« 2009年11月 | メイン
| 2010年01月
»
2009年12月31日
【緊急アンケート】史上空前!?〈便所怪談〉競作集のタイトルについて【このアンケートは締め切りました。多数の御応募まことにありがとうございました!】
※下記アンケートに多くのコメントを頂戴しまして、本当にありがとうございます!
担当の編集Rも感涙にむせびつつ、「やっぱり厠なのか……」と呟いておりました(笑)。
50の大台にも到達しましたので、年末までで今回のアンケート募集は締め切らせていただきます。
まだの方はお早めに!※
さて、『怪談実話系3』と並ぶMF文庫ダ・ヴィンチ競作集のもうひとつの柱であります小生編の怪談文芸競作集シリーズ第2弾としまして、現在ひそかに進行中なのが「便所怪談」――これは担当の編集Rが異常なまでの熱意をもって(笑)推し進めている企画であります。
「かんばり入道」の伝承から「赤い紙・青い紙」や「トイレの花子さん」に至るまで、古来、便所と怪談とは切っても切れぬ関係にあります。
日常生活の場において唯一、孤絶を余儀なくされる空間であり、また無人であることが常態ともされる便所が、怪談涵養装置として機能するのは当然でもありましょう。
われわれ日本人にとって、懐かしくも恐ろしい怪談体験の一原点ともいうべき「便所」をめぐる怪談文芸作品の精華を、本書に結集できればと考えております。
すでに京極夏彦、平山夢明、福澤徹三、黒史郎の各氏が参加を表明されているのに加えて(『幽』前号掲載の水沫流人、長島槇子、岡部えつ各氏の作品ももちろん収録。編者である小生もロング・エッセイで参戦)、ホラー大賞から飛び出した新星・飴村行氏もMF初参戦の予定です!
ついては、同書にふさわしいキャッチーなタイトルを決めたいのですが、諸案錯綜してなかなか確定に至りません。
下記の候補の中で、どれがふさわしいと思うか、あるいは自分なら、こんなタイトルを提案する、等々の御意見・御感想を、ぜひコメント欄にお寄せください!
便所の怪
トイレの怪
厠の怪談
怪しき便所
あやかし便所
アンケートにお答えくださいました方の中から抽選で2名様に同書刊行の際、小生のサインと編集Rの漫画を記入してプレゼントさせていただきます(コメントの際、半年程度先まで有効なメールアドレスを必ず御記入ください。アドレスが公開されることは一切ありません。頂戴した個人情報は景品発送以外の目的には使用いたしません)。
投稿はハンドル、ペンネーム等でかまいません。投稿の際、コメント欄の「確認」ボタンを押すとかなりの確率でエラーになるため、最初から「投稿」ボタンを押してください。

![]()
投稿者 東 雅夫 : 2009年12月31日 23:55 | コメント (50) | トラックバック (0)
「東雅夫のイチオシ棚」更新ビーケーワンの辻です。
「東雅夫のイチオシ棚」 更新しました。2009年最後の更新となります。
東北の出版社 荒蝦夷から発売予定の2点にご注目を。
『杉村顕道怪談全集 彩雨亭鬼談』は、まさに幻の逸品を集めた怪談文学の白眉です。
ご購入の方には特典と致しまして、本書未収録の異稿のテキストをメールにて配信致します。
赤坂憲雄『増補版 遠野物語考』は新原稿を追加した嬉しい復刊。
『妖艶粋美 甦る天才絵師・鰭崎英朋の世界』は、
泉鏡花作品の著作も飾った天才絵師の仕事を紹介した贅沢な一冊。
今年は最後の最後まですばらしい本に恵まれました。
それでは、良いお年を!
『杉村顕道怪談全集 彩雨亭鬼談』
![]()
投稿者 coolmint : 2009年12月31日 17:35 | コメント (0) | トラックバック (0)
2009年12月30日
あれこれ到着 角川書店の『本の旅人』1月号が到着しました。
小生は「甘美にして残酷な、妖怪小説のニューウェイヴ」と題して、田辺青蛙『魂追い』の書評を寄稿しております。

他にも「てのひら」繋がり(!?)としては、福澤徹三さんが「書店の遠景」というコラムに登場。「不便の効用」と題して、嬉し恥ずかし恐ろしい書店原体験を披瀝されています。就中「便利は想像力によって生まれるが、同時に想像力を駆逐する」という一文など至言ですな。

![]()
ちなみに角川ホラーといえば、毎年恒例の「箱」が今年も到着。予備選は2月下旬、本選は4月下旬を予定とのこと。
上記の田辺青蛙や飴村行、雀野日名子や真藤順丈、朱雀門出や宮ノ川顕……等々、このところ面白い書き手が輩出している日本ホラー小説大賞だけに、今年の箱にも、どんな才能が潜んでいるのかいないのか、大いに愉しみなことよ。
今月の「幻想と怪奇」時評は、英国怪奇党感涙のA・E・コッパード『天来の美酒/消えちゃった』をメインに、『魂追い』とジョー・シュライバー『屍車』という東西両新鋭の新刊文庫を取りあげてみました。
なお、ビーケーワンでは現在、光文社古典新訳文庫のミニ・フェアを開催中です(このページ上段のリンクからどうぞ!)。怪奇幻想文学の隠れた宝庫でもあるラインナップに要注目!

![]()

![]()
投稿者 東 雅夫 : 2009年12月30日 18:50 | コメント (0) | トラックバック (0)
ブンまわし賞、確定! 平成日本のブラックウッドこと期待の新鋭・黒木あるじさんから、約束の原稿が到着しました。
どういう約束だったかと云いますと……
平山 俺は「ささやき」みたいな、一回自分で体験して、お腹の中に収めておいたものをブンまわしで書くというのが好きなんだよね。ただ、この鼻のない女の話を書くなら……という条件付きで四点にしたの。書かなきゃこれって、歌舞伎町のぼったくりバーみたいなもんじゃない(笑)。書くなと言われた部分を書いてほしい。
福澤 でも黒木さんは警告されたんでしょ。書いたら死ぬと(笑)。
東 死んでも書け、と?(笑)。では、続きを書くという条件付きで授賞にします。
以上、『幽』第12号掲載の「怪談実話コンテスト選考会リポート」から引用しました。
怪談極道ここに極まれり、といった感じの世にもオソロシイ選考がなされたわけですが、その場で編集Rが黒木さんに電話をして意志確認をしましたら(鬼のダメ押し!)、「か、書きます!」と勇気あるお返事を速攻でいただき、受賞決定となりました。
で、その約束した原稿が編集部に届いたわけなのですが……予定した締切期日を過ぎていたため、編集Rが連絡をさしあげたところ…………折しも火事騒ぎがあって、書きあげるのが遅れたのだそうです。しかも黒木さんが火災に遭われるのは二度目で、一度目というのが実は………………。
来春刊行予定の『怪談実話コンテスト傑作選(仮題)』に収録される受賞作「ささやき」および衝撃の追加作品「しにますよ」に、ご、御注目ください!
投稿者 東 雅夫 : 2009年12月30日 17:18 | コメント (0) | トラックバック (0)
2009年12月24日
藤田新策の『模倣犯』装画連作黒鳥忌とも微妙に所縁ある話題をひとつ。
先日、宮部みゆきさんの大作『模倣犯』文庫版を、まとめて購入した。
文春文庫から新春刊行される『楽園』の巻末解説を書き進める過程で、必然的に『模倣犯』も読みかえすことになったのだが、あると思っていた定位置に、なぜか単行本版が見あたらない……おそるべし我が書庫魔界かな(笑)。そこで慌てて新潮文庫版を調達した次第。
こちらのカバー装画は、キングをはじめとするモダンホラー本でもおなじみの藤田新策画伯が書き下ろされたものだが、よく見ると全5巻がひと連なりの画面になっていて、それぞれに凝らされた意匠が、実に素晴らしい。

とりわけ1巻から3巻までの絵柄は、一種の幽霊画となっていることに、慄然とさせられた。
『楽園』のみならず『模倣犯』もまた、犯罪小説であると同時に怪談でもある……というのが持論の小生としては、大いに我が意を得た思いがしたものだ。
それと同時に藤田画伯が、物語の重要な舞台である墨田区界隈の夜景に精通されているらしい点にも、いたく感興をそそられた。

夜間にトレーニングがてら、この地域を徘徊することの多い小生としては、たとえば2巻の公園の情景など、いたって見慣れたものだけに、惻々と身に迫る妖しさを感じるのであるよ。

![]()
投稿者 東 雅夫 : 2009年12月24日 15:47 | コメント (0) | トラックバック (0)
2009年12月23日
十七回目の黒鳥忌 去る12月10日は、中井英夫さんの十七回忌でした。
中井家の墓がある山口市の菩提寺で法要が営まれ、小生ももちろん参列するつもりで切符や宿の手配も済ませていたのですが、直前に風邪をこじらせて発熱。さすがに山口までの長旅はドクターストップがかかり、残念ながら欠礼させていただきました。
法要には、会主の本多正一さん御夫妻をはじめ、戸川安宣さんや竹本健治さん、大瀧啓裕さんほか、所縁の皆さまが参列されたようです。

しかし、あれからもう17年も経ったとは、にわかに実感が湧いてきません。
「幻想文学の新たな担い手を!」という中井さんの熱意に励まされて始めた幻想文学新人賞は、澁澤龍彦さんの急逝で僅か2回しか続けることができませんでしたが、『幽』怪談文学賞や怪談実話コンテスト、あるいはビーケーワン怪談大賞など、多少なりともその志を受け継ぐような企画に近年たずさわっていると、しばしば「こんなとき、中井さん、澁澤さんなら、何と仰有っただろうか」と考えることがあります。
幻視者たちの文学の法燈を絶やさぬために、文学賞やアンソロジー編纂を通じて、今後とも微力を尽くして参りたいと思います。

![]()
▲このほど新装文庫版の刊行が開始された〈とらんぷ譚〉連作は、
戦後幻想文学の不朽の金字塔! 怪談やホラーの名作も多数収録。
投稿者 東 雅夫 : 2009年12月23日 15:52 | コメント (0) | トラックバック (0)
2009年12月22日
「東雅夫のイチオシ棚」更新ビーケーワンの辻です。
「東雅夫のイチオシ棚」 更新しました。
田辺青蛙の第2作『魂追い』が発売。ポップな表紙がいいですね。
予約アイテムも重量級がそろってます。
恩田陸『私の家では何もおこらない』、京極夏彦『数えずの井戸』、山尾悠子『歪み真珠』、
夢枕獏『陰陽師』。
日本ファンタジーノベル大賞受賞作の遠田潤子『月桃夜』は奄美大島の伝説を下敷きにした意欲作。
三津田信三の刀城言耶シリーズ最新刊『水魑の如き沈むもの』は既に売れ行き好調です。
『yaso』の特集は「モンスター&フリークス」。
金沢の怪談を集めた鈴木雅子『金沢のふしぎな話 2』にもそそられます。

![]()
恩田陸『私の家では何もおこらない』![]()
京極夏彦『数えずの井戸』
![]()
山尾悠子『 歪み真珠』
![]()
夢枕獏『陰陽師』
![]()

![]()

![]()

![]()

![]()
投稿者 coolmint : 2009年12月22日 21:11 | コメント (0) | トラックバック (0)
『幽』怪談文学賞受賞者と打ち合わせ今年度の『幽』怪談文学賞受賞者である「おじゃみ」の神狛しずさんと「住処」の谷一生さんのお二人を、渋谷のメディアファクトリーにお迎えして、担当編集者との顔合わせ&打ち合わせを行なう。

生まれも育ちも京都府という神狛さんの筆名は、愛犬のシーズーにちなんだものだそうな。
今後も、自分が心から怖いと感じるものをモチーフに、京都弁を活かした作品を書いていきたいとのこと。
一方の谷さんは、ゴルフ場関連の会社を経営するバリバリの現役ビジネスマン。五十歳を越えて初めて創作の筆を執られたそうだが、そのきっかけは、闘病中の娘さんと一緒にいられる仕事に転じたいと発意されたからだという。
お二人とも緊張されていたようだが、ただものではない(!?)個性と創作への意欲が伝わってきた。
来年5月のデビュー作刊行へ向けて、これからキッシー(谷さん担当)、μ(神狛さん担当)とともに、二人三脚で執筆に取り組んでいただくことになる。どうか御注目のほどを!
投稿者 東 雅夫 : 2009年12月22日 19:52 | コメント (0) | トラックバック (0)
2009年12月19日
「幽霊と怪談の展覧会」パート2、開催中! 鏡花の話題が続きます。
すでにitagaki様から丁寧なレポをコメント欄(「鏡花記念館に注目!」のエントリー参照)にいただいておりますが、金沢の泉鏡花記念館で現在、企画展「幽霊と怪談の展覧会」パート2が開催されています。
明治40年代の自然主義文学隆盛の陰で、ひそかに迎えつつあった怪談ブーム。文壇がリアリズム志向をより強くする一方、もっとも現実から遠い世界に惹かれた文学者たちにより、怪談はさまざまな形でクローズアップされました。そして日本古来の伝承や江戸期の怪談に素材を求めつつ、独自の怪談の世界を切り開き、その象徴的な存在となった泉鏡花。いま、彼の描いた怪異の世界があらためて注目を集めています。鏡花における「怪異」の魅力とは何か。好評を得た前年度企画展「幽霊と怪談の展覧会」。今回はその第二弾として、前期展では「湯宿の怪」として温泉宿を舞台に描かれた鏡花の怪異譚を、後期展では「金沢奇譚」として郷里金沢を舞台に描いた世にも不思議な物語をご紹介します。
と、口上書きを一読するだけでも、鏡花ファンのみならず広く怪談ファンの琴線を直撃必至でしょう(笑)。稀覯本として知られる『怪談会』も展示されているそうな。
しかも、itagaki様のレポによれば、小生編の〈文豪怪談傑作選〉シリーズも展示場の一隅に置かれているとのことで感謝に堪えません。
かくなる上は、年明け早々にも、また金沢へ参上しようかと計画しているところです。
詳しい会期など、下記サイトを御参照のうえ、皆さまも是非!
http://www.city.kanazawa.ishikawa.jp/bunho/ikkinen/kikaku/index.htm

▲……という記事を書いているところへ、鏡花記念館の穴倉さんから、冬バージョンに衣替えされた(笑)拙著販売コーナーの写真が到着。ありがとうございます!

![]()

![]()
投稿者 東 雅夫 : 2009年12月19日 11:25 | コメント (0) | トラックバック (0)
鏡花のてのひら怪談 ……というタイトルで原稿を書きました(まだ仮題ですが)。来年発行の平凡社『別冊太陽』鏡花特集号に掲載される予定です。
といっても鏡花をダシに「てのひら怪談」の宣伝をする意図では全くなく(笑)、編集サイドからのリクエストなのですな、これが。

![]()
担当編集者のSさんは、ありがたいことに小生の『文豪てのひら怪談』などを事前にお読みいただいていらしたそうで、てのひら怪談のコンセプトで、怪奇幻想作家としての鏡花を取りあげてもらえまいか……という意表を突く御依頼をいただいたわけです。
鏡花小品そのものについてはともかく、それで鏡花の怪奇幻想性を展望することが可能かどうか、いささか心許なかったのですが、いざ手をつけてみると、これが実に面白い作業に。鏡花小品の魅力と奥深さを、再認識させられることとなりました。
ちなみに打ち合わせに同席された編集長のYさんは、今を去ること12年前、やはり別冊太陽の『幽霊の正体』で小生を御起用くださり、そのときの原稿がきっかけになって桜桃書房から『妖髪鬼談』編纂の御依頼をいただき、ひいてはアンソロジストとして本格的に活動を始める一契機ともなった、大恩ある方です。干支の一巡とともに、また伝統ある同誌で有意義な仕事をさせていただけたことを嬉しく思います。

![]()
▲新刊では入手不可です、すみません。
同書を再編文庫化した↓は、まだ手に入ると思います。

![]()
投稿者 東 雅夫 : 2009年12月19日 08:37 | コメント (0) | トラックバック (0)
2009年12月18日
「眉かくしの霊」公演を観る 劇団唐組の鳥山昌克さんによる語り芝居「眉かくしの霊」初日へ。
荻窪駅前で首藤さんたちと待ち合わせ、公演会場の西郊ロッヂングへ向かう。ここは昭和初期に建てられたときの面影を今に留める歴史的建造物で、今も旅館と賃貸アパートとして現役で使用されているのだ。実に雰囲気のあるたたずまいで、内部に足を踏み入れた途端、「眉かくしの霊」の幕が上がったかのような錯覚にとらわれる。

▲雰囲気あります。来年の百物語会場として検討中。
公演は、旅館部分一階の三部屋を広間として使用し行なわれた。左手には池のある内庭……これって作中の設定そのまんまではないの!
舞台装置は至ってシンプル――上手奥に鏡台、センターやや左寄りに旅館の居室に見立てたスペース、下手の外れに蛇口の並ぶ洗面所、これはいかにも古い日本旅館にありそうな造りである。そして天井からぶら下がる裸電球と、藤棚もしくは蜘蛛の巣めいて垂れ下がるコードが、おのずから妖しの気配を醸し出す。
と、そこへ和装の鳥山さんが往時の旅人さながらスタスタと登場。みずから裸電球のスイッチをひねって照明を灯し、やおら公演が始まった。
漠然と朗読風のステージを予想していたのだが、とんでもない。完全な独り芝居、「眉かくしの霊」全篇の文章が、すっぽりと演者の中に「入って」いるのである。ときに落語を思わせる軽妙なテンポで、ときにリアルな所作を交えて、鏡花の言語宇宙がステージ上に幻成してゆく。後半、物語がいよいよ幻妖の影濃くなりまさると、水音や提灯、鏡中の影といった仕掛けの数々と相俟って、怪談気分がいやおうなく盛り上がる。実に新鮮で刺戟的なひとときであった。
終演の挨拶で、舞台にあたる部屋の名が偶然にも「桔梗の間」(「眉かくしの霊」をお読みになった方なら、なぜ「桔梗」かはお分かりですね!)であることが鳥山さんの口から告げられると、思わず客席から「いやーッ」という悲鳴が(笑)。それほど怪談情緒の真に迫ったステージだったのである。

▲動かぬ証拠写真!
終演後、大御所・唐十郎さんも臨席されての打ち上げに同席させていただき、鳥山さんともお話をさせていただいたのだが、鏡花作品に寄せる熱意は並々ならぬものがあると感じ入った。「海異記」や「革鞄の怪」といったマニアライクな作品に注目されているのも心強い。
今週日曜(20日)までの公演だが、これは鏡花ファン、怪談ファンにとって(公演会場のレトロな魅力も含めて)真に一見の価値がある舞台ゆえ、御都合のつく方はぜひ、お運びくだされたく。
投稿者 東 雅夫 : 2009年12月18日 15:41 | コメント (0) | トラックバック (0)
2009年12月17日
『へんぐえ』いただきました! てのひら怪談や超短篇でおなじみの立花腑楽さん、侘助さん、五十嵐彪太さんのお三方が中心になって企画制作された創作同人誌『へんぐえ』を頂戴しました。
それも通常版に加えて、彪太さんお手製による和綴じの特装本まで! ありがとうございます。

▲迫力ある表紙絵を担当されたのは、今年度のビーケーワン怪談大賞で大賞受賞の岩里藁人さん。登場する妖怪たちによって誌名が構成されている口絵イラストもお美事!
一人が一体ずつ任意の妖怪をチョイスして、それをモチーフにした上限1200字の掌篇を書き下ろす……という愉しい趣向による妖怪小説競作集です。
総勢23名にのぼる参加者の中には、てのひら怪談や超短篇、『幽』投稿怪談などでお見かけする方がズラリ。紙面から熱気が伝わってきます。
続刊の計画もあるようなので、ゆくゆくは「読む百鬼夜行絵巻」完成をめざして頑張ってほしいと思います。怪大賞も狙えるかも!?(笑)
下記サイトによれば通販も予定されているようですので、御関心のある向きはぜひ。
http://flack2009.blogspot.com/2009/12/2009.html
投稿者 東 雅夫 : 2009年12月17日 18:00 | コメント (1) | トラックバック (0)
2009年12月15日
泉鏡花記念館に注目! さて、泉鏡花記念館を訪れた際のこと。
しばらく見ないあいだに物販が充実してるじゃないのー、と眺めていたら、ななな、なんと、こんなコーナーが出来ていました!

いやあ、感激です! ありがとうございます。
これからは金沢の方向に足を向けては眠れませんな。
さらに、その隣のコーナーにも、見慣れない文庫本が……。

その名も「泉鏡花記念館文庫」――オリジナル編集・制作による鏡花作品の短篇集なのでした。
収録作は「化鳥」「夫人利生記」「火のいたずら」「マルメロ【原文は漢字】に目鼻のつく話」「鷭狩」の全5篇。いずれも郷里金沢に所縁深い作品ばかりで、鏡花文学散歩に携えるにも最適でしょう。
同書の編纂・校正・解題を、ほぼお一人で担当されたという同館学芸員の穴倉玉日さんのお話によれば、売れ行き次第で第二弾、第三弾の発刊も可能とのことなので、大いに期待したいと思います。
残念ながら書店での取り扱いはないそうですが、下記のサイトで通販が可能とのことですので、御関心ある向きは是非!
http://www.city.kanazawa.ishikawa.jp/bunho/museum/ct_izumi/index.html
投稿者 東 雅夫 : 2009年12月15日 09:46 | コメント (2) | トラックバック (0)
鏡花をめぐる旅 鏡花といえば……年末のバタバタに取り紛れて、すっかり旧聞となってしまったが、『幽』校了期間中の週末に、二泊三日で金沢方面へとおもむいた。
目的は、コレである。

何を隠そう小生、これでも伝統ある泉鏡花研究会の末席に加えていただいているのだけれど、見事な幽霊会員と化していて、これまで例会に参加する機会がなかったのである。
今回は、鏡花没後七十年記念として、金沢の泉鏡花記念館と共催の形で大会が開かれる、しかも翌日には有志による鏡花文学探訪付き! これは是が非でも行かねばなるまいと、日程調整を進めたのだった。
北陸新幹線と特急はくたかを乗り継いで、行く手に幽暗な北国空が広がり始めると、なんとなく父祖の地へ還ってきたような胸のときめきを覚えるから不思議である。
大会の会場は、金沢の台所とも称される観光地・近江町市場に建てられた「近江町交流プラザ」四階の集会室。会場に入ると、研究会関係者ばかりでなく一般市民も多数来場されていて、土地柄を実感する。
地元金沢学院大の秋山稔先生による「鏡花と金沢――最終作品『縷紅新草』の背景」講演の前には野上裕章氏による同作終盤の朗読が、同志社大の田中励儀先生@鉄オタをカミンアウト! による「鏡花と旅――『鎧』『城崎を憶ふ』」講演の前には高輪眞知子氏による「鎧」朗読が、それぞれワンセットで披露されたのが実に効果的で、興趣深かった。
さらに昭和女子大の吉田昌志先生による「鏡花本の世界――清方、英朋、五葉、雪岱を中心に」も眼福至極で、鏡花本のブックデザインと絵師たちの卓越ぶりを再認識させられた次第。鏡花研究の先覚者のお一人である小林輝冶先生が、最後に挨拶に立たれたのも感銘深い出来事だった。小林先生といい、やはり研究会の長老格である東郷克美先生といい、小生が卒論で鏡花研究に取り組んでいた頃から、御著作を通じて学恩を忝なくしてきた方々なので、閉会後に開かれた懇親会の席でも緊張しきりであったことよ。

▲蒼空にひるがえる、宝泉寺五本松の吹き流し。
翌日は雨もよいから一転、素晴らしい快晴に(ピーカン男の面目躍如!?)。
朝9時に鏡花記念館に集合とのことだったので、少し早めに駅前の宿を出て、鏡花所縁の浅野川沿いに徒歩で、記念館のある尾張町改め下新町を目指す。ちなみに金沢市では、こうした旧町名の復活運動が推進されているそうで、大いに嘉すべきことと思う。
記念館では、開催中だった特別展示「番町の家」を、同館学芸員の穴倉玉日さんによる周到かつ流暢なナマ解説付きでじっくりと堪能させていただく。慶應義塾図書館に所蔵されている遺品の数々が、これだけの規模で系統立てて展示されるのは初めてのはずである。兎グッズやお守り札のコレクションをはじめとする所縁の品々からは、鏡花のミニアチュール愛好癖がひしひしと感じられて、実に興味深かった。

▲展示品への愛が感じられる(笑)よく出来た図録です。
やはり穴倉さんの解説付きで記念館周辺をひと巡りした後、マイクロバスに乗り込んで、いざ出発。摩利支天尊を祀る卯辰山腹の宝泉寺から、魔処として名高い黒壁の九萬坊大権現薬王寺へ。どちらも『幽』の鏡花特集でも訪れた怪談系(?)スポットである。その際、日没寸前で駆け足の取材になってしまった九萬坊さんを再訪できたのは嬉しい限り。前回はお目にかかれなかった御住職にも御挨拶させていただいたのだが、『幽』の表紙写真を喜んでいただけているようでホッとする。本堂に掛けられた天狗の面を拝観させていただけたのも収穫だった。

▲薬王寺奥の院の急峻な石段を降る研究会の皆さん。
昼食後は松任の行善寺へ。鏡花の崇敬篤かった摩耶夫人像を蔵する日蓮宗のお寺さんである。人の背丈よりも巨大な彩色立像には、一種異様な迫力があった。『幽』取材のときは時間の都合で取材を断念しただけに、念願叶って満足満足。そのあと石川近代文学館に立ち寄り、夕闇せまる金沢駅で皆さんとお別れして、小生は富山の氷見を目指したのであった。→以後の出来事は「『幽』次号(ほぼ)校了!」に先述。

![]()
▲薬王寺住職のお孫さんがカメラ目線で表紙に登場の『幽』鏡花特集号もよろしく!
投稿者 東 雅夫 : 2009年12月15日 08:28 | コメント (0) | トラックバック (0)
2009年12月10日
語り芝居『眉かくしの霊』公演のお知らせいつも『幽』でお世話になっている(今号表紙の稲川さん写真も!)カメラマンの首藤幹夫さんは、色々なアーティストとのコラボ活動にも熱心な方でして、このほど下記公演の御案内をいただきました。
鳥ちゃん劇場「眉かくしの霊」語り芝居・第2回公演
【作】泉鏡花
【出演】鳥山昌克(劇団唐組)
【公演日時】2009年12月17日―12月20日
17日(木)20時より
18日(金)15時より・20時より
19日(土)16時より・20時より
20日(日)16時より
※開場は開演の20分前
【会場】割烹旅館西郊「西郊ロッヂング」
杉並区荻窪3丁目38-9(JR荻窪駅から徒歩6分)
【料金】3000円 ※各回、定員70名
※詳細は下記サイトを参照
http://eplus.jp/mayu/
昭和初期、井伏鱒二など多くの文豪が居を構えた街・荻窪。その街の住宅街で特徴的な景観を放つ、レトロな建物「西郊(せいこう)ロッヂング」。旅館である本館と、アパートメントである新館が複合した「西郊ロッヂング」は、いずれも国の登録有形文化財(建造物)に登録された歴史的建造物。その本館「割烹旅館 西郊」の広間にて、劇団唐組の看板役者・鳥山昌克が昨年2月に上演し好評を得た、泉鏡花晩年の傑作「眉かくしの霊」を語(かたり)芝居第2弾として上演!

▲前回公演の舞台より。撮影はもちろん首藤さん。
……と、いうわけで、唐組の精鋭が、鏡花温泉怪談の代表作に挑むという、怪談文芸ファンにとっても興味津々の公演であります(公演場所も興味津々!)。
あの衝撃的な幕切れの一句が、どのように表現されるのか、今からわくわくしてくるではないですか(笑)。
年末の何かと気忙しい折ではありますが、御関心のある向きは是非お運びくださいますよう、お願いいたします。

![]()
投稿者 東 雅夫 : 2009年12月10日 23:29 | コメント (0) | トラックバック (0)
2009年12月09日
『幽』12号、見本到着! ビーケーワンでの特典付き予約が、いつにもまして絶好調(ありがとうございます!)な『幽』最新号の見本が届きました。
表紙はすでにあちこちで露出していますので、ここでは本トビラの見開きを御紹介。

インパクト、ありますねー(笑)。
よーく目を凝らして見ると、ちゃんとトビラに「幽」の字も入っているのですよ。
対面はMOTOKOさん撮影のグラビア連載「Ghostly Japan 霊なる日本」ですが、こちらも名状しがたき無気味さが……。
早いところでは明日の午後か明後日には、店頭に並ぶと思います。
特集も連載も、読みどころ満載の『幽』最新号を、よろしくお願い申しあげます!

![]()
▲入荷しました!
投稿者 東 雅夫 : 2009年12月09日 22:41 | コメント (0) | トラックバック (0)
2009年12月05日
甘美にして残酷な妖怪小説――『魂追い』 『生き屏風』に続く田辺青蛙さんのホラー文庫第2弾となる『魂追い』のゲラを一気に読み終えたら、明け方になっていた。『本の旅人』来月号の新刊レビュー用である。
まだまだ発展途上の作家だけに、正直なところ、期待半分不安半分でゲラを読み始めたのだが、これは上々の出来。ここイチバン! に強い作家なのかも(笑)。
『妖怪文藝』の編者の立場から言わせてもらうと、こういうド真ん中の正調妖怪小説って、これまで意外に書かれていないのだよね……。

▲一見ラノベ風のカバーなれど、中身は意外なほどハードコア。
12月25日発売とのことだが、一種のクリスマス・ストーリー、
炉辺夜話としても愉しめそうな好篇に仕上がっていると思う。
身じろぎもせずに端座して(嘘)読み耽り肩が凝ったので、書評の構想をまとめがてら(ほぼ)日課のトレーニングに出る。
拙宅の周辺には、木場公園とか隅田川リバーサイドテラスとか浜町・日本橋界隈とか、ウォーキング&ジョギングにはお誂え向きのスポットが点在しているのであるよ。
雨晴れて月朦朧……どころか煌々と寒天に冴えわたる満月を追いかけるようにして、ふらふらと両国橋方面へ向かう。
隅田川にかかる橋々の上は空が広くて、観月には最適なのだ。夜明け前の河面に揺らめく水月、あらおもしろの絶景哉。

![]()

![]()
投稿者 東 雅夫 : 2009年12月05日 06:18 | コメント (0) | トラックバック (0)





