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2010年04月28日
今月の「幻想と怪奇」時評は? 今月の「幻想と怪奇」時評では、下記の本を採りあげてみました。

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どれも甲乙つけがたい好著ですが、特に『南の子供が夜いくところ』には、新たな作品世界を拓こうとする冒険心が躍動していて、いたく感銘を受けました。
恒川光太郎という作家の想像力発現のスタイルには、ちょっと他に類をみない独特な魅力があると、かねてより小生は感じているのですが、今回の新作では従来にもまして、そのスタイルにフィットする形式を掴み取ったなあ……そんな印象を受けました。
時評中では、そこまで触れる紙幅がなかったもので(笑)、この場で補足しておきたいと思います。
ちなみに双葉社さんからは、こんな個人的にタイムリーな新刊も。

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虚実綯い交ぜの妖しき作品世界が展開されているようですぞ。
投稿者 東 雅夫 : 2010年04月28日 08:45 | コメント (0) | トラックバック (0)
『小川未明集』重版決定! そして今夏は!? 筑摩書房編集部のKさんから、小生編の『文豪怪談傑作選 小川未明集 幽霊船』(ちくま文庫)の重版が決定した旨の連絡をいただきました!
ちょうど丸二年近くをかけて、初版を売り切ったことになります。
同書の刊行に際しては、拙ブログで希望作家アンケートを実施し、その結果、最も多くのリクエストを集めたのが未明であったことを御記憶の向きもあるでしょう。
その意味でも、今回の重版には感慨深いものがあります。
更めて、ここをご覧の皆さまに、御礼申しあげます。

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▲未読の向きは、この機会にぜーひー!
さて、その〈文豪怪談傑作選〉ですが、今夏のラインナップも決定しております。
上記アンケートの際、やはり多くの票を集めた幸田露伴と、これまた「文豪怪談」といえば欠かすことのできない芥川龍之介の両文豪です。
芥川に関しては以前、学研M文庫で『伝奇ノ匣3 芥川龍之介 妖怪文学館』を上梓して御好評をいただきましたが、同書も品切となって久しく、更めて怪談文芸に特化した一巻を再編する運びとなりました。収録作品も思い切った差し替えをおこないましたので、御期待いただきたいと思います。
ところで……恒例の「特別篇」はどうした?
今年は特別篇の予定はありません。その代わり、アッと驚く新たな企画を準備中ですので、こちらもお愉しみに!

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▲芥川龍之介集の予習に最適の一冊!
投稿者 東 雅夫 : 2010年04月28日 08:11 | コメント (0) | トラックバック (0)
2010年04月23日
「東雅夫のイチオシ棚」更新ビーケーワンの辻です。
「東雅夫のイチオシ棚」 更新しました。
まずはMF文庫ダヴィンチの注目の新刊より
『厠の怪 便所怪談競作集』&『怪談実話コンテスト傑作選 黒四』。怪談好きの必読書です。
10号を迎えた『コミック怪』。
予約イチオシは京極夏彦のユニークな野心作、その名も『死ねばいいのに』。
小沢 章友『龍之介怪奇譚』は芥川龍之介の晩年を活写する幻想怪奇小説。
沖縄の怖ーい話を集めた仲村 清司著『ほんとうは怖い沖縄』。
神話や伝説、ファンタジーがお好きな方にオススメなのが
『猫と魔術と神話事典』と『リトル・ピープル』です。

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投稿者 coolmint : 2010年04月23日 00:20 | コメント (0) | トラックバック (0)
2010年04月22日
春のMF怪談文庫トリオ、発売!MF文庫ダ・ヴィンチの4月発売新刊は、なんと『幽』関連の3冊が独占(!?)となりました。いいのか(笑)。

まずは『怪談列島ニッポン』に続くテーマ別の〈怪談文芸競作集〉シリーズ第2弾となります『厠の怪 便所怪談競作集』(東雅夫編/京極夏彦ほか著)。
担当の編集Rが異常なまでの情熱を傾注した(笑)渾身の一冊です。今回は小生も編纂のみならず参加作家の一員として、「厠の乙女――便所怪談の系譜」と題する長文のアンソロジー風エッセイを寄稿しております。
京極夏彦「便所の神様」に平山夢明「きちがい便所」、福澤徹三「盆の厠」、松谷みよ子のエッセイ「学校の便所の怪談」、そして話題の新鋭・飴村行も「糜爛性の楽園」でMF初参戦。嗚呼、便蔵……。
あらゆる怪談の原点ともいうべき「厠=便所」をめぐり、最尖端を往く作家陣が腕を競った成果を御堪能ください!

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続いては、第1回『幽』怪談実話コンテストの入選作品に書き下ろし新作を加えた『怪談実話コンテスト傑作選 黒四』(加門七海、木原浩勝、東雅夫、平山夢明、福澤徹三編/三輪チサほか著)。編者の多さといい顔ぶれといい(小生はともかく)、なんともゴージャスではないですか(笑)。
大賞の三輪チサ「黒四」から特別賞の黒木あるじによる決死の(広告に偽りなし!)書き下ろし「しにますよ」に至るまで――いま最も活きのよい、怪談実話の精華をお愉しみいただけるかと思います。
新鋭作品集ゆえの特別お試し価格(ワンコイン寸前)につき、ぜひお気軽に!

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【注目】『怪談実話コンテスト傑作選 黒四』の収録作家の1人である黒木あるじさんが同書のPV映像を自主制作(!)してくださいました。下記で観ることができます。
みちのく怪談を予感させる(!?)ゾクゾクするような怪しい映像美に浸ってください。
http://www.youtube.com/watch?v=MZzK8WhinRU
さて、3冊目は、山岳怪談のエキスパート安曇潤平のデビュー単行本『赤いヤッケの男 山の霊異記』文庫版です。
文庫化に際して新たに書き下ろされた「ザクロ」という短篇が……凄いのです。作中の怪異シーンの卓越した恐怖醸成力、尋常ではありません。怖い怪談はこう書け! というお手本のような逸品。必読ですぞ。
もうひとつ、いや、ふたつ、本書の大きな魅力となっているのが、推薦帯文と巻末解説。
帯はなんと、目下『岳』が大人気の漫画家・石塚真一さん。そして、シンガーソングライターであり、近年は山岳エッセイストとしても活躍中のみなみらんぼうさんの解説が、とても良いのです。山好きならではの共感の念が自然に溢れ出した名解説だと思います。文庫化はかくあるべし、という1冊となりました(担当編集μ、グッジョブ)。

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投稿者 東 雅夫 : 2010年04月22日 03:50 | コメント (0) | トラックバック (0)
2010年04月12日
菊川三丁目の夕日 今年は寒暖の落差のせいか、例年より桜の花保ちが良いようで、この週末も拙宅の近所そちこちで満開の桜と遭遇することができた。
散歩コースである大横川沿いの遊歩道は、知る人ぞ知る地元の花見スポットで、混雑する墨堤や錦糸公園とは違い、のんびりした風情が好ましい。
菊川三丁目の橋付近からは、建設途中の東京スカイツリーが意外なほど間近に望まれることに気がついた。
折しも夕刻、ということで、菊川三丁目の夕日ならぬ夕景色を。

映画「Always 三丁目の夕日」の〆科白とは違って、この光景は正真正銘、今年のみの限定版である。
映画といえば、この日は一部で話題騒然の「第9地区」@海老好き必見を、行きつけの豊洲ユナイテッド・シネマで観たのだが、終わってからいつものように、ひとけのない港湾側広場に出て深夜の海景を眺めていたら、今日は新旧両方のタワーと対面したことに卒然と気がついた。
投稿者 東 雅夫 : 2010年04月12日 02:28 | コメント (0) | トラックバック (0)
2010年04月11日
『てのひら怪談 庚寅』初校ゲラ到着『てのひら怪談 庚寅』(ポプラ文庫)の初校ゲラが到着しました。

これから朱筆入れの作業を開始します。
収録作家各位には、追って著者校正をお願いすることになりますが、前もって自主的な推敲作業をお願いしたいと思います。
小生も斉藤さんも編集段階でのアドバイスやサポートは惜しみませんが、作品執筆・推敲にともなう諸々のチョイスに最終的に決断を下すのは、作者ひとりひとりの深慮とセンスです。
文筆に携わることの辛さも歓びも、そして醍醐味もまた、そこにあります。
より高いレベル(まあ現段階でも『てのトラ』は相当にハイレベルなんですが/笑)の作品集を実現するべく、最後のブラッシュアップをお願いいたします。

▲今回のマスコット「ての虎ちゃん」を撮影中の山下昇平画伯。
神保町の中野書店さんに撮影の御協力をいただきました(感謝)。
投稿者 東 雅夫 : 2010年04月11日 23:59 | コメント (0) | トラックバック (0)
2010年04月07日
「東雅夫のイチオシ棚」更新ビーケーワンの辻です。
「東雅夫のイチオシ棚」 更新しました。
画期的な“恐怖教育”の書、加門七海『「怖い」が、好き! 』が遂に入庫。
『怪 vol.0029』の特集は「旅」。
デビルマンを中心に悪魔像を描く南條 竹則著『「悪魔学」入門 』 。
江戸の怪談を集めた氏家 幹人著『江戸の怪奇譚』。
知られざる古典怪奇実話全130編、山ン本 眞樹編『怪の壺』 。
「妖怪学」の元祖・東洋大学での講義を編纂した菊地 章太著『妖怪学講義』 。
全国12カ所の「御神木」案内、川瀬 敏郎・光田 和伸著『神の木』
インドの村々を回って採話した不思議なお話、西岡 直樹著『インドどうぶつ奇譚 空飛ぶ象』 。
リチャード・マシスンへのトリビュート短編集『ヒー・イズ・レジェンド』。
水木しげる妖怪原画集『妖鬼化10 完全版 アフリカ 2』。
嬉しい復刻、水木しげる著『恐怖の遊星魔人』。
今回はユニークな魅力の新刊がそろいました。どうぞお楽しみ下さい!

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投稿者 coolmint : 2010年04月07日 12:01 | コメント (0) | トラックバック (0)
2010年04月03日
繋がる絆、もしくは「大魔神カノン」 あと1時間少し、金曜深夜1時23分からテレビ東京(他地域は放映時間が異なります)で「大魔神カノン」という新番組が始まります。
「仮面ライダークウガ」や「仮面ライダー響鬼」で知られる高寺重徳プロデューサーが、角川書店に移籍して始めて手がける特撮連続ドラマです。
一般には、大映映画「大魔神」の現代版リメイクであるという点や、女性をメイン・ターゲットに置いた現代ファンタジーを志向している点が話題になっているようですが、この作品にはそれ以外にも注目すべき点が幾つもあります。
小生は縁あって、第1話と第2話の試写上映を、すでに拝見しましたが、その第一印象は、「あ、繋がってるじゃん!」でした(笑)。
何と繋がっているのか?
このブログを5年前からご覧くださっている方なら、あるいはお分かりでしょう。
そう、この作品は、2005年8月28日、二十九之巻で中断した高寺版「仮面ライダー響鬼」の世界と、明らかに地続きな世界観のもとに作られているように、私には感じられるのです。
特に注目すべきは、「カノン」のヒロインである女子大生カノンの年齢設定が二十歳とされている点です。響鬼の主人公・明日夢は、作中では中学から高校に進学したところでした。ピタリ、5年後……カノンと明日夢は、おそらく同い年のはずなのです。
もちろん「カノン」と「響鬼」は、コンセプトといいキャラクターといい、色々な点でまったく異なる作品です。そのことは大いに強調しておかねばなりません。
演出面や作劇面でも、東映的なそれを払拭して新たな境地を目指そうとする意気込みがヒシヒシと伝わってくる清新な印象の作品となっています。
ただ、カノンの世界と、高寺版「響鬼」の世界は確実に地続きであり、電車に乗って東へ向かえば、明日夢たちの暮らす町へと到着するのではないか……試写会場で、そんな嬉しい錯覚を幾度も抱きました。
高寺氏が「響鬼」で追求しようとして完遂できなかったテーマを、形を変え、より深化させて展開しようとするトライアルが、今回の「カノン」ではないのか……そんな予感と期待を抱きました。表現者としての高寺氏の執念に、畏敬の念を覚えつつ。
もうひとつ、是非とも御注目いただきたいのは、この作品が、本格「付喪神」ドラマでもあるという点です。
付喪神とは御存知のように、年古りた器物や生物に、神性や霊魂が宿り変化した存在であるわけですが、ドラマの主要キャラクターの大半が付喪神(作中での呼称は「オンバケ」)であり、イパダダと呼ばれる悪霊の跳梁から人間を守るべく日夜闘っている……などという型破りな発想のドラマは、小生の知るかぎり史上空前であります。
その意味でこの作品は、「大魔神」の再来であると同時に(同じく大映特撮の傑作)「妖怪大戦争」の再来でもあります。
ほかにも、このところ小生がお題目のように唱えている「みちのく怪談」との関連など、「大魔神カノン」について語りたいことは山ほどあるのですが、放映開始時間が迫ってきましたので(笑)、今日のところは、このへんで。
関心を抱かれた(関東地方の)皆さまは、ぜひ御一緒にテレビの前に!

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投稿者 東 雅夫 : 2010年04月03日 00:54 | コメント (2) | トラックバック (0)




京極夏彦著『死ねばいいのに』













