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2010年07月29日

『遠野物語と怪談の時代』は、こんな顔!

 昨日、再校を戻して、いよいよ8月20日の発売を待つばかりとなった拙著『遠野物語と怪談の時代』のカバーデザインが確定しました。

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 通常の角川選書のフォーマットとは異なる、とてもアクティヴなデザインになったと思います。
 遠野の妖しき風景を写した3点の写真、どこかで見覚えがあるぞ、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 そう、『幽』の「怪談遠野物語」特集でMOTOKOさんが撮影された写真を、使用させていただいております。

 ビーケーワンでの先行予約(もちろん特典付き!)も受付中ですので、ぜひ、よろしくお願い申しあげます。



投稿者 東 雅夫 : 2010年07月29日 16:10 | コメント (0) | トラックバック (1)

2010年07月18日

【ホラーな作家たち】第3回 朱雀門出

東雅夫イチオシの、話題と期待の作家たちに、
人生や好きな本を語っていただく新コーナー【ホラーな作家たち】。
第3回は、
第16回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞された朱雀門出さんです。



幻妖ブックブログをご覧の皆様。
 はじめまして、朱雀門出と申します。

 デビューしたての新人ですので、言葉に重みはありませんが、私なりに当幻妖ブックブログに即しているであろうと思われる、オススメの怪奇幻想関連の作品を、拙い読書歴などをまじえながら紹介いたします。

☆『透明人間』H.G.ウェルズ;岩波文庫
 H.G.ウェルズの作品はSFとして捉えられていますが、発表当時は怪奇小説として書かれていたと思います。江戸川乱歩の「怪談入門」をあてはめますと、りっぱに怪談にカテゴライズされると思います。
 特に、モロー博士の島、透明人間などは、そうではないでしょうか。
 ここで取り上げました『透明人間』は、小学生の時に講談社のふくろうの本で読みました。
 当時は妖怪ブームで、私もその波に乗って水木しげる著の入門書だけでなく関連本をよく読んでおりました。
 ふくろうの本ですと、『きみはなにがこわい? : おばけとたましいの話 』
(松田道雄著)や『おばけを探検する』(北川幸比古著)などがあり、その延長として、『透明人間』も妖怪・オバケの本の一つとして読みました。当時の私の認識も透明人間はオバケの一種なんですね。そういえば、「怪物くん」でも透明人間はモンスターとしてでてきていたと思います。
 第一印象はオバケの本でしたが、大人になって読みなおしても良いホラー小説だと思います。
 勿論、SFとしても読めるのですが、本作は、科学的アイディアよりも、おどろおどろしさや恐怖をとても大事にしていると思うのです。科学的アイディアをメインにするならば、そういう発明をするところから話が始まるような「科学者目線」があると思うのです。しかし、『透明人間』は怪しげな包帯男の出現から始まり、そういった出だしと怪しげな謎が読みどころなんです。ここが、ホラー小説として楽しめます。


☆『夢のかたち』澁澤龍彦;河出文庫
 妖怪本にハマった子供は、澁澤龍彦に行き着くのではないかと思っております。
違っていたらすいません。ただ、少なくとも私は同じ方向性を延長した先として行き着きました。
 澁澤龍彦の著作はどれも好きです。『黒魔術の手帖』などのエッセイや『高丘親王航海記』などの小説、どれもオススメしたいのですが、その澁澤龍彦のアンテナにひっかかった言葉を集めた物というのが、今私がこちらでやっている本の紹介と若干リンクしているという面白さもあって、(言葉の標本函)をオススメします。
 『夢のかたち』は、その(言葉の標本函)シリーズの一つで、夢に関する”惹かれる”文章が文学作品や歴史的な著作から二百編以上も集められています。シリーズには『オブジェを求めて』『天使から怪物まで』があり、それぞれオブジェ、怪物をテーマとして同様な収録が行われております。
 妖怪本にハマった子供が行き着く先という本文の流れからすると、怪物テーマの『天使から怪物まで』がオススメちゃうんかというツッコミがあろうかとは思いますが、想像の自由さ、意外さ、それらの多様さから、一冊を選ぶとしたら『夢のかたち』です。



 
☆「乳母車」氷川瓏
 『怪奇探偵小説集 1』鮎川哲也編;ハルキ文庫
 『怪奇探偵小説名作選  氷川瓏集 』ちくま文庫……などに収録
 私はウェブサイトを持っているのですが、そこで毎週一冊分の読書感想を百回、修行のようにアップしておりました。今は恥ずかしくて隠しているのですが、そのページの延長で「怖さの感覚が麻痺した自分が、再読しても怖さを感じる作品がある。それらを3編挙げる。」として、紹介したのがこの「乳母車」です。
(あとの二つは「憑依教室」大原まり子と「怪魚知音」飯野文彦)
「乳母車」はどぎつさはなく、静かに上品に展開する作品ですが、ぞっとする切れ味の鋭い良作です。
 『怪奇探偵小説集 1』は取り寄せに少し時間がかかりますし、『怪奇探偵小説名作選  氷川瓏集』は購入できませんになっており、紹介す
るのは恐縮いたします。ただ、『怪奇探偵小説集 1』は「探偵小説集」とはありますが、他の収録作もホラーとして面白いものが多いです。


☆『おさる日記』和田誠;偕成社
 絵本は必ずしも子供だけの読み物ではないと思っております。
 『おぞましい二人』(エドワード・ゴーリー著;河出書房新社)などの、人の心が持つ不気味さや狂気に怖くなるような、明らかに大人向けの絵本もございます。
 こちらの幻妖ブックブログでも『こっそりどこかに』(軽部武宏著;長崎出版)が紹介されていましたし、絵本であっても充分に紹介に足る作品はあると思います。
 中でもこの『おさる日記』は、一見子供向けの絵本ながら、タイトル、文章、ストーリー、オチとすばらしいものです。
 『おさる日記』に限らず、本を紹介することによって、身構えたり、期待が膨らんでハードルが上がるということがよくあり、ここでもその点を怖れるので、あまり突っ込んだことは申しませんが、『おさる日記』は大変良い作品です。


☆『ザ・聊斎志異  大活字版  聊斎志異全訳全一冊』蒲松齢(柴田天馬
訳);第三書館
 愛読書である角川文庫版の『聊斎志異』全四巻を挙げようと思ったのですが、現在は古書としてしか購入できないようなので、同じ柴田天馬訳であります、本書を挙げました。
 聊斎志異自体は、平凡社ライブラリーや岩波文庫(ワイド版も)などでも出ているのですが、私が好きなのは柴田天馬訳です。
 簡潔な和文に混じって原文が顔を覗かせているのですが、それがなんとも雰囲気が出ていて良いのです。その原文もルビで邦訳が付いているのですが、その表現法はうまいと思います。
 例をあげますと、「……と言って老人は挙手相揖(あいさつをかわ)した。」
などの言い回しは状況が鮮やかに浮かんできますし、「近巫蠱(まじないみたい)な事」など、怪奇趣味をくすぐる表現にはグッときます。
 日本の怪談を時系列的に遡っていきますと、分岐はあるでしょうが、一端として中国志怪に行き着くように思うのです。
 過去の名作を楽しみだけでなく執筆の参考に読むことがありますが、効率を考えると多くの作品を取り上げたものは、ネタ本として適しています。
 時代的に近いものですと、『田中貢太郎 日本怪談事典』(伝奇の匣6;東雅夫編;学研M文庫)などは私のネタ本的な位置にあります。
 さらに遡ると江戸期の随筆などは興味深く、この時代ですと『奇談異聞辞典』(柴田宵曲編;ちくま学芸文庫)などはネタ本として優れています。それから、柴田宵曲著ですと、『(正・続)妖異博物館』(ちくま文庫)もオススメです。
ちなみに、『てのひら怪談 庚寅』に録っていただいた拙作「やまんぶの帯」にでてくる怪物”やまんぶ”は『奇談異聞辞典』や『妖異博物館』に掲載されている、あるエピソードを元に考え出したものです。
 日本のものばかりを挙げましたが、中国ものも面白いですし参考になるんですね。前述の『続 妖異博物館』でも志怪ものから録り上げられていますが、名作の原点と思われるようなエピソードに出会えたりもします。品切れ状態で恐縮ですが『鬼趣談義』(沢田瑞穂著;中公文庫)はオススメです。
 今回紹介しました『聊斎志異』もある意味ネタ本的な存在ではあります。そういった意味では同時代の『閲微草堂筆記』も同じような位置にあります。
 ですが、『閲微草堂筆記』の各話が体験・事実の記載・記録的なのに対し、『聊斎志異』の各話は(中には短くて記録のようなものもありますが)小説であり物語としての面白さがあります。それもあって、ここでは『聊斎志異』をオススメいたします。


 ……思い入れのあるオススメ本といえば、まだまだ紹介し足りなくもありますが、最後に、これだけは挙げておかなければならない本をご紹介いたします。
 『今昔奇怪録』(朱雀門出著;角川ホラー文庫)です。
 大変、重要なことなので、もう一度申します。
 よろしければ、『今昔奇怪録』をお手にお取り下さい。


 ウェブにはあまりふさわしくない長文ですが、最後までお読み下さり、誠にありがとうございました。

投稿者 coolmint : 2010年07月18日 01:48 | コメント (1) | トラックバック (0)

2010年07月13日

「東雅夫のイチオシ棚」 更新

ビーケーワンの辻です。
「東雅夫のイチオシ棚」 更新しました。
いろいろ入ってます。
文豪怪談傑作選待望の最新刊『芥川龍之介集 妖婆』。
小松エメル『一鬼夜行』は清新な妖怪ファンタジー。解説は東雅夫。
夢枕獏の長編伝奇小説『天海の秘宝 上下』。
海外文学では「奇想コレクション」シリーズのテリー・ビッスン『平ら山を越えて』がオススメ。
ビジュアルが美しい、小松和彦監修『妖怪絵巻 別冊太陽』。
ユニークな文化史『モンスターの歴史』。
予約開始したものでは
怪奇伝承地のガイドブック『日本魔界伝説地図』。
京極夏彦のこの夏一番のエンターティメント『西巷説百物語』 。
斬新なアイディアが光る石神茉莉短編集『音迷宮』。
ビーケーワン怪談大賞選考委員としてもおなじみの福澤徹三最新作
『Iターン』&『死ぬよりほかに』。
貴志祐介のサイコスリラー『悪の教典 上 下』。





















『日本魔界伝説地図』



京極夏彦著 『西巷説百物語』



石神 茉莉著『音迷宮』



福澤徹三著 『Iターン』



福澤徹三著 『死ぬよりほかに』



貴志祐介著 『悪の教典 上』



貴志祐介著 『悪の教典 下』


投稿者 coolmint : 2010年07月13日 10:12 | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年07月10日

『本当は怖いパワースポット』

 学研『ムー』掲載の人気記事をセレクトして成った『本当は怖いパワースポット』が発売になりました。

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 光栄なことに小生の「日本伝説紀行」からも「魔の道ナメラスジを往く」と「八幡藪知らず」の記事が収録されております。
 特にナメラスジの記事は、岡山から四国へかけて魔軍の如く駆けめぐった(笑)思い出深い取材の記録で、懐かしきこと限りなし。あの頃は時間があったんだなー(遠い目)。
 拙著『妖怪伝説奇聞』にも収められておりますが、未読の向きはぜひ!

 一緒に届いた『ムー』8月号を何の気なしに開いたら、いきなりコレが目に飛び込んできてドキドキしちゃいました(別の意味でも冷や汗をかいたんだが、それは内緒)。

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 『日本魔界伝説地図』、7月14日発売です。こちらもよろしくお願いいたします。



投稿者 東 雅夫 : 2010年07月10日 06:05 | コメント (0) | トラックバック (0)

『文豪怪談傑作選 芥川龍之介集』発売!

 すっかり毎夏の風物詩となった、ちくま文庫版〈文豪怪談傑作選〉――今年の第1弾となる『芥川龍之介集 妖婆』が、発売になりました!

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▲今年も冴えわたる担当Kさんのキャッチコピー!
帯にはNHK―BS「妖しき文豪怪談」の告知も!

 龍之介の怪奇小説の代表作はもとより、どことなく新耳袋テイスト漂う(!?)知られざる怪談小説から、若き日の怪談蒐集ノート『椒図志異』まで、龍之介怪談の精華を史上初めて集大成する一巻となりました。
 ぜひとも御購読くださいますよう、よろしくお願い申しあげます!






▲充実の「怪談マニア龍之介」特集号。
『椒図志異』にもとづく加門七海さんほかの競作も!

投稿者 東 雅夫 : 2010年07月10日 05:29 | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年07月06日

燎原の火の如く

 荒蝦夷の土方正志さんから、みちのく怪談プロジェクトを報道してくださった、東北各県の新聞雑誌掲載記事が、まとめて到着。
 うわー、こんなに沢山! と感動してしまいました。
 各社の御担当記者・編集者の皆さま、本当にありがとうございます!
 特に、この見出しを見たときには……

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▲「河北新報」7月1日付記事

 思わず感涙にむせんでしまいましたとも。東北ラブ!
 しかも「みちのく怪談プロジェクト」のことだけでなく、「てのひら怪談」についても触れていただいているのは、土方さんたちのプレゼンのおかげでしょう。
 お心づかいに深謝いたします。

 先日、弘前市の久渡寺へ超駆け足で出向いた際にも、わずかな時間ではありましたが、東北の風土の魅力と奥深さを痛感しました。

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 いよいよこれから本番を迎える「みちのく怪談」の動向に、どうか御注目いただきたいと思います。
 おっと、その前に、とっておきの「隠し球」発表もあるのか(笑)。
 今でさえ、この盛り上がりだというのに、その件が公表されたら、一体どういうことになるのか……おそろしやおそろしや。
 なにはともあれ、下記の「みちのく怪談専用ブログ」を、こまめにチェキしてくださいませ。
 http://d.hatena.ne.jp/michikwai/





投稿者 東 雅夫 : 2010年07月06日 09:57 | コメント (0) | トラックバック (0)

怪談シスターズ大特集!

 『ダ・ヴィンチ』8月号が発売になりました。
 毎年恒例、年に一度の怪談スペシャル――今年は「怪談シスターズの怪談実話」大特集です。
 目下、話題騒然の「怪談女子」ムーヴメントを先導する、吸血キッシーと編集μ、編集SYの『幽』編集女子チームががんばりました。

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▲おおクールビューティ! な怪談三姉妹。

 御存知「怪談三姉妹」――加門七海さん、立原透耶さん、伊藤三巳華さんによる座談会と加門さんの書き下ろし怪談実話「カチンの虫」(カモンの虫に非ず)に始まり、『幽』にも御登場いただいた平山あやさんやモデルの菅野結以さん、そして幽文シスターズのお姐様軍団による「怖くて不思議なあの体験……」特集、朝宮運河さん入魂のブックガイドと盛り沢山の内容です。
 小生もなぜか黒一点として「視る怪談実話と作家たちの文学史」を寄稿しております。

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▲下段で紹介してる本が〈文豪怪談傑作選〉だらけなのは(汗)、
依怙贔屓ではなく類書がないからですので誤解のないよーに!

 他にも今号は、メインの特集が幽ブックスでもお世話になった装幀家の鈴木成一さんだったり、「幽・怪談通信」コーナーでは『黒い遭難碑』の安曇潤平さん、『色町のはなし』の長島槇子さんへのWインタビューが掲載されているなど、読みどころ満載。
 『幽』最新号と一緒にぜひとも御購読ください。









投稿者 東 雅夫 : 2010年07月06日 08:48 | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年07月04日

『日本魔界伝説地図』予約開始

 物凄いスケジュールで進行中だった『日本魔界伝説地図』ですが、編集制作実務を担当しているビーンズワークスのDさんとデザイナーの新井美樹さんによる地獄の二日連続(ほぼ)貫徹作業により、何とか予定どおりに刊行される模様です。本当にお疲れさまでした……。

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 ビーケーワンでも予約が始まっておりますので、ふるっての御予約をお待ちしております。
 なお、紹介文に「日本各地には魔界と呼ばれる場所が存在する。なぜそこに魔界が生まれたのか。様々な伝説を紹介し、魔界誕生の秘密に迫る」とありますが、伝説は紹介しているものの「魔界誕生の秘密」になんぞ全く迫っておりませんので(笑)くれぐれも御注意ください。そういう趣旨の本じゃないってーの!
 小生による監修者序文から引用しておきますと――

 本書『日本魔界伝説地図』は、北は北海道から南は沖縄まで、全都道府県を「北海道・東北」「関東」「中部」「近畿」「中国・四国」「九州・沖縄」という六つのエリアに分け、それぞれの地域を代表する魔界や魔処、すなわち「怪奇伝承地」総計百箇所について、その由来と地域の特色、探訪のためのデータを掲載したハンドブックである。
 スポットの選択にあたっては、歴史性を重視し、原則として江戸時代以前まで、伝説の由来をさかのぼることのできる場所を優先して採りあげている。
 実際の探訪旅行に際して、ストレスなく持ち歩いていただけるように、能うかぎりコンパクトな造本を心がけるとともに、必要な情報は欠かさず網羅するように意をそそいだつもりである。
 また本書では、各エリアに生まれ育ち、魔界的なるものとの関わり深い作品を生み出してこられた六名の作家諸氏に御登場いただき、郷土の怪奇伝承地に寄せる関心や思い出を語っていただいた。
 川端康成の例を引くまでもなく、作家たちはしばしば、地霊の囁きに耳をかたむけ、みずからの物語を紡ぎ出す。魔界への案内役として、これほどふさわしい人々はあるまい。

 ……というわけで、下記のごとき錚々たる魔界作家(笑)諸氏に御登場いただいております。

「北海道・東北ブロック代表」京極夏彦
「関東ブロック代表」加門七海
「中部ブロック代表」雀野日名子
「近畿ブロック代表」綾辻行人
「中国・四国ブロック代表」岩井志麻子
「九州・沖縄ブロック代表」福澤徹三

 7月中旬発売予定です。御期待ください。



投稿者 東 雅夫 : 2010年07月04日 20:28 | コメント (0) | トラックバック (0)

話題の妖怪小説もゾクゾク

 解説を担当した新刊文庫では、まずは畠中恵さんのオンバケ、じゃなかった付喪神時代小説『つくもがみ貸します』が、角川文庫から発売になりました。
 『怪』などに掲載されていた連作集ですが、ここまで正面きって付喪神をメイン・キャラクター陣に起用した作品は、藤枝静男の『田紳有楽』以来か、と。『大魔神カノン』ファンも注目だ!


 続いては、新進気鋭の妖怪小説を。
 ポプラ文庫ピュアフル(思わず、小生なんかが書いていいの? と確認してしまったよ)から刊行された期待の新鋭・小松エメルさんの『一鬼夜行』にも解説を書きました。
 ジャイブ小説大賞初の大賞受賞作とのことで、「めっぽう愉快でじんわり泣ける人情妖怪譚」であります。とにかくストーリーテリングに勢いがあって、好感を抱きました。
 舞台が、文明開化真只中の明治初期というのも、ポイントが高いと思います。そこで解説では調子にのって、泉鏡花「吉原新話」から妖婆の演説を引用してみたり(笑)。


 しかし『一鬼夜行』の解説でもふれたのですが、小松エメルさんをはじめ、『魂追い』の田辺青蛙さんとか『マタタビ潔子の猫魂』の朱野帰子さんとか『もののけ本所深川事件帖 オサキ江戸へ』の高橋由太氏とか、このところ「妖怪小説ニューウェイヴ」ともいうべき清新な書き手たちが輩出しているのは嬉しい傾向ですな。
 これはいずれ、怪談三姉妹に対抗して「妖怪三姉妹」とか「妖怪ガールズ」結成の可能性も!?(笑)

投稿者 東 雅夫 : 2010年07月04日 16:23 | コメント (0) | トラックバック (0)

『ラブベリー』で「真夏の怪談夜話」特集

 先日『幽』編集長モードで取材を受けた徳間書店発行の女子中高生向けファッション誌『ラブベリー』8月号の見本誌も届いてます。

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 な、なんだか異世界だよ☆

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 でも、頑張ってオススメ本も紹介したよっ☆☆

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 附録の「うさ耳カチューシャ」だよ…………。

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 とはいえ怪談特集のページは、『幽』に憧れて出版の世界に飛び込んだという担当編集者Aさんの気概が感じられる充実の内容で、読者投稿怪談の企画も面白く読みました。
 怪談好きは臆せずゲットだ!












▲またお誂え向きに、このところ若い皆さんにこそ読んでほしい
怪談入門な新刊が相次いでいるのですよね。

投稿者 東 雅夫 : 2010年07月04日 15:39 | コメント (0) | トラックバック (1)

『本の旅人』と『小説推理』

 あれこれそれと追われているうちに掲載誌や掲載書が溜まってしまった……まずは『本の旅人』7月号から。
 小生、岩井志麻子さんの角川ホラー文庫新刊『現代百物語 嘘実』の書評「虚実皮膜に魑魅魍魎!」を寄稿しております。約一年前に刊行されて好評だったシマコさん流ひとり百物語の続刊です。よくぞ一年でこれだけのネタが集まるものだ!
 すべて見開き2ページで収まるように書かれている点、てのひらー諸賢にも参考になるかもしれず。なかには玲瓏たる珠玉の掌篇めく話もありますぞ。


 一方『小説推理』8月号の「幻想と怪奇」時評では、宮部みゆきさんの心霊写真探偵青春怪談小説『小暮写眞館』と飴村行さんの『粘膜兄弟』という家族愛の両極を描くような2冊を中心に採りあげてみました。
 たまたま「国内ミステリー」担当の香山二三郎氏も『小暮写眞館』をベストに選んでいらしたのですが、着眼点が見事なくらい相違していて愉快でしたな。
 心霊写真への関心については、『週刊現代』の著者インタビューで、宮部さん御本人もふれてらっしゃいます。記者の方には、この際だからディケイド問題(!?)についても突っ込んで欲しかったですが(笑)。






投稿者 東 雅夫 : 2010年07月04日 08:15 | コメント (0) | トラックバック (0)

『芥川龍之介集 妖婆』カバー出来

 で、ハッと気づけば今年はまだ、吉例の〈文豪怪談傑作選〉新刊カバーのお披露目もしていないではないの(汗)。
 今年もまた、金井田英津子さんの装画、山田英春さんのデザインによる素晴らしいカバーが完成しました!

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 龍之介怪異譚の代表作「妖婆」の一場面ですな。
 雷雨の予感を孕む不穏な夕焼け空と、女怪さながらの柳の木、冥い水面に揺らぐ幻の仕舞屋……小生にとっては生活空間になっている竪川一の橋界隈が、かくも妖しき風情に一変するとは!
 タイトルと副題の間の横ケイと、画中の地面のラインとがピタリ一致している快感とか(笑)、屋根瓦の繊細な様式美とか、ぜひ現物をお手にとって御堪能くださいませ。
 さて、本巻の内容は下記のとおりです。

『文豪怪談傑作選 芥川龍之介集 妖婆』目次

妙な話
黒衣聖母

奇怪な再会
アグニの神

妖婆
魔術
二つの手紙
春の夜
孤独地獄
幻燈――「少年」より
西洋人――「保吉の手帳から」より
午休み――「保吉の手帳から」より
海のほとり
蜃気楼 或は「続海のほとり」
死後

文藝雑話 饒舌
近頃の幽霊
英米の文学上に現われた怪異
The Modern Series of English Literature 序文抄
市村座の「四谷怪談」
新編・妖奇怪異抄(東雅夫編)

椒図志異

解説「偏愛と継承と」

 〈伝奇ノ匣〉の『芥川龍之介 妖怪文学館』では断腸の思いで外した怪談系作品を、ここぞとばかり(笑)投入してみました。
 7月10日前後の発売となります。今夏も〈文豪怪談傑作選〉を、何卒よろしく!

投稿者 東 雅夫 : 2010年07月04日 05:00 | コメント (0) | トラックバック (0)

「週刊文豪怪談」連載開始!

 筑摩書房の公式サイト(「webちくま」の方に非ず)で、小生の新連載「週刊文豪怪談」が始まりました。
 なんと恐るべきことに、週刊!(いや、自分から云いだしたんですけどね……い、いいのか、自分!?)

 おかげさまで、ちくま文庫の〈文豪怪談傑作選〉が今夏の2冊――『芥川龍之介集 妖婆』(7月刊)と『幸田露伴集 怪談』(8月刊)で総計15巻に達する記念の意味合いと、もうひとつ、先にもお伝えしたように8月に四夜連続で放映されるNHK・BShiの番組「怪しき文豪怪談」の実況ルポをからめて、お伝えしていこうという企画なのです。
 すでに第1回がアップされておりますので、よろしく御愛読のほど、お願い申しあげます。

 「週刊文豪怪談」 http://www.chikumashobo.co.jp/blog/news/entry/438

 せっかくなので、何か読者の皆さまからリクエストをいただければ、連載内でお応えしていくようなことも考えております。
 このブログのコメント欄なり、あるいは『幽』ツイッター(http://twitter.com/kwaidan_yoo)のDMなりに、メッセージをくださいな。



▲『遠野物語』百周年に読むなら、本書がオススメ!

投稿者 東 雅夫 : 2010年07月04日 04:44 | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年07月03日

怪談ニッポン三景

 この晦日、弘前から麻布まで長駆、駆け抜けるという滅多にない経験をしました。
 その際に目にふれた三つの場所の三つの光景をお披露目いたします。

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▲弘前市の久渡寺境内にて。
観音堂裏手の例の池。

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▲福生市の熊川神社本殿にて。
『日本怪談百物語2』のロケ現場。

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▲麻布十番のクラブで開催されたmaneaterイベントにて。
歌って踊れる(!?)怪談実話作家。

 ちなみに、いま発売中の「週刊文春」巻末グラビア「美人すぎる〇〇図鑑2010」に、上記の宍戸レイさんの艶姿が登場。題して「人生のテーマは『Death & Sexy』美しすぎる怪談作家」! 
 『遠野物語』百周年の今年、日本の怪談シーンが大きく転換しようとしている予感を、ヒシヒシと感じます。泉下の柳田翁も驚愕!?(笑)



投稿者 東 雅夫 : 2010年07月03日 03:06 | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年07月01日

『てのひら怪談 庚寅』増刷御礼!

 ポプラ社の斉藤さんから嬉しい連絡がありました。
 『てのひら怪談 庚寅』、堂々の増刷決定です!

 出足好調という情報は頂戴していたのですが、こんなに順調に増刷が決まるとは嬉しい限りです。
 これもひとえに、同書を御購入くださった読者の皆さまと、執筆・制作・販売等に御尽力いただいた関係各位の御協力の賜物です。
 編者・著者を代表して、深く御礼申しあげます。

 いやあ、これで現在開催中の第8回ビーケーワン怪談大賞にも、一段と弾みがつくことでしょう。
 どうか、ふるっての御参加を!



▲いま買えば特典付き!

投稿者 東 雅夫 : 2010年07月01日 21:49 | コメント (0) | トラックバック (0)