した気分に。『幽』で鎌倉特集をするときは協力していただこうかしらん。
 お目当てのコレ ↓ をゲットして、おいとまする。

setomaf.jpg

 帰りがけに小町通り周辺をぶらぶらと。実はこの界隈は横須賀育ちの小生にとって、古本屋めぐりの原点なのである。中学時代、青蛙房版『岡本綺堂読物選集』を揃いで入手したのも、小町通りの某古書店だった。
 路地の奥にひっそり開館している鏑木清方記念館で、たまたま芝居絵の特別展をやっていたので、これは眼福とゆっくり見学してから、頃合いもよしと江ノ電に乗り込み、長谷へ向かった。
 紅葉の期間、長谷寺で夜間の特別拝観がおこなわれていることを思い出したのである。
 暗い水面にゆらぎ映える紅葉と、鎌倉らしい闇の深さを堪能してから、帰途についた。

hasekoyo2.jpg



投稿者 東 雅夫 : 2009年01月15日 15:24 | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年01月13日

幻妖ブックブログ鼎談企画「2008年のオススメBOOKS」その1

2008年に話題になった作品のなかから秀作をピックアップ。作品の魅力について、ビーケーワン「幻妖ブックブログ」の東雅夫、スタッフの辻和人、タカザワケンジが語り合います。読み残している作品はありませんか?

構成・文=タカザワケンジ



★「てのひら作家」たちの活躍

辻■今日は「幻妖ブックブログ」の年内最後のミーティングということで、2008年を振り返ってみたいと思います。

タカザワ■ビーケーワン的には、なんといっても、ビーケーワン主催の怪談公募賞「ビーケーワン怪談大賞」出身の「てのひら作家」の大活躍じゃないでしょうか。勝山海百合さんが第2回『幽』怪談文学賞短編部門優秀賞を受賞し、作品集『竜岩石とただならぬ娘』を、田辺青蛙さんが第15回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞し、『生き屏風』をそれぞれ刊行して、作家デビューを果たしています。一足早く第1回『幽』怪談文学賞 長編部門大賞を受賞されてプロデビューしていた黒史郎さんも『黒水村』、『100KBを追いかけろ』と順調に作品を刊行しています。発表になったばかりですが、第3回『幽』怪談文学賞の大賞受賞者の岡部えつさんも『てのひら怪談』に参加されていましたよね。

東■自分たちの仲間うちからプロの作家が出てきたという一体感を感じているビーケーワン・ユーザーはけっこういるんじゃないでしょうか。ネットでも、今回のホラー大賞の受賞者を応援していこうという空気を感じますね。双方向メディアならではの面白い傾向だと思います。

タカザワ■ビーケーワン怪談大賞をやってきた立場からすると、蒔いてきた種が芽を出したという実感があった年ですよね。

辻■「てのひら作家」に限らず、新人賞の受賞作が豊作だったのも今年の特徴です。とくに『幽』怪談文学賞は、長島槇子「遊郭(さと)のはなし」、雀野日名子「あちん」、勝山海百合「竜岩石とただならぬ娘」、いずれも粒ぞろいで、安心して読める怪談小説ですね。

東■『幽』怪談文学賞に関しては、当事者なのでそんなに褒めるわけにもいかないんですけど(笑)、文芸的な基本がちゃんとできている方たちですよね。

タカザワ■作品の内容もバラエティに富んでいますね。それぞれ作品の舞台が、江戸時代の遊郭、現代の地方都市、昔の中国ですから。

東■選ぶ側から言うと、この賞は「怪談」にこだわった狭い見地から選んでいるはずなんですが、応募してくれた人たちが個性的だったんだと思います。それなりに力がないと怪談は書けないということも影響していると思いますね。受賞者のみなさんは、すでにそれぞれ得意分野があって、その基礎力の上に怪談的なものを加えて作品になっているということはあると思います。

辻■ビーケーワン怪談大賞について言うと、年々、応募数も増えて、質も向上してきていると思います。ビーケーワン怪談大賞出身の作家も現れてきている。明らかに新しい感性を感じさせるものだと思うんです。ビーケーワン怪談大賞の社会的責任も大きくなってきたのではないかと思います。

タカザワ■ぼくは今年の第6回ビーケーワン怪談大賞で、「第一期」が終わったんじゃないかと思っているんです。選考委員の加門七海さんが選考会のなかで、「次回から怪談と認められる作品以外は選ばない」という旨の発言をされていたのが象徴的なんですが、これまでビーケーワン怪談大賞は、できるだけ多くの方に参加してもらうために、怪談という定義を拡大解釈してきた部分があったと思います。しかし、これまでに6回やってきて、応募者が増え、『てのひら怪談』という単行本にもなり、プロの作家も輩出し始めている今、あらためて「怪談とは何か?」という原点に戻るべきだという方向性がはっきりしたと思います。

東■ビーケーワン怪談大賞にも力量のある人の応募が増えてきていると思うんですが、800字という短い文字数のなかでは、怪談への思い入れのあるなしが露骨に出てしまう。怪談自体にさほど思い入れがないのに書いているような感じが一部に見えてしまって、そのことについて、加門さんからああいう発言が出てきたんだと思いますね。

タカザワ■賞としては、やはりはっきりとした趣旨のあるもののほうが、読んでいて面白いと思うんですよ。とくにビーケーワン怪談大賞の場合、全投稿作品をブログで公開しているので。

東■面白いのは、黒史郎さん、勝山海百合さん、田辺青蛙さんと、プロになった方たちは、デビューした後も作品を怪談大賞に投稿してきているほど、いずれも怪談への思い入れがずっとある。そして、それをほかのてのひら作家の方たちも受け入れて、楽しんでいる。ほかの文学賞は、受賞したらそれで賞との関係が終わるのが普通なので、非常に珍しい賞と言えるでしょうね。

辻■一種の文学運動、集団創作といってもいいくらい、濃密な横のつながりがあるんじゃないでしょうか。




















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投稿者 : 2009年01月13日 11:30 | コメント (0) | トラックバック (0)

幻妖ブックブログ鼎談企画「2008年のオススメBOOKS」その2



★ベテラン、中堅作家たちの収穫

辻■2008年は、とくに小説作品に豊かな実りのある年だったと思います。ここ数年、打ち合わせのたびに小説の不振をずっとボヤいていましたが、今年はようやく不振が払拭されつつあるという印象を受けました。新人が出てきたのと同時に、ベテランの作家たちのいい作品が出てきました。京極夏彦さんの『幽談』、綾辻行人さんの『深泥丘奇談』、宮部みゆきさんの『おそろし』がとくに印象的でしたね。

東■京極さんにしても、綾辻さんにしても、すでに長年にわたり華々しい活躍をされてきた方たちですが、怪談というジャンルでそれぞれ冒険的な作品をお書きになった。京極さんの『幽談』は、ある意味、純文学へ接近した作品で、京極堂シリーズの愛読者の中には戸惑う人もいるかもしれませんが、実に野心的で面白い試みをしている作品です。綾辻さんの『深泥丘奇談』は、あえて、ひねったり、落としたりしないという、ミステリー作家にとってはまさに冒険的な作品への挑戦。お二人とも「怪談」というくくりの中に新しい方向性を見いだしているところが面白いですね。宮部みゆきさんの『おそろし』は、中篇なみのボリュームで百物語を書き継いでいこうという、いつ完結するかも定かでない大河百物語小説連作の第一作。その心意気を応援したいですね。

辻■その京極さんのほか、平山夢明さん、岩井志麻子さんら豪華執筆陣による『怪談実話系』も画期的でしたね。「実話系」というタイトルが絶妙です。

東■「怪談とは何か?」ということを、具体的なかたちでアピールしていくのは『幽』創刊時からの課題の一つでした。怪談というと、実話かどうかを問題にする読者がなぜか多いのですが(笑)、「実話」と言われている怪談も、それはあくまで「文芸」なんだよ、という。『怪談実話系』ではそれを目に見えるかたちで示すことができたかな、と。とくに巻頭の京極さんの「実話」は象徴的な作品です。

タカザワ■京極さんの「実話」は、ほぼ同時に刊行された『幽談』にも収録されているんですが、それも「狙った」意図的なものだということが面白いですね(→「京極夏彦インタビュー」をご覧下さい)。

東■最後に入っている、岩井志麻子さんの「美しく爛れた王子様と麗しく膿んだお姫様」もとんでもない話だしね。まさにシマコさんにしか書けない作品(笑)。

辻■『怪談実話系』には、ビーケーワン怪談大賞選考委員としてもおなじみの福澤徹三さん、加門七海さんも参加されていますが、福澤さんの『いわくつき日本怪奇物件』、加門さんの『心霊づきあい』も、2008年の収穫ですね。一般の人にわかりやすいように怪異を伝えるための方法論をかなり考えられているんじゃないでしょうか。間口が広くて奥も深いと思いました。












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投稿者 : 2009年01月13日 11:29 | コメント (0) | トラックバック (0)

幻妖ブックブログ鼎談企画「2008年のオススメBOOKS」その3



★10号を迎えた怪談雑誌『幽』

タカザワ■怪談ムーブメントの中心には、当然のことながら「本邦初の怪談専門誌」である『幽』があるわけですが、今年10号を迎えました。『幽』の面白さは怪談という、現代ではすでに古いものとして考えられていたジャンルに光を当てたことと、さらに、怪談とは何かをめぐって、作家たちが生き生きとした物語を産みだす挑戦をしている。怪談の可能性、文芸の可能性について、自然と考えさせてくれるような作品の数々は本当に刺激的です。

東■既存の「怪談」という決まったかたちに押し込めるのではなくて、怪談についての考えは作家も読者も千差万別だから、それを文学談義ではなく、エンターテインメントとしてやろうというのが、「幽」創刊からのポリシーなんです。それがやっとかたちになってきたな、と思いますね。

タカザワ■『幽』に連載されていた作品が続々と単行本になったり、新人作家たちが活躍したりと、掲載作品もいよいよ充実してきました。

東■最新号では、第三特集の「怪しき我が家」が評判がいいんですよ。『幽』怪談文学賞出身の大賞作家(黒史郎、宇佐美まこと、雀野日名子)の競作です。編集長の私が言うのもなんですけど、これはすばらしいと思いましたね。みなさん、甲乙付けがたい見事な作品です。

タカザワ■デビュー間もない新人作家たちが競作というくくりで、これだけの秀作を書くというのはすごいですね。雑誌の『幽』や、『幽』怪談文学賞、幽ブックスを見ていて面白いなと思うのは、一つのジャンルが活性化していくときに、新しい作家が登場してきたり、すでに高名な作家が怪談に挑戦すると同時に、読者も「こういうものも怪談と呼んでいいんだ」と認識を新たにする。それが短い期間に起こっているという珍しい例じゃないかなと思いますね。

東■読者にもいろいろいるから、エンタメとして単純に楽しんでいる方もいると思いますけど、怪談は「てのひら」のように自分でも書いてみよう、と考えやすい。そこが面白いと思いますね。「てのひら」では、プロのほうがアマチュアより面白い怪談が書けるとは限らないわけで、そこが800字という文字数の面白さですね。




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投稿者 : 2009年01月13日 11:27 | コメント (0) | トラックバック (0)

幻妖ブックブログ鼎談企画「2008年のオススメBOOKS」その4



★東雅夫の仕事2008

辻■東さんのお仕事についても振り返りたいんですが、まず『江戸東京 怪談文学散歩』。近代文学のなかで怪談がどう位置づけられているかを知る機会はあまりないと思うので、これはそのいいテキストだと思います。

東■日本の近代文学が生まれてから現代に至るまでの流れのなかでの、文芸と怪談との関わりは意外と本格的、系統的には研究されてこなかったので、暇を見つけてはコツコツと調べています。俺がやらなきゃ誰がやるんだ、こんなトリビアな研究って感じで(笑)。その成果をやっと一つ発表できたということですね。

タカザワ■「知る」ことももちろんですが、実際にこの本をガイドにして「歩く」ことができるというのもいいですね。楽しみが二倍になる。

東■単なる文学史の記述ではなく、それが「いま」とつながっているということを伝えるためにもそうしてよかったと思いますね。

辻■名前だけは知っていた古典的な作品に対して、一気に距離が縮まった感じがしました。距離が縮まったという意味では、今年、東さん編集の「文豪怪談傑作選」シリーズは『小川未明集 幽霊船』、『室生犀星集 童子』が出ました。これは、僕も読んでびっくりしたんですが、現代のダーク・ファンタジーにも通じるような作品でした。しかも、内容的には濃くて重いんだけど、サクサク読めます。

東■偶然ですけど、「文豪怪談傑作選」も今年の刊行分で10冊になりました。おかげさまで来年もこの調子で続けられそうです。

辻■文豪怪談傑作選・特別篇の『文藝怪談実話』にも驚かされました。よく、こんなものまで見つけてきたな、と(笑)。

東■それは……長年の趣味というか道楽だから(笑)。『江戸東京 怪談文学散歩』と同じところから出てきているもので、昔の怪談雑誌、怪談メディアはどうだったのか? ということを調べる過程ででてきたものです。その種の研究もほとんどないので、これまた自分でやるしかない(笑)。












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投稿者 : 2009年01月13日 11:25 | コメント (0) | トラックバック (0)

幻妖ブックブログ鼎談企画「2008年のオススメBOOKS」その5



★新旧の海外作品も充実

辻■『定本久生十蘭全集』の売り上げが好調です。

タカザワ■幻妖ブックブログの読者はレベルが高いですね。シブい本をちゃんと押さえている。

東■「幻想文学」をやっていた頃から、読者から「身近に幻想文学の話をできる人がいません」という投書が届いたりしていて、地方では情報もないし、同好の士もいなかった。でも、ネットで、「幻妖ブックブログ」にいけば、おすすめがある、ということがだんだん周知徹底されてきたかなという気がしますね。

辻■さらに、2008年、特筆すべきなのは、良質の翻訳本がたくさん出て、読者からも支持されたということですね。

東■ついこの前も、フィッツ=ジェイムズ・オブライエンの『金剛石のレンズ』が創元推理文庫から出ましたが、あれは凄いですよ。超おすすめですね。面白いのは、訳された大瀧啓裕さんが解説で久生十蘭とオブライエンを比較されていたこと。私も両者は似ているな、と思いました。オブライエンは33歳くらいで南北戦争に従軍して死んでしまったという作家なんですが、文学史的にはポーとビアス、ラヴクラフトの間をちょうどつなぐような位置にあります。南北戦争前の発展時期のアメリカの文壇に、アイルランドから渡ってきて彗星のごとく現れた天才肌の作家なんですよ。そして、SF、ミステリ、ファンタジー、シュルレアリスムの先駆になるようなものを書いて、あっという間に亡くなってしまった。そういう作家の作品が文庫でまとまったかたちで出たのは嬉しいですね。
 アンナ・カヴァンの『氷』にしても、ハートリーの『ポドロ島』にしても、ジャック・ロンドン(『ジャック・ロンドン幻想短編傑作集』『火を熾す』)にしても、オールド・ファッションだと思われていた作品が、あらためてちゃんと紹介されているのはいいことだと思います。

辻■そうかと思うと、ジョー・ヒルの『20世紀の幽霊たち』のような新しい作品も出てきました。

東■ヒルのような大型ルーキーはそうそう出てこないと思うので、そういう意味では、特別な本ではあるんですけど、こうして古典復活傾向と最新の逸材が今年同時に出てきたのは面白いですね。年末のミステリのベストテンを見ても、ホラーとしては異例なほど、『20世紀の幽霊たち』は高く評価されていました。『20世紀の幽霊たち』の解説にも書きましたが、ヒルと恒川光太郎が同世代で、二人の書く世界には共通するところがある。そして、恒川的世界は、田辺青蛙的な世界や、山白朝子的世界と共通するところがあると思いますね。ホラー、ファンタジー、SFが愉しげに混在する新しい世代が出てきているような気がします。

辻■新しい才能の登場で、2009年もさらに盛り上がっていきそうですね。最後になりましたが、ビーケーワンでは2008年からCD、DVDも扱い始めました。小説と音楽、映画をまとめ買いできるなど、さらに使い勝手がよくなりました。2009年もどうぞよろしくお願いします。














投稿者 : 2009年01月13日 10:51 | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年01月11日

恐怖の告知

 年明けからずっと、ようやく再開できた『怪談文芸ハンドブック(仮)』の書き下ろしで缶詰状態となっているうちに(メール以外での連絡がとりにくくなっていて恐縮です。>関係各位)、今度は国書刊行会さんで、とうとう……怖れていた告知が出てしまいました。

 http://www.kokusho.co.jp/news/index.html

 い、いつのまに、こんな大仰なタイトルと煽りになっていたんだ……。
 ま、でも、山尾悠子さんの新作の告知も出てるということは、まだしばらくは以下略。



▲これは必携。お年玉で買いませう!(笑)
小生もちょっとだけお手伝いしています。



投稿者 東 雅夫 : 2009年01月11日 00:10 | コメント (1) | トラックバック (0)

2009年01月10日

発売中の書評掲載誌

 まずは角川書店の『本の旅人』1月号。
 角川ホラー文庫の最新刊『死霊列車』(北上秋彦著)の書評「近未来ホラーにして究極の鉄オタ小説!?」を寄稿しています。
 えー、これは…………タイトル通りの話です(笑)。
 感染すると凶暴化し周囲の人々を襲って仲間を増やす未知のウイルスによって壊滅した日本を舞台に、唯一の安全地帯である北海道めざして、島根から東北へとトロッコ列車「奥出雲おろち号」を駆って(!)脱出を試みる人々。行く手に待ち受けるのは、血に飢えたゾンビさながらの感染者軍団。そして意外な第二の敵……。
 鉄道網を駆使してディーゼルカーで活路をひらくという着想が、サスペンス醸成に巧く活かされており、近未来パニック&サバイバル・ホラーとしては秀逸な出来かと。B級痛快作。


 お次は『小説推理』2月号。
 今月の「幻想と怪奇」時評は、恒川光太郎『草祭』、加門七海『鳥辺野にて』、フィッツ=ジェイムズ・オブライエン『金剛石のレンズ』という超強力トリオが揃いました。
 『草祭』は従来の光太郎ワールドを踏襲しつつも、ちょっと斬新な傾向の作品も加わって益々スケールアップされた印象を受けます。
 『鳥辺野にて』所収の「鉢の木」は、響鬼のヒの字も出さずに(巧妙に出してるけど)『仮面ライダー響鬼』+加門七海の世界を造形するという離れ業に挑んだ逸品です(笑)。
 そしてポオの再来と畏怖されながら南北戦争で夭折した天才作家オブライエンの傑作集『金剛石のレンズ』――これはもう、怪談、ホラー、ファンタジー、幻想文学と、いかなるジャンルに志す方にも必読必携の一冊と断言します。
 まあひとつ騙されたと思って、「手から口へ」「失われた部屋」「絶対の秘密」といった超絶怪絶の名作群を、ぜひとも御一読あれ!









投稿者 東 雅夫 : 2009年01月10日 18:16 | コメント (0) | トラックバック (0)

五反田学研ニ邪神降臨ス!?

 すっかり旧年中の話題になってしまったが(汗)、仕事納めも間近な一日、やたらハイテクでゴージャスと噂の学研さん新社屋へおもむく。
 目的は……そう、いよいよ発売間近となった『リトル・リトル・クトゥルー』のビーケーワン特典のひとつ、謎の造形師・雪狼さんへの直撃インタビューである。

 玄関先にたどりつき、全館ガラス貼りシースルー(ちょっと違う!?)なインテリジェントビルをボケーと見上げながらM編集長に呼び出しの電話をしていたら、落ち着いた物腰の御婦人に声をかけられた。雪狼さんであった。
 迎えに出てきたM編集長と、一般書籍の編集部があるフロアへ。絶景かな絶景かな。
 「こういうとこで毎日仕事してると気分いいでしょ?」と聞いたら「いっやーそれがそのう…………」と色々と聞かされる。なまじインテリ仕様なのも大変なのね(笑)。

 それぞれ初対面の挨拶も(これまでは総ての作業をメールでやりとりしていたのである)そこそこに、インタビュー開始となったのだが、そこで雪狼さんがやおら取り出されたのは……。

nerinyal1.jpg

 こ、これは、もしや!?
 弁当箱のフタを開ければ……

nerinyal2.jpg

 うおおおおおーーー!
 ねりけし(工作用粘土の一種)で巧緻に作られたナイアルラトホテップ様ではないかいな(笑)。

nerinyal3.jpg
▲弁当箱にのっかって五反田市街を睥睨するニャル様

 早速、どうしてクトゥルー神話関連の造形を始められたのかうかがったところ、御自宅でお子さんの勉強ぶりを見守る間、手近にあったお子さんのねりけしで、ひまつぶしに作り始められたのだそうな。
 で、ひまつぶしなので、作って、デジカメで撮影したら、すぐにグニュグニュッと壊してしまうのだという。ももも、もったいなー!(笑)

nerinyal4.jpg

 しかしまあ、そうした潔さとお茶の間クトゥルーな感覚も含めて、『リトル・リトル・クトゥルー』の表紙と本文装画として、雪狼さんの「ねりけしおーるどわんず」を起用した直感は間違っていなかったわい、と、更めて確信を抱いた次第。
 表紙だけでなく、本文に配された造形写真の数々も、どうかお愉しみに。

yukicthl.jpg
▲特に所望して即興でお描きいただいたクトゥルー様

 なお、これ以外にもあれこれと特典用に興味深いお話をうかがったので、気になる向きはぜひ、ビーケーワンでの予約購読を御利用くださいませ。



投稿者 東 雅夫 : 2009年01月10日 01:07 | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年01月07日

こいつは春から…… Part2

 年末年始も快調に飛ばしまくっていたらしい(!?)ポプラ社編集部のサイトウさんからも、新年の御挨拶とともに、嬉しい報告をいただきました。

 ポプラ文庫版〈てのひら怪談〉シリーズ第2弾、6月発売で正式決定です。
 さらに8月には、やはりポプラ文庫からシリーズ特別篇として『文豪てのひら怪談(仮)』の発売が決定しました! 時空を超えて侵攻を開始する、新たなてのひらムーヴメントに御期待ください。
 どちらも詳細は、追ってまた。

 ちなみに文庫版『てのひら怪談』は、人気作品ひしめくポプラ文庫の中でも上位に食い込む消化率を達成、大健闘だった模様で、今夏への期待も膨らみます。

 これまた、こいつは春から縁起が良いやあ……という話題でした(笑)。









投稿者 東 雅夫 : 2009年01月07日 22:36 | コメント (0) | トラックバック (0)

こいつは春から…… Part1

 ちくま文庫編集部のKさんから、新年の御挨拶とともに、とても嬉しい知らせが!

 一昨年に小生が編纂刊行した『文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会』が、またもや増刷決定とのこと! これで第三刷となります。
 こいつは春から縁起が良いわい……と、思いがけず素敵なお年玉をいただいた気分に(笑)。

 これを追い風に、今夏の〈文豪怪談傑作選〉特別篇では、またまたアッと驚く怪談実話のセレクションをお目にかけたいものと意気込んでおります。乞う御期待!






▲姉妹篇のコチラもお忘れなく!



▲『百物語怪談会』の現代版というべきコチラも要注目!

投稿者 東 雅夫 : 2009年01月07日 15:40 | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年01月03日

タビうた

 年末年始は一年で最もテレビの視聴時間が長くなる時期……といっても、ふだんはニュースと特撮と歌番組以外はろくに観ないのでたかが知れたものだが、昨夜もたまたまNHKを観ていたら、ニュースに続いて「タビうた」なる番組が始まった。
 平原綾香と岩崎宏美が長崎市内を探訪しつつ持ち歌を披露したりデュエットしたりする(岩崎の伸びのある高音と平原のドスの利いた低音が絡み合う『ジュピター』はなかなか好かった)という、いかにもNHKらしい長閑な番組で、それでも思わず見入ってしまったのは、申すまでもなく小生がてのひらー、じゃなかった、ひらはらーだから(笑)。


 ま、それはともかく、中華街散策のシーンで、ぶたまんを頬ばる御両人に向かって、「もう一枚、いきまーす!」と、妙に聞き覚えのある声がかかった。
 おや、と思えば、やはり――『幽』で創刊以来お世話になっている、写真家のMOTOKOさんではないかいな! なんとこの番組、MOTOKOさんが二人の歌手に同行し、あちこちで写真を撮っては、それが画面上にも紹介される……という趣向なのだった。

 こ、これって……岩崎&平原を、カモン&ヒガシに置き換えたら、まんま、いつもの怪談巡礼団ではなかろうか!?
 ななな、なんてゴージャスな企画だったんだ、怪談巡礼団!(笑)

 そもそもMOTOKOさんの本領は、怪しげなゴーストリー写真などでは全くなく、UA(ウーア)や木村カエラをはじめとするアーティストのポートレイトや、日本的風景の中に息づく人物写真等にあるわけで、こうした起用も当然のことといえよう。
 また、そういうMOTOKOさんに、敢えて「幽」的な風景と間近に接してもらい、その気配をファインダー越しに切り取り、定着していただいているからこそ、『幽』のグラビアは、他誌のそれとは明確に一線を画し得ているのでもあろう。

 さて、そんなMOTOKOさんの写真展が、下記のとおり開催されます。
 特に関西方面の方は、ぜひお運びくださいませ。

The Den-en Dream 田園ドリーム 滋賀の田園を歩いて見たこと
photography by MOTOKO
text by 井上英樹

【日時】2009年1月9日(金)―2月1日(日)11:00―21:00
【会場】shin-bi
 京都市下京区水銀屋町620番地 COCON烏丸3F
 電話075-352-0844
 www.shin-bi.jp



投稿者 東 雅夫 : 2009年01月03日 20:34 | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年01月02日

元徳稲荷の今昔など

 元日の朝は、目覚めると早々に、近所の元徳稲荷神社に初詣におもむく。
 町会によって管理されている小さなお社だが、かつては旧町名の由来にもなっていた由緒ある土地神様である。

gentokusan.jpg

 徳田秋聲の子息で、みずからも小説家、エッセイストとして何冊かの記憶に残る著作を遺している徳田一穂のエッセイ「江東風景」(昭和16年刊行の随筆集『受難の藝術』所収)の中に、戦前の元徳稲荷の盛況を偲ばせる一節があるので、次に引用しておこう。

 代表的なのは、三ノ橋の袂にある、元徳稲荷であろう。
 毎月、六日、十一日、二十二日、三十日がお縁日であるが、この元徳稲荷の縁日は東京の縁日の中で一番賑かな縁日であるし、また江戸時代の下町情緒の残っているものであろう。緑町の電車通りのところから三ノ橋通りへずらりと並ぶ露店には、さして変ったものもないのだが、三ノ橋の上や袂に出る、沢山の人相観、螢売り、虫売り、それに三味線で新内などをやっている婆さんなどの醸し出す雰囲気は、材木屋の多い川岸の影や、川に映る涼み船の灯影などと一緒に溶け合って、江戸情緒を彷彿とさせるのだ。今日の東京で、広重の絵などを思い起させるのは、深川の木場かこんな所であるのだろう。

 ちなみに、この「江東風景」で著者が探訪している界隈は、現在の小生の生活圏にほぼピタリと重なっていて、初読の際にたいそう興趣深く、なんとなく心嬉しく感じられたものだ。

 その徳田一穂が晩年、『日本古書通信』に連載した「森川町界隈」が、昨冬『秋聲と東京回顧 森川町界隈』(日本古書通信社)のタイトルで、連載から三十年近く経って初めて単行本化されたことをネット経由で知った際には、思わず快哉を叫んだものである。
 暮れも押し詰まってから、ようやく神保町に出向いて、現物を入手。こういう地味ながら滋味に富む本をちゃんと平積みしている東京堂書店さん、さすがです(笑)。

 そのとき一緒に購入した浅見淵の随筆選集『新編 燈火頬杖』(藤田三男編/ウェッジ文庫)を、帰りの地下鉄の車内で早速開いたら、いきなり巻頭に、最晩年の秋聲と一穂父子の姿を陰影深く描いた「老作家」が収録されていて、あまりの偶然に一驚を喫した。
 いま『お岩』の編纂で何かと渉猟中の小山内薫や築地小劇場に関する記述が、多数含まれていたのも収穫だった。

 どちらも、忙しない年末年始にこそ、深夜ひっそりと頁を繰るにふさわしい書物であると思う。



▲書影が入ってませんが『秋聲と東京回顧』は
ビーケーワンでも取り寄せ可能のようです。






▲偶然といえば、こんな偶然の一致も(笑)。

投稿者 東 雅夫 : 2009年01月02日 02:05 | コメント (1) | トラックバック (0)

2009年01月01日

恭賀新年

 謹んで初春の言祝ぎを申しあげます。
 本年も何卒よろしく、お願いいたします。

 ちょうど一年前の念頭の挨拶に、「『幽』方面や『てのひら』方面も、さらなる飛躍をめざす節目の時期を迎えている」と書きましたが、果たして、その後のめざましい活況は、皆さま御承知のとおり。
 「幽」や「てのひら」をひとつのベースとして、ベテランから新進まで多種多彩な才能が、怪談やホラーの分野に次々と清新な意欲作を投ずるという心弾む展開が、いよいよ現実のものとなりつつあります。
 2009年も、この歓迎すべき流れをさらにしっかりと定着させるべく、「幽」や「てのひら」をはじめとする各種叢書に注力する一方、いろいろと新たな試みにも着手して参りたいと思っております。

 とりわけ今年、創刊5周年を迎える『幽』では、初のメモリアル・イヤーにふさわしい特別企画やイベントを用意しておりますので、お愉しみに!

 また、怪談文芸への関心が高まるにつれて、より差し迫った急務と感じられるのが、「怪談」そのもののさらなる探究と、いっそうの啓蒙活動であります。
 昨年10巻目に漕ぎ着けた〈文豪怪談傑作選〉や、久方ぶりに続刊を送り出すことのできた〈伝奇ノ匣〉など、これまで小生は、もっぱらアンソロジストとして怪奇幻想文学啓蒙に取り組んで参りましたが、今年は懸案の『怪談文芸ハンドブック(仮題)』や『日本幻想作家名鑑・改訂版』を皮切りに、文筆モードでもこの課題に力を入れていきたいものと期しております。

 どうか倍旧の御支援・御鞭撻を賜りますよう、お願い申しあげます。

投稿者 東 雅夫 : 2009年01月01日 21:22 | コメント (0) | トラックバック (0)